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第壱話(その14)
しばらくすると、奉公人さんが呼びに来てくれ、いつも通りに夕食を食べに料理の間に向かい始めた。
「夜魄様。おにぎりの作り方を教えると約束したのに、時間を作ることが出来ず申し訳ありません」
「謝らないで。あの状況だとどうしようもないから・・・・・・」
「明日は何とかおにぎりの作り方を教えられるように何とかしますから」
そう言いながら、拙の頭を優しく撫でてくれた。
「ありがとう。もしかしたら、父上に「奉公人さんから、おにぎりの作り方を教わりたい」と伝えたら、教わりやすくなるかも」
母上だけにこの事を話したら、妨害される可能性があるけど、父上から許可を貰えれば、少なくとも拙の分だけなら作るのが許されるだろうし。
「そうですね。私から話しましょうか?」
「いや、拙から話すよ。拙から頼んだことだから、ちゃんと拙から話さないと意味ないと思うから」
拙の意思を聞いた奉公人さんは、頷いて意見を聞き入れてくれた。




