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6.怒涛の年末・年始

 大樹と敦が、12月30日に福井北自動車に乗り込み、井尻と笹原とやりあった。予想通り、井尻と笹原の言うことは、2点、3点したが、証拠として、音声データに収録することができた。一方、世間では年末であるため、大掃除や正月料理の準備も必要であるが、野坂家では手つかずだったため、12月31日は多忙でした。

 年が明けても、保険紛争センターや労基への相談資料を作成しなければならないので、まともに休んだのは1月1日であり、2日と3日は、資料の作成を行った。

 本章では、野坂家の怒涛の年末と年始に作成した2つの資料の内容を詳細に記載します。

(1)大掃除

 12月31日、大樹と敦及び夏帆は、昨日の疲れはあるものの、年末の大掃除や買物は、ほとんど終わっていない、終わっているのは、妻のひろみが行った台所の大掃除と日頃の部屋掃除だけである。

 ひろみは、7時30分からスーパのパートに行くため6時には起きて朝食の用意をするので、休暇中の大樹、帰省中の敦、休職中の夏帆は、眠い目をこすりながら6時に起きて、一緒に朝食を取る。

 ひろみがパートに出かけた後、大樹は、敦と夏帆に「今日の午前中は掃除をし、午後は買物と簡単な用意をする。午前中には下関で購入した「ふぐセット」が配達されるので、気づいた奴は、対応よろしく!」というと、敦が「どこを掃除するの?」と言うので、大樹が「網戸洗いや外回り、居間と玄関及び風呂とトイレの水回りと君たちの部屋で、お前らは自分の部屋を片付けて、俺は外回りを掃除する。いいか?」と言い、敦と夏帆は「わかった」と言い大掃除を開始する。大樹は、家にある全ての部屋の網戸を外して玄関側の外水道近くに置く。ここで、紹介していなかったが、野坂家が住んでいるのは、3Kの庭付の古い借家で、全ての網戸は、10枚位ある。

 網戸は、皿洗いで使用していたスポンジを持ってきて、皿洗い用のスポンジは新しいのに変更する。

 天気は、曇り空で結構寒いが、気合を入れる。先に水洗い後に、洗剤をスポンジに着けてこするように洗うと埃が取れる。最後は水洗いをして10枚の網戸は終了する。窓ガラスは、ホースを引っ張って水をかけながら車洗い用のブラシで磨いた。外作業は、2時間位で終了した。

 大樹が、家に入ると先に終了した敦と夏帆が休憩していたので、大樹が「終わった」と聞くと、敦と夏帆は「終わった」というので、大樹は「夏帆は居間の掃除、敦は風呂、俺はトイレと洗面所の掃除をする。終わった奴から玄関掃除ね」というと敦と夏帆は、「わかった」という。また、大樹は、敦に「風呂とトイレは、ブリーチを事前に振りかけてカビ取りするので、ぼろい洋服で行う必要がある」というと、敦は「わかった」と言い、古い洋服に着替えた後、5分後に掃除を開始した。

 夏帆は、蒸気洗浄機に雑巾を付けて、天井から壁を拭き上げた後、テレビの後は掃除機をかけるように行い。大樹は、トイレクイックルを使い横壁や窓、タンク、便座の順に拭き上げ、便器をブラシで磨いた後、床とスリッパを拭き上げた。更に、洗面所はスポンジで磨いた。更に、敦は、壁のタイル、シャンプーを置いている棚を洗った後、床と浴槽を磨いた。

 11時頃に各自の役割が終了したので、玄関の掃除をする。3人は、玄関に置いている靴や雪かき道具を1回外に出して、大樹と敦は、はたきで埃を落とす。夏帆は玄関付近を掃除機をかけて、最後は、大樹がほうきではわいて、靴や雪かき道具を元に戻して12時前に掃除が終了した。


