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果て

暗いくらい闇の中・・・。

私はその中に落ちてゆく。

このまま死ぬのかもしれない・・・。

それも、運命。


「ママ・・・。」

「ママ・・・。」

二人の娘の声・・・・。

「ジェにファー、メリー・・・・。」

二人の娘は私の目の前に橋を挟む形で立っている。

可愛く微笑むその姿はいとおしくて仕方がない。

「ママ・・・。どうしてそんなところに立ってるの?」

ジェニファーが私にそう言う。右のえくぼがかわいらしい。

「ママ・・・。ずっとママがいなかったから寂しかったのよ。ママどこってたの?」

「ごめんなさいね。寂しい思いをさせちゃって・・・。ママねあなた達にひどいことをした人たちにお仕置きしに言ってたの・・・。」

「もう、お仕置きはすんだの?」

メリーが小さな声で私に聞いてきた。

この子はとても引っ込み思案で私にだって小声でいつも話し掛けてくる。

でも、歌を歌うのがとても好きでいつも歌を歌っていた。

「ええ、そうよ。」

「じゃあ、もうママはどこにも行かないのね。」

その瞬間は私は言葉が出なかった。

目の前には橋、橋の向こうには死んだ娘達、つまりここは生と死の境目。

そんなことを考えながら口を瞑っていた時、娘たちの後ろからまたもう一人現われた。

それはロバートだった。

彼は二人の娘の肩をもって私を見ている。

「ママ、パパもここにいるのよ。ねえ、はやく。」

「ロバート・・・・。」

しかし、彼は私に微笑んだまま口を開こうとはしない。

目の前には私の愛する家族がいる。私のいるべきところ。

全て終わった今、私はここに帰るべきかもしれないとおもった。

私が橋へ足を一歩踏み出そうとした時だった。

「ママ!僕を置いていかないで!!」

男の子の声・・・。

私は後ろを振向いた。

そこには姿はない、ただ真赤に燃えるような赤い光があった。

「ママ、僕を置いていかないで・・・。」

私はその瞬間その招待がわかった。

そう、私のおなかの中にいる子供だ。

ロバートが残してくれた私への贈り物。

そして、私の心の中に志乃の言葉が響いた。

(全てお忘れなさい。)

私はロバートを見た。すると彼は微笑んで頷いてくれた。

そして、二人の娘達に話し掛けて私の前から闇の中へ消えてしまった。

二人の娘達は去り際に

「愛してるわ、ママ。バイバイ。」

といって、手を振って闇の中へ消えてしまった。

私は涙を流しながら二人に手を振った。

「私も愛してるわ・・・。ごめんね、助けてあげられなくて・・・。」

私は二人を見送って、赤い光に向いた。

そして、私は赤い光に吸い込まれていった。

目を開いた瞬間、私はこの世に戻っていた。

「危機一髪だ。全く無茶なことをするもんだ。」

その声の主は見知らぬ男だった。

この男がおそらくマリクという男だろう。

赤毛でブルーの目どうやらイギリス人のようだ。

「おなかの中の赤ん坊も心配ない。」

彼がそう言って私はとても安心した。

私は生きていく、この子と供に・・・・。

私はそう強く思いながらおなかにてお当てた。


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