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第壱話(その11)
湯船から、自室に戻っている途中で奉公人さんとすれ違う時に、ふとある考えが浮かび上がり、咄嗟に声をかけると、奉公人さんが驚いてしまった。
「ど、どうしましたか、夜魄様。私に何か御用ですか・・・・・・?」
「驚かせて申し訳ない。ちょっと頼みたいことがあって・・・・・・」
「はい、何でございましょう?」
「拙に、おにぎりの作り方を教えて欲しいんだ。いいかな?」
拙がそう言うと、予想外だったのか、奉公人さんがまた驚いたものの、笑顔で頼みを受け入れてくれた。
「それでは、明日からおにぎりを作ってみますか?」
「はい。では明日からお願いします」
奉公人さんと約束をした後、そのまま自室に戻り、すぐに布団に入り、改めて眠りについた。