(2)買物と正月料理の準備

 ひろみが12時30分頃にパートから帰ってくるので、大樹は、一服した後、昼食の準備に取り掛かる。昼食のメインはトーストであるが、日ごろは、卵と野菜及びウインナーも付ける。大樹は、夏帆を呼んで「ゆで卵ならば俺一人で料理するが、嫌ならスクランブルエッグを作って」というと、夏帆は「スクランブルエッグ作るよ」と答えて作り始める。ここで、夏帆は、ゆで卵が嫌いであると同時、野坂家では自分が食べたいものは自分で作るルールであるため、大樹が夏帆を呼んだのである。

 12時30分頃、ひろみがパートから帰宅する。そのときに、注文していた「おせち」を持って帰ってきたので中身を確認する。夏帆が「なかなかいいじゃん!!」というと、大樹も敦も「スーパーので値段も4人用の15000円にしては上出来やね!!」と言い蓋を閉じて正月の楽しみとする。4人は、用意した昼食を食べたが、大樹と敦及び夏帆は、午前中、怒涛に動いたので、いつもより昼食が美味しかった。

 昼食後は、30分位休憩を取り、買物に出かけることにする。大樹は、ひろみに「まずは、GENKIで正月用の日本酒、ビール、ワイン、ジュース、ヨーグルト、アイス、年越しそば、海老天、つまみ、雑煮のだしにする干ししいたけ、するめを購入して、残りの生鮮は、グルメ館かな」というと、ひろみは「それでいいよ!!」と答える。大樹は、敦と夏帆に「ほしいものがあるなら、着いて来い!!」というと、敦は「こっちの物価を見るため行くよ」と答え、夏帆は「私も買いたいものがあるから行く」と言う。

 ここで、GENKIとは北陸や中京を中心に店舗があるドラックストアで、他の店よりかなり安く品物を売っているので、野坂家の買物の中心となっている。一方、GENKIでは生鮮の取扱いが少ないので、それらは、グルメ館で買物をする。グルメ館は、福井を中心とした地元スーパで、敦賀市の中では品ぞろえが多く安価である。その他、野坂家では北陸を中心とするドラックストアのアオキや敦賀で最も大きいアルプラザ平和堂及び菓子パンのほとんどが98円と安価なバローで買物を行う。

 13時30分頃に、敦の運転で、まずはGENKIに向かい、先程、ひろみに話した物の他、煮豚を作るためのリプトン紅茶やタコ糸及び卵、雑煮用のかまぼこ、餅、年越しそばと海老天を購入し、グルメ館では煮豚用の豚ロースの塊、雑煮用のぶり、小松菜、ニンジン、レンコン、ゴボウ、里芋を購入して、15時頃に帰宅する。

 大樹は、すぐに煮豚を作り始める。まずは、豚ロースをタコ糸で巻まいてフライパンで軽く炒めて焼き色を付けた後、鍋に水を入れ、炒めた豚を入れ、リプトン紅茶のTパック3個を鍋に入れて煮込む、もう一つの鍋には6個のゆで卵を作る。煮込んでいる最中、大樹は、煮豚のタレを作る。タレは、ボールに醤油100ccとみりん100cc及び日本酒と酢を少々入れて作る。豚肉を約2時間煮込んだ後、先程作ったタレに入れるとともに、ゆで卵も殻を剥いて入れ、明日の朝までつけておく。

 その後、大樹は、調理用品を洗った後、ひろみにバトンタッチし、年越しそばを作る。年越しそばは、福井県では有名な「武生正麺の越前そば」を使う。これは、越前そば独特の腰とのど越しがあるのと、正月前のスーパで売られているのは主にこの蕎麦だからである。

 18時頃に年越しそばが出来上がったので蕎麦とビールを食卓に出す。野坂家では年末の最後の夕食はこのスタイルである。大樹は、「今年の最後は、大変でドタバタしたが、お疲れ様、乾杯!!」と言い、ビールで乾杯した後、年越し蕎麦を食べる。毎年のことであるが、武生正麵の年越しそばは、のど越しと独特な風味があって美味しい。

