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吸血鬼の冒険録  作者: ノア
第一章 聖女の葛藤
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事後処理

「今の大きな鳴き声は何ですかね」


 突如、大きな咆哮が響き神殿全体が震えアリスが驚いています。

 この声はアルスですね、向こうもうまくやっているようで良かったです。


「あれはっ!? まさか唯神教の奴ら街中に魔物まで呼び込んだというのですか!しかもあれはトロールコングですってなんて危険なものを……フェイス手伝って下さい街に出来るだけ被害を出さないためにはわたしひ一人ではきついです」


アリスが窓にから覗いた先にいたのは民家の上で唯神教らしき人を掴んだままドラミングしているアルスでした。

まんまキングコングですね、勇ましいですよアルス!


 そして真面目の顔をしてこちらに話すアリス、すみませんねそれうちの子なんですよ。

ついでにアルスは魔物ではなく括り的には獣ですよ、だって魔力ありませんし。


「使徒だけだでも大変でしたのに全く、まだ被害が少ないといいんですけどね」


そう言って窓に足をかけたアリスの横でわたしはアルスに手を振ります。

アルスも気づいたようでドラミングを止めて大きく振り返してくれました。


そんなわたしを見てアリスは口を大きく開きながら唖然としてました。


「あの?フェイスあのトロールコングってもしかして……」

「アルスって言うんだよアリスと名前が似てるし仲良くしてあげてね」

「ちょっと!?何てもの街中に解き放っているんですか!それにわたしはアリセスで愛称がアリスなだけですので似てません」


アリスはいきなり翻るとわたしの首もとを掴み前後にブンブンと振り回しました。

気持ち悪くなるので止めてほしいです。


「アルスはいい子なんですよ、多分イールス伯爵のとこに唯神教の奴らが乗り込んだので倒してくれたのでしょう」

「それは正直ありがたいんですが……はー、なんて住民に説明しましょう」


 困り顔をして頭を抱えて悩むアリスですがそこは頑張って考えてください。わたしは関係ないですからね。


「そういえばこいつら以外に神殿内に唯神教はいないか探さなくていいの?」

「大丈夫でしょう、向こうの狙いはわたしなのですからむしろ動かないほうが他の人は安全です。それに使徒と聖騎士が来たのですから流石にもういないでしょう」


 まあ唯神教も無能集団な訳がありませんし事前に聖女の居場所くらい把握しているでしょうしね。

 

 わたしは窓に腰掛け目を閉じ集中し耳を澄まします。


「何をしているんですフェイス?」

「しー」


 アリスからの質問を口に指を当て静かにするようジェスチャーします。

 理解してくれたようでアリスが黙ってくれたので集中し直します。


 吸血鬼は普通の人間より五感が鋭いので集中すれば街中の騒ぎが何処で起こっているか分かるのです。

 予想通り街中は混乱状態のようですが神殿騎士がうまくやっているようでパニックにはなっていませんね。それに大方唯神教は撤退を始めていますね、ああ今グランが倒したようなのでもう唯神教は戦闘していないですね。


「どうやら唯神教の奴らは全員撤退したようだよ。街中はもう平気みたい追う?」

「流石吸血鬼ですねこの街全域を把握できるとわ。

 追うことは神殿騎士たちに任せましょうか、ここでわたしがいなくなる訳にはいきませんからね」


 そうですよね追撃戦をやるのは下のお仕事ですよね。

 アリスはこの後膨大な事後処理が待っているでしょうし下に任せられる事は任せないと体が持ちませんよね。


 そうしているとドタバタと数名の人達が近づく音がしてきました。

 部屋に入ってきたのは神殿騎士たちの人でした。はーはーと息を切らしながらもアリスに向かってきっちり敬礼していますね。


「大丈夫でしたか聖女様?」

「ええ、こちらは問題ありません。神殿内と街中の様子はどうなっています?」

「はっ、神殿内は既に掃討を終え負傷者11人内死亡者3名、街中の方ですが現在死傷者は調査中です」

「わかりました。死者には後でわたしが祈りますので通達をお願いします。

 それとそこの使徒を牢に連れて行ってください自由に動けないそうですが一応気をつけてください」

「了解しました」


 アリスからの命令にきちっと答える神殿騎士、こう見るとちゃんと聖女やっているのですね、拳で戦っている姿からは想像つきませんね。

 

 神殿騎士たちは「失礼します!」と言い使徒を担ぎ去っていきました。

 使徒は自力で立つ事ができないので神殿騎士たちがおんぶの状態で担いでいるのでどうも間抜けに見えます。それに魔法対策なのか猿轡を付けているので一層間抜けですね。


 無詠唱では使えるのでしょうけど使ったとこで体が動かないはずなので意味は無いのですけどね。


「さて、一応お礼を言っておきますよフェイスあなたがいなければ使徒との戦いがこうも簡単に終わることはありませんでしたから。使徒が本気になるまでに終えられて良かったです、本気になったらわたしも街の被害を考えられませんでしたから、ありがとうございます」

「まあ良いよ、友達でしょわたしたち。わたし友達には優しいよ」

「優しいならその友達巻き込んで攻撃しないでしょうにまったくもう」


 アリスは恨み言を言っていますが顔は優しく笑っています。

 

 そのまま暫くわたしたちは友情を確認し合いました。



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