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僕と私  作者: 坂田憂
1/5

現れた僕

••••••ありがとう••••••また会えるから•••


(何だ今のは••••••)

僕は変な夢をみていた。そして、記憶を失っていた。

自分の名前や顔、存在すら分からない。

(痛い••••••)

うつ伏せにたおれていて体の節々が痛く動けなかった。

(記憶喪失ってヤツかな?)とのんきにそんなことを思っていた。

辺りは暗くて何も見えなく、誰もいないようだ。

(助けを呼ぶかぁ••••••)仕方なくそう思い、声を出そうとしたが出ない。少し、いやかなり不安が増した。

心の中で、(お~い、誰かきておくれ~)と情けない声をだしてしまった。


••••••誰?

と、どこからともなく聞こえた。少年は驚いて

(そっちこそ誰?)と思わず返事をかえしてしまった。

その声は何か言いたげだったがすぐに聞こえなくなってしまった。


だいたい20分ぐらいだろうか? やっと体が動けるようになり辺りを見回してみた。

どうやらとても小さな部屋らしい。だが部屋にしては殺風景で、ドアも無い。

またしばらくしてオリが目の前にあることがわかった。

(ってここ独房じゃん!)

わけが分からない、記憶を失って独房にいるなんて••••••

(もしかして僕は、極悪非道の犯罪者だったのかな?)自分に人を傷つける勇気さえないのにありえない想像をしていた。

またしばらくすると、鏡があり自分の姿を見ることが出来た。

髪は黒で男にしては長く、後ろ髪は肩まであり、非常に中性的で女の子のようにも見えてしまう。見た目は15才ぐらいであった。

(これが自分かぁ•••なんかへんだなぁ•••)記憶を失っているためか、自分の姿に違和感を感じた。

その時、どこかのドアが荒々しく開ける音が聞こえた。

(おっ、誰か来たな!)と思いオリにしがみつきアピールした。

来たのは衛兵のような格好をした男だった。その男は、独房に入っている少年をみた途端に驚き、奇妙な声を上げていた。

(なっ、なんなんだ?)驚いていると

「ダリル王子!なぜそんな所に!」とその男は叫んだ。

(おっ、王子ぃ?)こちらも同じぐらい驚いた。

「とっ、な、何故こんなところに?」男は、尋ねた。

「えっ、ああ、その••••••」

なんて言ったらいいのか分からなかった。自分が置かれた状況が全くと言ってもいいほど分からないのに、それを説明することなど不可能であった。

「とっ、とりあえず外へ」男は鍵を取り出しオリを開けた。

ゆっくりと少年は外へ出た。自分が何者なのかもわかならいまま。


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