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第壱話(その6)
今回の料理は、白米、味噌汁、芋の煮物、漬物の他に、拙以外には秋刀魚を用意されていた。
拙だけ一品少ないのはいつものことで何とも思わなかったが、いつか秋刀魚を食べてみたいと思ったが、母上がその思いを感付いたのか、まるで『貴様が食べていいものではない』と言っているような目で拙のことを見ていた。
あまり考えないように下を向きながら食事していると、いつの間にか父上たちは食べ終わっていて、部屋からも退出していた。
拙も食べ終わると、席から立ちあがって部屋を出る前に奉公人さんに美味しかったことを伝えた後、さっさと離れにある自室に戻った。




