第6話 蜘蛛の魔物
ミカゲです、だいぶゆっくりと書いていたため、遅くなりました。
ですが、今後も不定期という感じになると思うので、そこらへんはご理解いただけますと幸いです。
食事も終わり、腹も膨れたことで移動を再開することにする。
少しの余裕が出来た事で集中力が高まり、少し先に居る魔物が鮮明に見えた
それは、八本の足があり、糸を使い巣を作る、蜘蛛であった。
「うへぇ...なんかデカいし、嫌だなぁ...」
それもそのはず、サイズは人間と同じほどあり、日本...いや、地球上のどの蜘蛛よりもデカく、ゴブリンなどの非現実的ものを見てこなければ、気絶してもおかしくないと言えるだろう。
「とりあえず鑑定!」
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《レッサー・スパイダー》
蜘蛛の魔物、サイズは人間と同じくらいであり
主に糸で獲物を捕らえ捕食する
弱点は火
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「まぁまぁかな」
サイズがデカいことを除くとほとんど地球にいる蜘蛛と変わらないような特性で、現在火属性の魔法をメインで使っている海斗にとっては助かる弱点をしている。
「距離の確認もしたいし、ここで撃ってみるか...『ファイアボール』」
すると手のひらから出た火の玉が一直線にレッサー・スパイダーに向かっていく、距離にして30mほど離れており一直線に飛んでいる《ファイアボール》は威力を落としながら距離を縮め、いきなり飛んできた《ファイアボール》にヘッサー・スパイダーは反応が遅れ、デカい体へと激突した。
『―――ッ!!??』
『キシャアアアアアアアア!!!!!!!』
驚いたような反応を見せてすぐ、攻撃をされたことによる怒りを露わにし、大きな声を上げる。
その様子を見た海斗は「よしっ!」とガッツポーズをした。
火の放たれた方向を見ることで海斗の存在に気付いた。
そうして、レッサー・スパイダーは怒りに任せて突進し始めた。
「....マジ?」
サイズがデカいからこそ、突進することで近づいてくる様子に驚きを隠せずにいた。
『キシャァァァァアアア!!!!』
「うえぇあ!?近いとさらにキモイ!」
急接近してきたことで吐き気を覚えつつ、戦闘態勢へと入る、手に鉈を持ち、地面を蹴ることで距離を取る。
怒りで何も見えないのか、そのまま速度を落とさず突進し続けてくる。
「無駄にデカいくせに足早いな、そろそろ反撃させてもらうぞ」
そう言って、鉈で横から切りかかる、切りつけたことにより、足の一本が切り飛ばされる。
足を切られたことにより、錯乱し、奇声を上げながら糸を周りにまき散らす。
そこら中に広がった糸がまるで罠かのようにまき散らされている、怒りによる行為が結果的に海斗の行動を縛ることへとつながったのである。
「めんどくさいことしてくるな....どうすっかな...これ」
周りには糸が張り巡らされ、むやみに近づくと引っかかってしまうようになっている。
(これ、『ファイアボール』使えば焼き切れないかな..?)
「近づけない以上、やってみるしかないか、『ファイアボール』」
手の上に火の玉が形成され、それをレッサー・スパイダーへと投げつける。錯乱し回避を忘れているため、そのまま火の玉が直撃し、それによって火花が散り、周りにある糸へと燃え移る。
そのまま全体へと火が広がると、レッサー・スパイダーの全身を焼くようにしていき、やがて奇声を上げたかと思うと、動かなくなり、光の粒子となって消えた。
「ふぅ....勝てたか、怒らせる前に倒すようにしないと危ないかもな、ファイアーボールの同時発動が出来ればすぐに倒せるんだろうけどな。」
同時発動などはできないようで、おそらくそれを可能にするスキルがあり、それを手に入れることでできるようになるのだろう。しかし、現在そのようなスキルは無く、自力で手にれる方法も判明しておらず、現状不可能となっている。
「とりあえず一定の距離を保ちつつファイアーボールで燃やせば、何とかなりそうだな」
などと次回以降の倒し方を考えていると、レッサー・スパイダーを倒した位置に物が二つ落ちているのが見えた。
「お、やっぱりアイテムを落とすのか...やっぱりゲームやアニメのダンジョンそのものだな、とりあえず鑑定してみなきゃな」
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《レッサー・スパイダーの糸》
主に罠を仕掛けるのに使われる糸で
強度はゴブリンを1分ほど捕えれる
火に弱い
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「なるほど、罠か...説明通りならゴブリンを捕えれるんだろうが、これから進むことを考えると、ゴブリンがまた出るとは思えないし、今使えることはないわけだ、とりあえず保留だな」
そう言い、レッサー・スパイダーの糸をアイテムボックスへとしまう。
「とりあえず、俺でも倒せるレベルってことはわかったし、レベル上げだな」
対策をまとめ、レベルを上げるためにも、先に進むのであった...。
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《レベルが1上がりました》
《レベルが1上がりました》
《職業、魔法剣士がレベル10になったことにより、ユニークスキル 生成 氷結剣を取得しました》
「よし、とりあえず少し休憩が必要だし、何やら気になることもできたし、ついでにスレータスを確認するか」
そう言いながらステータスを開く。
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《ステータス》
佐藤海斗
職業《魔法剣士》
Lv.8→10
体力 80/80 70→80
魔力 102/102 86→102
腕力 37→45
知力 29→35
器用 20→24
速力 21→25
職業
《魔法剣士 Lv.8→10》
スキル
アクティブ
《火魔法 Lv.5→7》《水魔法 Lv.2》《斬撃 Lv.2→3》
《鑑定 Lv.6→8》《アイテムボックス Lv.5→7》
パッシブ
《魔力操作 Lv.8→10》《魔力増加 Lv.8→9》
《腕力増加 Lv.8→9》《剣術 Lv.2→4》
ユニーク
《獄炎斬 Lv.1》
《生成 氷結剣 Lv.1》
《■■■■ Lv.Unknown》
使用可能魔法
《ファイア》
《ファイアボール》
《ファイアウォール》
《ファイアソード》
《ファイアエッジ》
《ウォーター》
《ウォーターボール》
《アイテムボックス内》
スライムの魔石x20
ゴブリンの魔石x14
レッサー・スパイダーの魔石x5
ゴブリンの肉x14
レッサー・スパイダーの糸x3
棍棒x5
鉈x4
ナイフx4
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「《生成 氷結剣》....ねぇ、想像はできるが、詳しくはわからないな」
そう言い、鑑定をする
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《生成 氷結剣》
魔剣『氷結剣』を生成することができる。
対象を両断する切れ味と氷結させ、
身動きをできなくさせることができる。
※ただし格上には効果が薄い。
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「鑑定のレベルが上がったのもあって結構情報があるな」
そう、最低限の情報のみだった鑑定も、今やレベル8であり、情報の開示能力も上がり、より細かな情報を得ることに成功したのである。
「さて、そろそろ、い―――ッ!?」
今まで、ダンジョンなどに居なかったころに、理由もなく運動馬鹿に鍛えられ続けた危機察知能力により、理解した、前...そして後ろに、挟み撃ちをするようにレッサー・スパイダー二体が奇襲を仕掛けてきていたことに.......。
ちなみにドロップ二つ目はレッサー・スパイダーの魔石です。