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吸血鬼の冒険録  作者: ノア
第一章 聖女の葛藤
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魔法使い

 最初に切りつけてきた男は先が二股の戦斧を構えわたしを睨みつけてきます。

 戦斧は攻撃力が高い代わりに大振りになりやすい武器ですがうまく使っているようであまりスキがありませんでしたね。


「烈翔の纏い」


 男が動き戦斧の切り上げを繰り出してきたので避けるも腕に衝撃を受けました。

 どうやら風を纏っての攻撃で少しリーチが伸びているようで普段から訓練のためギリギリで躱していたのが仇になりましたね。まあいくら攻撃力が高い言っても纏ったくらいの攻撃じゃ買ったローブはともかくわたしが作った服すら切れませんよ。


「残念それくらいじゃわたしには効かないよ」

「身体強化か随分強力だなだがこれならどうだ。 爆裂波」

 

 再度攻撃されますが今度は余裕を持って避け腹部を斬りつけようとしましたがすんでのところで戻した戦斧に受け止められてしまいました。その瞬間爆発が起こり巻き込まれる寸前に回避しました。

 今のがスキルですかね。グランから聞く限り近接攻撃にはわたしやグランの剣術みたいなもの以外に魔法を付与したりスキルにより特殊な攻撃を放ったり中には武技と言う技まであるそうですが一々覚えられませんよ結局どれも技であることは変わりませんしファンタジーで大概納得すればいいです。そう言ったらグランが苦笑いしていましたけどね。


 わたしの王伝は純粋な剣術でスキルも武技も使えませんが特殊能力など鮮血武器ブラッドウェポンでいくらでもありますしね。

 ですが戦斧の直撃と爆発をモロに食らったら流石に傷くらいはついちゃいそうですね。気をつけましょう。


「屋敷内で随分危ない技を使うね下手したら屋敷崩れちゃうんじゃない?」

「ふん、そんなヘマなどするわけがないだろうそれに屋敷よりもお前を排除するほうが優先だ。お前は危険だ」

「子供相手に本気出しちゃって大人げないなー」

「言ってろその程度の挑発にかかるほど幼くはない」


 あーたしかに幼くはないですよねグランより若いようですけど二十代半ばくらいですかしかも人生経験豊富そうですし挑発は意味なさそうですね。

 

 剣を構え今度はこちらか攻撃を仕掛けます。

 戦斧に直接合わせると先ほどの爆発あるでしょうから本気の移動で背後に周り込みます。どうやら認識できない速度だったようで一瞬で消えたわたしに驚いたようでそのスキをつき死角からの一撃を放ち終わりにします。


「彼の者を拘束せよ、束縛の円鎖リングオブチェーン


 だけどわたしの剣は扉に待機していた赤髪の男により邪魔をされてしまいました。

 わたしの四肢と首に円状の拘束具が現れその先についた鎖は屋敷の壁や屋根に伸びてわたしの自由を奪ってきます。


 くっ!護衛のために待機していたのでなくて魔法の準備のためだったのですね。

 魔法使いとなんて戦ったことありませんでしたから失念していましたね次から気をつけましょう。こう考えると今日は学ぶことが多くありましたね次回に生かせるよう特訓ですね。


「さあ今だやれ」

「礼は言わねぞ俺が時間稼ぎしてやったんだからな、くらいな烈翔の纏いと爆裂波からの重厚の一撃、地烈衝」


 風を纏う技と爆発を生む技それらを合わせた一撃がわたしを襲う。

 溜めが大きいですが拘束された今なら容易に当てられますものね。一撃がわたしの肩に当たり大きな爆発が襲ってきました。


「殺したのか?何が狙いか問いただすべきではなかったか?」

「気を抜くな!手応えはあったが仕留めた感じがしなかった」

「やられましたよ。まさか魔法使いだったなんてただ奥の人の護衛と思ったから後にしようと思ったのにミスりましたね」

 

 爆風の煙が晴れていきわたしの姿が顕になっていきます。


「なっ!?あれをくらって無傷だと」

「それに声でもしやと思ったがやはり女だったか」

「そうですよ折角買ったばっかりなのこんなにしちゃって責任取ってくださいよ」


 至近距離の爆発に能力で作った服は余裕でもローブは耐えられるわけがなくわたしの手に黒焦げのローブの端のみが残りました。

 特段気に入っていた訳ではなくてもなくなると残念ですね。


 わたしの姿が顕になったことでこの場の人を消すか記憶を消すかは確定ですねまあ殺しても問題になるだけなのでできるだけ記憶を消す方にしたいですよね。

 ああどうやらわたしの姿を見てハゲデブバカ親父が目を見開いて驚いていますね。何やら捕まえろと男たちに怒鳴っていますが男たちはハゲデブバカ親父の護衛では無いようで聞く気がないようですね。それどころではないが正しいみたいですけどね。


「再度拘束しますアークスはまた時間を稼ぎなさい」

「同じ手は通用しないよ」


 また拘束されると面倒なので赤髪の男の顔を掴み頭を地面に叩きつけます。

 流石に床を壊したくないのでうまく力を調整し床は激しく凹みヒビは入りましたが耐え赤髪の男は衝撃で気を失ったようですね。


「ベリッシュっ!」

「次はあなたの番だよ」


 懐に潜り込み男の肩を押さえ吹っ飛ばないように拳を叩きつけました。

 力を逃がすことができずすべての衝撃が腹部に集まり吐血とともに男も気を失いました。ちなみにいくら吸血鬼でも吐血や鼻血など舐めたいとは思いませんよ。


 さて護衛を倒しましたしハゲデブバカ親父に挨拶しに行きますかね。


スキルと武技についてはみなさんが思っているとおりだと思います。

いつか説明は作中で描かないといけませんね。

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