 年越し蕎麦を食べた後、ひろみが食器等を洗ったら、大樹に「終わったよ」と言う。大樹は、ひろみに「風呂を沸かして、子供達を先に入らして」と言い、再度、台所に立つ。

 大樹は、大晦日のもう一仕事である雑煮の仕込みに入る。まずは、ボールに水を入れ、人参を切ってぶつ切りにしてその中に入れる。その後、レンコン、ゴボウ、里芋の皮を水で洗いながら皮を剥き、ぶつ切りにする。この時期は、水が冷たいため、とても辛いが、たまにストーブで手を温めながら、仕込みを続けて終了させる。

 次にダシを取る。まずは、小さなボールに水を貯めて、干し椎茸を入れた後、昆布とするめをキッチンはさみで切って入れる。

 最後は、ブリの照り焼き用の切り身を取り出し、塩を振ってから刷り込んで冷蔵庫に放り込むと雑煮の仕込みは終了する。

 大樹は、敦も夏帆も風呂を上がったので、入浴する。体を入念に洗った後、湯舟に入り一息入れ「最後は大変だった!!」と思う。

 大樹が入浴後、ひろみが入浴するので、再び台所で、おつまみ用のハムの切り身や山口で購入した宇部かまぼこを切って大皿に盛りつけて、居間のこたつの上に置く。その間に、ひろみが風呂から上がったので、大樹は、冷蔵庫から、ワインを持ってきて開けて、グラスに注いで、家族4人で乾杯をする。時間は22時を過ぎたころで、紅白歌合戦も佳境に入るところであった。

 家族4人、ワインをちびちび飲みながら、たわいもない話をしながら、つまみを食べる。ワインはあっと言う間になくなり、お酒が強い敦とひろみは、ビールを持ってきて飲み始めるが、大樹は、お酒が強くないとともに疲労感から酔いが回り睡魔に襲われて横になり意識を失う。

 ひろみは、「ご苦労さん」と言いながら、大樹に毛布を掛けた。

 時間は、23時45分になり紅白歌合戦が終わると同時に、ひろみは、「もう少しで年が明けるよ」と言い、大樹を起こす。大樹は、寝ぼけまなこでトイレと歯磨きをすますと時間は、23時57分であった。大樹は、眠かったが、年が明けるのを待って、家族に「明けましておめでとう!!」と挨拶後、ひろみと敦及び夏帆も「明けましておめでとうございます」と挨拶し、大樹は「眠いから寝るね、おやすみ!!」と言い、寝床に行き、意識を失った。

 2021年、怒涛の年末を終えた。しかし、戦いの本番はここからだということについて、野坂家の誰もが思っていなかった。


(3)束の間の休職

 2022年1月1日、年は明けた。大樹は、疲れていたのか、10時30分頃に目が覚めた、天気は、小雪が舞っており、隙間風が通りぬけ、極度に寒い。一方、スーパでパートをしているひろみは、8時頃に出かけている。大樹は、寒い中、鞭を打って居間のストーブを付ける。そこには、夏帆がまだ隅の方で寝ていた。大樹は、すかさずこたつへもぐりこみ、部屋が暖かくなるのを待つ。石油ストーブの力を侮るなかれ、15分位で暖かくなる。素早く着替えを済ませ、夏帆と敦をおこし、布団を片付ける。その後、炊事場のストーブを付けて、正月の宴の準備を開始する。

