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悪魔と呼ばれた男

私は今まで自分のやってきたことを罪に感じることはない。

でも、私は日の光を真正面から浴びて生活することは不可能だといつも思っていた。

だから、それにあこがれもあったし、生まれてきた娘達にはそこで生きてほしかった。

だから、それを守る為にも私はあの組織から消えたのだ。

私は今まで私がどのように生活してきたか、私がどう考えているか全てを包み隠さず話した。

私が刑務所に入るまでの人生について私は誰にも語ったことがなかった。

私はカリフォルニアでマフィア一家の娘として生まれた。

母親は元ICPOの捜査官で父との結婚を機に仕事をやめて父の右腕としてその手腕を発揮していた。

母は私達にはとてもやさしかったが仕事の上ではとても残虐で冷酷だった。

だから、人を殺すことに何の罪も感じていなかったしむしろそれを楽しんでいた。

そんな母を私はなんとも感じず見ていた。

父親はその腕一つで成り上がってマフィア一家を創り上げた実力者だった。

父は私にありとあらゆる技術を叩き込んで私を二代目に育て上げた。

両親は子供にはとてもやさしく、普通の家庭と何ら変わりなかった。

ただ一つを除いては・・・・。

両親は私がある一定の年を迎えるまでは普通の生活をさせたかったらしく私は普通に大学まで通った。

そのために私は私を偽りつづけなければならなかった。

マフィアの娘と知られてはいけなかったからだ。

私はカリフォルニア内で高校を卒業するまで転校を繰り返した。だから、私には友達もいなかった。

気がつけば私はどこに行っても不良のレッテルを貼られて、人が近づくことはなかった。

それは、私の人生の中で一番つらいことだった。

大学に入ってはそれもなくなったが、私は大学はそこそこにマフィアの仕事を本格的に始めた。

私は5歳のときすでに殺しを覚えていたし、15の時には諜報部員なみのスキルを持っていた。

私は大学を卒業するまでに私の名はマフィア社会では知れ渡っていた。

私は大学を卒業して父の経営する会社に就職して、マフィアの重役に納まる予定だった。

しかし・・・。人生とは筋書き道理には行かない。

それは卒業を一ヵ月後に控えていた時だった。

私は論文作成のためにNYに行っていた時だった。

それは突然訪れた。

父が殺されたのだ。そして、一家は壊滅してしまったのだ。

母すぐに捕まり、私は逃亡を余儀なくされてしまった。

私はそれからの五年間をメキシコとキューバで過ごした。

その時だった。

私を拾ってくれた人がいた。

それが私が組織と関わるきっかけだった。

彼の名はジンと言って最強の暗殺屋だった。

彼は出会う前から私を知っていて、私を捜していたらしかった。

彼は私に最強の暗殺集団の会社を作りたいから仲間になってほしいといってきた。

私は何もなかったから、彼とくんで新たな人生を生きようと思った。

そして、二人から始まった組織は見る見るうちに成長し、20人の暗殺者を抱える会社になった。

私はその中でも極秘作戦を遂行する部署にいた。

そして、組織を抜けるまでに数え切れないほどの政府要人や大富豪などを暗殺してきた。

私が組織を抜けた理由。

それはリーダーの交代と私の個人的事情からだ。

ジンの死に伴い、代わって誕生した新しいリーダーは私とすぐに対立した。

その時、私には二人の子供がいた。

リーダーとも対立していたし、娘達もそろそろ学校に通い始めるからこれを機に組織を辞めようと思ったのだ。

私はその旨をリーダーに伝えた。

すると彼は反対したのだ。

私はそれが理解できなかった。だって、対立相手が消えるのだそれほど嬉しいものはないはずなのに。

しかし、その理由もすぐにわかった。

私を支持している者が組織の中にたくさんいたからだった。

対立が激しい中で私がやめるとなれば、支持する人たちも一斉に止めるかもしれないという危惧が彼らにはあったかだった。

しかし、私の意志は固かった。

私は組織から逃げたのだ。

私が逃げた先はアメリカのカリフォルニアだった。

そこで、三年ほど生活していた。

二人の娘との平穏な幸せな生活。私は貯金と本屋での仕事で生計を立てていた。

しかし、それも三年で終わりを告げ、娘は殺され、私は刑務所に入った。

そして、今にいたった。


神父は私の話を黙って聞き終ると「そうでしたか。」と重々しく呟いた。

「私はこのまま続けても何もないことをわかっています。でも、やめるなんて考えられないんです。私はどうしたらいいのか・・・・。正直もうわけがわからないのです・・・。」

神父はしばらく黙っていたが口を開いた。

「続けなさい・・・。あなたには復讐の女神が微笑んでおられます。必ず成功するでしょう。そして、その先に何もないなんてことはないはずです。きっと、女神はあなたをお捨てになることはありません。」

「神父様・・・・。」

「弟さんを守る為にも。先へ進むべきです。」

「ありがとうございます。踏ん切りがついた気がします。」

「神のご加護を。」

私は教会を後にした。





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