11話 閑話 — ゆるふわ装備解説 by 山野美穂
――とある日の、訓練後の休憩室。
「はいはーい!こんにちは!T部隊の絶対的ヒロイン!!山野美穂でーすっ!」
元気よく手を振りながら、茶髪ボブの少女がカメラに向かってしゃがみ込む。
「今日はね!特殊作戦部隊Tが普段使ってる“すごい装備”を、わたしが分かりやす~くご紹介しちゃいます!」
後ろでコーヒーを飲んでいた柳が「えっ、なんでそんな企画が?」と呟くが、無視して続行。
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【その1:TSU-50 多機能戦術スーツ】
「じゃーん!これが基本の戦闘服、通称:TSU!」
山野が自分の黒系スーツを指差す。
「軽くて動きやすくて服の中に着れる!しかも耐弾&耐熱。水にも油にも強いんだよ!あと、体温とか心拍とかバイタルチェックもできて……」
「え、めっちゃ便利じゃんって思ったでしょ?でも夏はちょっと蒸れるの。個人的には春がベストです!」
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【その2:X-EYE 戦術ARコンタクト】
「これ、すごいんです!なんと、目の中に戦場マップとか敵の位置とか全部出るんだよ!?ゲームか!って感じ!」
「敵がどこにいるか、味方がどっちに向かってるか、しかも夜でも見える!夜行性の猫もびっくり!」
後ろで五十嵐が「猫関係ないだろ」と突っ込むも無視。
「ちなみにこのコンタクト、すっごい薄くて、たまに落としそうになるのでご注意!」
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【その3:腕部通信端末《WCU》】
「次のアイテムはこれ!腕につけてる通信端末《WCU》!」
「ホログラムで地図やデータを出したり、遠隔でドローンを操作したりできるの。任務中の連絡は全部これでバッチリ!」
「声だけで操作できるから、手がふさがってても安心。個人的にこれが一番お気に入り!」
「ちなみにX−EYEと連動してるよ!」
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【その4:FAR-7XとE-Gun Type04】
「FAR-7Xはね、組み立て式の超優秀なアサルトライフルでーす。バレルとかスコープとか全部カスタムできるの!」
「私は軽量型で組んでるけど、竜星さんは『最大火力ッ!!』って言って重いの選びがち。肩外れるよ!?」
「あとこっちがE-Gun。バリバリって感電させるやつ。非殺傷だけど、撃たれたらめちゃくちゃ痛いらしい。え?誰が試したの?秘密です!」
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【その5:マルチドローンMD-3】
「ちっちゃいドローンたち!わたしは“まめちゃんズ”って呼んでます!」
「偵察・爆弾処理・通信中継なんでもやってくれるお利口さんたち!……なんだけど、風に弱いのがたまにキズ!」
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【その6:PTD-Sub タイムビーコン】
「これがなきゃ帰って来れません!わたしたちが過去任務で使う帰還用マーカーですっ!」
「腰のポーチに入ってる小型デバイスなんだけど……正直、よく分かんない技術。未来ってすごいね!」
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【その7:戦術ナイフ FS-Blade】
「斬れる。震える。ちょっと怖い。近接戦最強のブレードです!」
「でも私はできれば使いたくないです……だって、怖いじゃん?」
(なお、このナイフで金属を削る動画は一部隊員に人気らしい)
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【その8:セレネ・インジェクター】
「これはねー、タイムトラベルとかハードな戦場任務で、ストレスがやばくなった時にピッてやる注入チップ!」
「注射じゃないから全然痛くないよ。ってか、私は一回も使ったことないけどね!」
星野が後ろで「それはまだ任務のレベルが低いからだ」と呟く。
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「――はいっ!というわけで、今回は“特殊作戦部隊Tの標準装備”をご紹介しましたっ!耳に付ける通信デバイスのC-Comm Earとか他にもあるっちゃあるけどながーくなるからそれはまた今度で!」
笑顔で手を振る山野。
「次回は……『みんなの訓練ルーティーンに密着!』とかやってみたいな~!」
画面の隅には「※この映像は非公開資料です」と警告が一瞬だけ流れ、ふっと画面が暗転する。
ここまで見てくれたそこのあなた!!さいこーです!
神城クロノと申しますm(_ _)m
今回は、OSMANTHUS — 未来を変える戦い —の11話を読んでくださってありがとうございます!
週2〜3本ペースを目指して執筆していきます。
当分の間はストックが溜まってるのでポンポン行きます!
読んで、面白いなーと感じたらぜひ☆の評価ください!
ブックマークも意欲が上がるし嬉しいです\(^o^)/