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吸血鬼の冒険録  作者: ノア
第一章 聖女の葛藤
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酒盛り

「ぷはー美味しいですね」


 初めてのお酒にビクビクしながら飲んでたのが懐かしく思えるほど今は色んな種類のお酒を飲みたっくています。

 チンピラが言うだけあって酸味のあるエールにエルフが作っている森酒など多くの種類が用意されてあってお酒の美味しさに気づいちゃいましたよ。


「なあ北区で火事が頻繁に起こっているみたいだぜ」

「まじかようちも気をつけないとな」


「なんでもよトムのやろー聖神教のシスター落としたって話だぜ」

「かーいいな俺も可愛い子とイチャコラしてーぜ。そういえば今聖女様来ているみたいだな」

「ホントか?」

「ああ周辺の視察だとさ近いうちに演説する予定があるって噂だぞ」

「それはいかなくちゃなまだ見たことねーんだよな」


「最近帝国側からの商人少なくなったよなやっぱ戦争始まるのかね?」

「まあこの街はあまり関係ないがほんっとやめてほしいよな」


 強めの火酒を煽りながら他の客の話に耳を傾けると色んな情報が手に入って楽しいですね。

 次の目的地は帝国ってのもいいですかもね戦争が起きそうなら色んなイベントがきっと起こるでしょうから。


「お嬢ちゃん飲んでるか?って結構飲んでるな」


 一人で飲んでいるわたしを気にかけてかおっさんが話しかけてくれましたがわたしの目の前に置かれている幾つもの空のジョッキを見て驚いていますね。

 お酒にハマる人たちの気持ちが痛いほどわかります。


「いやー美味しねお酒って!」

「だろこいつは嫌なことなんか全て忘れさせてくれる最高の相棒だぜ。だけど初めてなんだろ俺が言うのも何だが気をつけないと簡単に飲まれちまうぞ」

「分かったよ気をつけるよ、ってことで次はミードお願いします」

「ははっまあそうなるよな」


 男の人がガックシと肩を落としました。

 大丈夫ですよちゃんと忠告は聞きましたから安心して下さい。


「おらミードに自家製ソーセージだ。オメェも安心しろヤバそうなら俺が止めるから嬢ちゃんはかなり強いようだぞお前さんよりも見ろよ全然素面じゃねえか」

「まじかよそんなに飲んでよく平気だな」


 驚いていますがこれが種族差と言うものですよわたしの肝臓はこの程度で音を上げる子ではありませんよ。

 ソーセージを噛むとじゅわっと肉汁が口の中に広がり美味しいです。肉系料理が多いと思ったらどうやらマスターの両親が肉屋で毎日新鮮な精肉を届けてもらっているから美味しい肉料理が作られているみたいです。


 いつの間にか配膳を行っていた女の子達も宴会の輪に加わっていましたよ。

 いい機会なのでオシャレや美容について聞いておきましょう。うちにいるのはゴリラとおっさんですからこういう話は向かないのですよね。




「美容水なら寝る前につけると朝起きたときすべすべになっているよ」

「オススメはオックス商会の美容水だよ手頃で肌にも優しいの。でもゴロン商会のはかなり高いけど貴族御用達だけあってかなり品質は良いみたいよわたしたち庶民にはとても手が出せないの」

「あなたなら買えるんじゃないかしら」


 店員さんははしゃぎながらいろいろ教えてくれました。

 これが女の人のノリですか少しついていきにくいですが慣れないといけませんね。


 それにしても美容水ですかお肌のケアは大切ですけどゴロン商会で買いたくはありませんねオックス商会で明日買いましょう。

 

「でもフェイスちゃんの髪キレイだからそのお手入れもしっかりしないとすぐ悪くなるわよ」

「えっ!? 石鹸で洗っているのダメよ折角艶があるんだから今からオススメのシャンプーとリンス持ってきてあげる」


 そう言って店員さんが走って奥から小瓶を2つ持ってきました。

 シャンプーとリンスがあるのですね思いの外この世界は発達しているのですね。


「でもフェイスちゃんの髪もきれいだけど聖女様の髪って次元が違うわよねどう手入れしたらああなるのかしら」

「そんなにきれいなの?」

「あれは別格よ、もう嫉妬とか通り越しちゃって純粋に憧れちゃうは」


 へーそんなきれいなら見てみたいですね。

 でも聖女様ってわたしからしたら敵になるのでしょうか?まあ裏技もありますし気づかれることはないでしょうわたし見た目は完全に人間ですし。


「みたいなら神殿に行ってみれば運が良ければ聖女様がお祈りしているかもよ?ああそれと高額の寄付をした人にはその神殿の偉い人が祝福してくれるって言うし今なら聖女様がしてくれるかもよ?」

「まあわたしら庶民には関係ないけどフェイスちゃんならやれるんじゃないかしら?」

「もし会えたらどうだったか教えにきれね!」


 定員さんも酔っ払ってきたのでそろそろ終わりにしようかと店内を見たら寝ている人や呂律の回っていない人が大半になっていました。

 終始店員として配膳をしていたマスターにそろそろ帰る旨とお金が足りるか聞いたら大分余っているそうなのでマスターは返そうとしてくれましたが一度わたしたものを返せとはいえないので後日来た時に食事代を引いてもらうよう伝へわたしはココナ亭をあとにしました。




そろそろ毎日更新つらたんです。

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