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第壱話(その12)
翌日。朝食を食べた後、母上たちが料理の間から出てから、こっそり台所へ向かった。
「今、大丈夫? おにぎりの作り方を教えて欲しいんだけど・・・・・・」
拙がそう言いながら顔を覗かせると、奉公人さんたちは驚いていたが、昨晩約束した奉公人さんが拙に気が付くと、こちらに駆け寄ってきた。
「夜魄様!? もう来られたのですか・・・・・・」
「あれ、もしかしてまずかった?」
「もうすぐ薫様の先生方が来られるので、先生方にお出しするものの確認へ奥様がいつ来られてもおかしくないのです。ですから、私が呼びに行くまで、自室でお待ちください!」
「う、うん! ありがとう」
奉公人さんの言葉を聞いて、母上と顔を合わせない内に台所から急いで自室へ戻った。




