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吸血鬼の冒険録  作者: ノア
序章 吸血姫と世界樹
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人間襲来

 アルスがやられた知らせを受けたわたしは即座に立ち上がりました。


「ちょっいきなりどうしたのよ!」

「アルスがやられた」

「はっ!?アルスってトロールコングでしょこの辺じゃ適うものはいないはずだけど……しかも今はフェイスの眷獣になったからより強くなっているはずだけど」

「いえ正確には押されている感じなのですが」


 眷獣とは血の絆によってつながっているので相手の様子が分かるのですが今のアルスはかなり押され始めていて負けるのも時間の問題です。

 

「行ってくる」

「気をつけてね、何かあったらここに逃げ込みなさいここには結界があるし何よりわたしがいるからなんとかしてあげるから」

「ありがとうその時は頼むね」


 世界樹が背後にいるなら最悪逃げ込めばなんとかなるでしょう逃げる手段ならいくつもあるのでわたしの手に余る相手なら悪いですがリノアに助けてもらいましょう。

 

 そしてわたしは全力で駆け出しました。

 眷獣の場所は把握できるので迷いなく最短ルートで向かいます。


 地をかけ周りの木が高速で移動していきますが魔眼を使わずともこれくらいは平然と避けられるので駆け抜けていきます。

 こうしている今もアルスは戦っているようですね。


「いた」


 遥かに彼方に戦うアルスの姿が視認できました。

 相手はどうやら人間のようで薄汚いローブと剣を携えてアルスの攻撃をいなして少しずつ着実に傷を与えています。

 確かにアルスには少し相性が悪いですね。アルスの一撃は強力ですが当たらなきゃ意味がありませんそれにアルスの体格に比べて小さい人間に当てるには少々厳しいでしょう。


 ただの人間なら今のアルスなら全然勝てるでしょうがあの人は素人目で見ても分かるほど技術が卓越していますから完全に相性の問題での劣勢でしょうね。

 さてアルスを傷つけたけじめをつけましょうかね。


 わたしはさらに加速していき一気に距離を詰めていきます。そしてその勢いのまま蹴りをローブの人間に叩き込みます。

 ですが途中で気づかれたようでわたしの蹴りは剣で受け止められてしまいましたが即座にローブを掴み投げ飛ばします。


 ローブの人間はどうやったのか空中で姿勢を正し地面に何事無く着地したようです。しかも投げたわたしの左腕を斬りつける芸当までやり遂げたのです。

 服が簡単に斬られましたかわたしの血を触媒とした服なので耐久率抜群のはずなのですがね。


 とか言っている内に目の前に迫ってきたので振り下ろされる剣を強化した手で受け止め腹部に拳を叩きつけます。


「グッ」


 鈍い音とローブの人間の声が響きました。

 声を聴く限りどうやらローブの人間は男のようですね。


 追撃を入れようとした瞬間今度は強化した腕を持ってかれたので蹴りを入れるとともに後ろに引きます。

 ホントやめてほしいです吸血鬼になってから痛みに鈍い上に強くなりましたが痛みを感じないわけでわ無いですし2日続けて腕を失うのも精神的によろしくないんですから。


 さすがに拳と蹴りに参ったのか追撃は来ないようです。

 

「アルス一旦戻りなさい」

「グォ」


 戦闘するにも撤退するにもアルスは障害になります。

 この男と戦うには周りに影響をあたえるでしょうからアルスを巻き込まないためにも戻ってもらったほうが良いです逃げるにしても小回りのきくわたしのだけのほうが良いですし。


 アルスは大人しくわたしの中に戻ってくれました。同時に左腕を戻しておきます。

 それを微動だにせず眺めていた男はついに口を開きわたしに話しかけてきたのです。


「高速再生にトロールコングの亜種、いや眷獣化による進化か見ためで侮ることはしないがその驚異的な身体能力は吸血鬼ゆえか」


 ただ静かに男は事実を述べるように語っています。

 

「ええ吸血鬼ですよ」

「吸血鬼とは話には聞いたことがあるが戦ったことはないな、さてどんな戦いになるのやら……楽しましてくれよ」

「くっ!」


 はやい、油断したつもりはなかったのですが目の前まで容易く許してしまいましたか。

 斬りかかる剣を避ける、流石に何度も切り飛ばされる訳にはいかないので腕受け止めません。


 しかし剣だけの攻撃だと思ったのが間違えでした避けた瞬間腹部に衝撃が男の拳がめり込んでいました。

 どんな威力ですか。


「あいにく騎士のようなプライドは兼ね備えていないのでね」

「でしょうね騎士のようには見えないね」


 爪を出し男を切り裂くもほとんど剣で止まられましたが至近距離だったため頬に傷をつけられました。

 先ほどは素手での強化だったので切り飛ばされたけど血を触媒とした爪ならそう簡単には負けません。


「ちっ、そんな技があるのか」

「吸血鬼戦は初めてだったよね、なら吸血鬼の力見せてあげるよ」


 そしてわたしは奪の魔眼を開眼しました。


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