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第壱話(その15)
料理の間に入ると、既に父上たちが座っていて、料理も既に用意された状態で待っていた。
奉公人さんと話ながら歩いていたのはまずかったのかもしれない・・・・・・。
「父上、母上。お待たせして申し訳ありません!」
頭を下げて謝った後、母上が拙を睨んでいる中、急いで席に着き、夕食を取り始めた。
父上に話すタイミングをどうしようと考えながら食事していると、母上が何かを感じ取ったのか更に睨みつけてきた。
「変なことを考えているのではないだろうな・・・・・・」
「い、いえ! 確かに考えながら食事していましたが、変なことは一切考えていません!」
「夜魄。何を考えているのか話しなさい。変なことではないのなら、話せるだろう」
父上から今話すように言われ一瞬驚いたものの、丁度良いと思った。
「父上。拙は、奉公人さんからおにぎりの作り方を教わりたいのです。どうか、許して頂けませんでしょうか・・・・・・」