 大樹は、敦と夏帆に正月の料理を教えるため、炊事場に呼ぶ。大樹は、敦に大きい鍋を用意させて、昨日、用意したダシと野菜を鍋に入れさせて火を付けて煮込むように指示し、敦がそれを行う。その後、敦には、別途、餅を煮るため、小さい鍋に水を入れてストーブの上で沸かすように指示して、準備をさせる。更に、夏帆には小松菜を切らして、ボールに用意させ、雑煮に入れるかまぼこを切らせる。その間、雑煮が煮込まれてきたので、夏帆に塩つけしていたブリを切らせて雑煮の中に入れて、不足した塩、しょうゆ、みりんで味見しながら、少し濃いめの味付けにして、小松菜を入れ、器に打ちした後、かまぼこを入れて出来上がりである。

 時間は、12時頃になり、餅を煮るための鍋は、沸騰していたので、大樹は、敦と夏帆に「餅はどのくらい食べる」を聞いた。敦は「3個」、夏帆は「1個」と言ったので、大樹は、自分とひろみ及び夏帆は1個ずつ、敦は「3個」として、6個の餅を煮詰める。

 そして、大樹は「敦と夏帆、おせち料理と取り皿を用意して」といい、大樹は、昨日に仕込んだ煮豚と卵を包丁で切って大皿に入れる。その時に出た煮豚の切り落としを味見すると「今年もうまくできた」と言い、2人にも味見をさせて感想を聞くと「美味しい」と言った。

 12時30分頃に、ひろみがパートから帰宅したので、餅を入れて宴の準備は、完了し、野坂家の家族は、席に着く。

 大樹は「あけましておめでとう!!今年もよろしく。今年は、夏帆の対応もあり大変ですが、協力して乗り越えよう」と挨拶し、ひろみ、敦、夏帆と挨拶を終えて、宴に取り掛かる。本日の予定では宴の後に気比神宮に、車で初詣に行く予定であるため、アルコールは夜までお預けである。

 野坂家の人々は、おせちや雑煮及び煮豚と日頃、食べていない料理を堪能しながら、たわいもない会話をしながら、宴を終了する。

 時間は、14時30分頃、野坂家は、いつもの年末のように、気比神宮に行く。外は、朝に降っていた小雪は止み、少し日差しが出ているが、雪が積もっているので、長靴を履いてでかけることとする。敦の運転で行くが、気比神宮の駐車場と周辺は、常に満車であるため、敦賀で一番大きいアルプラザ平和堂の駐車場に置くことを大樹が敦に指示した。一方、気比神宮は有名であるため、多くの参拝者は来て周辺道路が混雑すると思われれが、人口約6万人の小さな町であり、雪も積もったので、道路の混雑はない。20分位でアルプラザ平和堂の駐車場に着く。その後、20分位、寂れた商店街を歩く。大樹は、敦に「あと2年後に新幹線が来るのにこの状況だよ!!」と言うと、「これ客こないね!!」等の会話をしながら気比神宮に到着する

 気比神宮では正門から拝むため列に並ぶが、日ごろよりも少ないため、30分位で参拝ができた。その後、おみくじを引いたら、大樹と夏帆が「大吉」、敦が「中吉」、ひろみが「吉」だったが、大樹は「ほんまかいな!!」という感じであった。

 その後、アルプラザ平和堂に帰り、福井のお酒である「黒龍」と「オードブル」を購入して、帰途についた。その後、夕飯は、昼食の余りと山口で購入したふぐセットのふぐ刺しとオードブル、お酒は黒龍を飲んで堪能した。大樹は、日本酒には強くないので、夕食後に仮眠することになり、1月1日は終わる。大樹の束の間の休息であった。


(4)保険紛争センターの相談準備

 1月2日、今日は、特に用事はない。ひろみは、7時頃に起きて朝食後にパートに行く。大樹は、9時頃に目を覚ました。今日は雨が降っている。まさしく、北陸の冬の天気である。

 ストーブを付けた後、夏帆と敦を起こして、朝食を取りながら、二人に告げる「明日は、敦が山口に帰るので、12月30日の福井北自動車の戦いの状況をまとめる。協力してほしい。夏帆は、戦いに参加していないが、聞きたいことがあるので、よろしく!!」と伝え、敦と夏帆は、うなずく。

