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吸血鬼の冒険録  作者: ノア
第一章 聖女の葛藤
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潜入

 今わたしはゴロン商会の店舗内に侵入しています。

 全体的に内装がゴテゴテでとてもいい趣味とは思えませんね。


 今は様々な商品が貯蔵されている倉庫らしき場所を捜索しております。

 とりあえず世界樹の葉と枝を見つけておきたいですよねそうすれば一安心ですからね。


 あっこれは昨日聞いた貴族御用達の美容水じゃないですか頂いておきましょう。

 よく見ると薄暗い中にある品物が高級品じゃないですか、どうせ商会を潰すのですから良いですよね。


 それから商会内を物色しますが高級品はあるのに世界樹の葉と枝が一向に見つかりません。やはり厳重に保管しているのでしょうか?

 

「仕方ありませんね誰か捕まえて聞き出します」

 

 ちょうど良く倉庫に女性の店員が入ってきたのでバレないように背後に近づき捕らえます。

 女性の店員は怯え悲鳴をあげようとしますが手で口を抑え込み黙らせ拘束します。それでも女性店員は暴れますが所詮女性で人間では吸血鬼の力にどう足掻こうと叶いません。


 このままではとても会話にならないので麗の魔眼によって私に対して魅了状態にさせます。

 すると女性店員は暴れるのはやめ目がトロンとしだしました。


 ああ少し強すぎましたこれガッツリ性的に魅了されてしまってますよもう少し弱くても聞き出すことはできますのにこれだとむしろ危険度が上がりますよ主にわたしの貞操的な意味で。

 今も女性店員がわたしの胸や太ももに手を伸ばそうとしているのを払い除けながら聞き出します。


「世界樹の葉と枝の場所は何処?」

「えー知りませんよーどこからか手に入れたみたいな話は噂されてますけどー、一介の店員如きが知るわけないじゃないですかーそれよりも私とイイコトしましょうよーお姉様ー」


 ああもうお姉様なんかじゃありませんよだから手をそんなとこに入れるんじゃありません!第一あなたのほうが明らかに年上じゃないですか!

 この店員は知ってそうにないので早々に別の質問に切り替えます早くしないとわたしの貞操が危ないです。


「じゃあ一番重要部屋は何処ですか、例えば会長室とか?」

「それなら~──」


 なんとか貞操を守りきり会長室の場所を聞けましたので麗の魔眼を解除し別の魔眼で記憶を改竄しその場を立ち去ります。 

 危なかったです麗の魔眼の使い方には次から気をつけましょう女性でも嫌でしたから男性になんかに襲われたくありませんし。



 とりあえず女性店員に聞いた会長室に無事たどり着き侵入します。

 不用心にも鍵は閉まっておらず中には誰もいませんでした。室内は思いの外質素で机に棚があるだけでゴテゴテしていませんでしたよ。


「とりあえず世界樹の葉と枝はなさそうですが一応探しますかね」


 棚や机の下を探し屋根裏も床下も調べましたがやはり世界樹の葉と枝らしき物は見当たりませんでした。

 その代わりか厳重に閉まっていた箱の中に不正書類の山があったので確保しておきます。なぜ不正書類なんか保管するのでしょうねわたしにはわかりません。


 さて家探しもこのくらいにしてそろそろ退却しますか。

 見つからなかったのは残念ですが取引場所をグランが捜索していますしそちらに期待しましょう。


 帰りは簡単に窓から屋根に登り脱出します。窓はちゃんと閉め部屋も一見整えたので潜入にきづくのには時間が掛かるでしょう。

 屋根から屋根に飛び移りますが夜中と違って気をつけないと直ぐに人に見られるので大変でした。なんとか廃れた場所に行き着いたのでそこで地上に降りました。


「ふー、このあとどうしましょうとりあえず宿に戻って待ちま……あっ宿をまだ決めていませんでしたね」 


 こんなことならいい宿に変えようとするんじゃなかったですね。まあ眷属の場所なら集中すれば把握できるので会いに行きますかね。

 まあその前に面倒事が来たようですが。


「ようお嬢ちゃん迷子かい、なんなら俺らが表通りまで案内してやるぜへっへっへ」

「そうだぜ遠慮するなよ礼はちーっと良くしてくれればいいからな」


 何でしょう下品な笑いにみすぼらしい格好明らかに不審者ですがなんというか害意や敵意それに下心がないみたいなのですよね、いえ下心はあるみたいですねですが性的なものとかでなく純粋な対価を求めているみたいですね。

 ああ潜入の延長線で感覚を全開にしたままなので手に取るように相手の感覚が予想できますね。


「ええそれなら案内してもらいましょうこれは代金です」

「おー金貨だ、じゃコチラですぜ」


 金貨を渡すとそのまま移動したのでついていきます。


「へへここら辺は旧市街で入り組んでるますからね良くお嬢ちゃんみたいに迷ってくる人が居るんですよそれを案内すると良い小遣い稼ぎになるんすよ」

「へー」


 どうやらホントのようですねわたしは金貨でしたが普段は銅貨5枚ほどでやっているそうです。


「この街は警備が厳しいから他の街のカツアゲみたいなチンピラなんかすぐに捕まるんスよ」

「いやー治安がいいと楽だから良いっすよね」


 昨日そんなチンピラに会った気がするんですけど……

 まあ気にしないでおきましょうか。


 と言う間に着いたのでさっさとグランに会いましょうかね。


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