 大樹は、パソコンを居間に持ってきて、次のように整理し始める。


          「福井北自動車との自動車保険に関する打合せ」


日時 2021年12月30日 13:00 ~ 17:00

場所 福井北グループ本社 2F会議室

出席者 (福井北自動車)井尻、笹原 (野坂家)野坂大樹、野坂敦

内容  

 5章で記載した内容を、ボイスレコーダを聞きながら発言者毎に以下のように記載し、本章では割愛する。

(井尻)・・・・・

(大樹)・・・・・

(笹原)・・・・・

(大樹)・・・・・

(笹原)・・・・・

(敦)・・・・・・

緒言 

 戦いの結果から以下のことが考えられる。

 (1)福井北自動車は、適切に重要事項の説明をしていない。

 (2)福井北自動車は、重要事項説明を理解していないとともに、指導を管轄する保険会社も理解していないと共に、適切な教育をしていない。

(3)・・・・・・


以上


というようにまとめて、敦や夏帆に読み合わせ等の確認を行いながら保険紛争センターへの提出書類を約2時間で作成した。時間は、12時近くになっていたので、大樹と夏帆は、昼食を作り、ひろみを待った。

ひろみがパートから帰宅したので、書類を確認してもらって完成させた。


(5)ちょっと休憩

 昼過ぎて、外は曇り空で雨は止んでいた。大樹は、血糖値が高いため、毎日、10000歩を目標にウオーキングをしている。昼食後30分後に、大樹は、「歩きに行く!!」というと、敦が「どこに行くの!!」と言うので、大樹は「気比の松原」というと、敦は「俺も付き合う」という。気比の松原までは家から約3kmで30分位かかり、往復で10000歩になる距離である。

 大樹と敦は、幹線道路を避けながら住宅街を通りぬける、北陸の冬は寒い・・・たわいな会話をしながら、気比の松原海水浴場に着く。海岸には、雪が少し残っており、空はどんよりと暗く、波は高い。ベンチは少し濡れているので、立ちながら海を眺めた後、帰路に着く。家に到着すると暖かい。大樹は敦に「寒かっただろう・・・」と聞くと、敦は「そうでもない。まあ、山口の瀬戸内海よりも綺麗なのはわかった」という。大樹は「夏や晴れの日は綺麗だけど・・・冬はなあ・・・」という。敦は「こっちにいるときは、よく気比の松原で息抜きしてたので、わかってるよ」という。敦は3年前まで敦賀のモータースにいたときによく行っていた。

 さすがに、大樹は、疲れたので、「今日は、労基署への資料は勘弁してくれ!!」と夏帆に伝えて、炬燵に潜り込み軽く昼寝をした。

 夜は、野坂家では山口から買ってきた「ふぐちり」と余った「おせち」で、年末に購入したビールを堪能して、風呂後は、ダラダラして23時頃に就寝した。


(6)労基への準備

 1月3日、大樹は、8時頃に目が覚めた。今日は、ひろみのパートは休みであるため、「9時まで寝たい!!」との要望から、布団の中で過ごす。9時頃に大樹が起きると既にストーブが点いており、居間は暖かかった。

 ひろみに着替えて朝食の準備をする。ひろみが休みの時、野坂家の朝食は、トースト中心であるため、ひろみが目玉焼きとウインナーを焼き、コーヒを入れる。正月は、和食が中心であったため、大樹は、久しぶりの洋食に美味しさを感じる。また、敦は、パン3枚を食べていたので、大樹は「さすがによく食べるよな!!」と言うと、敦は「久しぶりの洋食は、うまいから食欲が出た」と笑う。夏帆は、寝起きのため、食べるのが苦しそうだった。大樹は敦に「今日、何時頃出る」のと言うと、敦は「11時20分の新快速に乗る」と言うので、大樹は「10時50分頃に出る」と言う。

 11時50分に大樹が敦を駅まで送る。大樹は「久々の敦賀はどうよ!!」というと、敦は「田舎で何もないので山口の方がいい」と答える。敦は、今後、別の作品で記載するが、中学2年~卒業まで不登校で、高校は県外に行ったので、敦賀にはいい思い出がない。

 敦賀駅に着くとロータリーの駐車場は、満車だった。本来は改札口まで送る予定だったが、敦は「ロータリの降ろせるところで、降ろして」と言うので、降車場におろし大樹は「元気でやれよ!!」と言い、敦は「お世話になりました!!」と言い、車を降りて行った。大樹は、一抹の寂しさを感じた。

 自宅に帰宅後は、3人で昼食を食べて、夏帆と共に労基署に相談する資料の準備を行うことにした。労基署へは大樹が明日の1月4日まで休暇であり、ひろみも昼でパートから帰ってくる。大樹は、さすがに1人で夏帆の対応は厳しいので、ひろみに、「情報共有と引継ぎのため、明日は、一緒に行ってほしい」とお願いし、3人で14時頃に行くように決めた。

 大樹は、パソコンを炬燵の上に置き、次のように資料を作成した。


1.プロフィール

氏名:野坂 夏帆 (24歳)

所属:福井北カントリーゴルフクラブ

所属年数:3年8カ月

職種:サービス業

担当:受付・レストラン

採用情報

 労働時間:9:00~18:00

 年間休日:105日

 社員数:49人

2.時系列

平成30年4月    福井北グループ入社 パチンコ部門に配属

平成30年6月下旬  福井北カントリーに出向

平成30年11月   福井北グループから福井北カントリークラブへ移籍

平成30年12月   直属の上司から寮の部屋でセクハラ

平成31年4月    直属の上司が退寮

令和3年7月    フロント担当が1人になり、負担が重くなり、具合が悪くなる。

令和3年7月~8月 人員が不足していることをマネージャーに話していた。

令和3年8月    支配人が不在で残業が増加、直属の上司のフォローなし

令和3年9月    相談に乗ってくれているマネージャー退職

令和3年12月14日 敷地内の植木に衝突して車が大破

令和3年12月22日 敦賀労働基準監督署 相談

(1)嶺南こころの病院 うつ病で1か月以上の加療

 職場でのやがらせ、毎日かわる派遣の面倒、残業でストレスたまる。

(2)福井北カントリークラブ 対応者:小林支配人、鈴木部長、15:15~15:50

①診断書提出 → 会社の社労士を通じて手続きを実施(鈴木部長)

②出向から転籍時に労働契約をしないことを認める。

③日替わりの労働者派遣者の面倒を指示→支配人認める

④就業規則・賃金規定を提示できず。鈴木部長から改定が多いので福井北グループ本社にあると言った。

⑤就業は年間休日105日で夏と冬では労働時間・休暇日数は変わることを説明

⑥従業員への説明なし→このようなことが不満を生むのではとの大樹が意見

①福井北グループ本社 対応者 春日

 就業規則・賃金規定について、事業所においていない理由→鈴木部長が取り乱して出せなかった

 労働条件については就業規則にあることを確認

令和3年12月23日 福井北グループ本社で賃金規定に退職金の規定がないことを確認


以上のことを纏めて、次の日に労基署へ行く準備が整った

福井北自動車の戦い後でも正月は来るのであるが、大掃除や正月料理の準備は、12月31日までほぼ手付かずであるため、野坂家では大掃除、買物、正月料理の準備と多忙な1日を切り抜け無事に正月を迎えることができた。一方で、ゆっくりしたのは、1月1日だけで、1月2日と3日には保険紛争センターや労基署への資料作成を行うなど、それらの内容を本章で記載した。

次章では労基署での相談の状況と保険紛争センターへの処理相談の状況を記載する。

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