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21.再出発

ちょこっと言葉や表現を変えましたが大きな変化はないのでご安心ください。

「お疲れ様」

俺が長椅子に座って燃え尽きているとミリアがやってきた。

どうやら仕事は終わりのようだ、やっとこの服と苦行から開放される・・・。

・・・そういえば、結局3人しかこぬこ屋に送り込んでないがいいのだろうか?


「売上はどうだった?」

「・・・最後の客が大量購入してくれたおかげで、だいぶ儲かったよ」

気になった俺は売上をミリアに聞いてみると、どうやらあの王子様(仮)が随分お金を落としていったようだ。

俺の(精神的)犠牲は無駄ではなかったのだ。


「じゃあ、これ返すね」

「別に持っててもいいけど・・・まぁいいよ」

俺はいつもの装備に変更した後、メイド服と猫耳、そしてプラカードをミリアに返す、ミリアは少し不満ぎみだが、これを持っていると変な趣味に目覚めそうで怖かったのでそれでも返すことにした。

・・・まぁ装備変えた所で女装してることには変わりないんだけどな?


「あ、そうだ、今のうちに道具屋に行かないと」

ナタが来るまであと30分位あるが、俺はMPポーションやピッケルなどを購入してなかったことを思い出した。

30分もあれば購入できるだろうし、ナタが帰ってくるまでには流石に買えるだろう。


「私も行く、ポーションを補充したい」

どうやらミリアもポーションを補充したいようで、俺についてくるようだ。

まぁゲーム初心者の俺が一人で買い物をするより、恐らくβテスト勢であるミリアと一緒に買い物をしたほうがいろいろとアドバイスも聞けるだろうし、ありがたかった。


俺達は道具屋にはいり、品物をチェックする。

とりあえず俺に必要なのはMPポーションとピッケルだ。俺はまずそれらを購入しないといけない。

MPポーションは一個80Gだった(あんだけ頑張って攻略して手に入れた宝箱の金で一個しか買えないとは・・・)がピッケルは500Gもした。

俺の手持ちは大体2300Gなのでピッケルを買うとなると残り1800G、MPポーションも3個くらい必要だと思うしそうなると240Gかかって1560G・・・洞窟攻略時の獲得したGと比べて、なんとか黒字になりそうだった。


ミリアはHPポーションとMPポーションをそれぞれ10個購入していた。

・・・俺とは反対にものすごく豪快な買い物の仕方だな・・・。

このゲーム、アイテム袋の大きさはかなり余裕があるので、重量制限とかアイテム袋にものが入れられなくなるとかはあまり気にしなくても大丈夫だが、俺にはそんなに一気に買う余裕はない。


「そんなに一気に買っても大丈夫なの?」

「一気に買ったほうが何度も道具屋にこなくていいから」

どうやらミリアは何度も道具屋に来るくらいならドカ買いしたほうがいいと思っているようだ。

いや、俺もお金に余裕があればそうしたいけどね・・・。

こうして貧富の差を実感するとさっきのロールプレイで作った設定があながち間違ってなく感じてくるから怖い・・・。


ミリアにHPポーションも買っておいたほうがいいと言われて追加でHPポーションを3個購入し、俺達は道具屋を後にした。

今回買い物して分かったが、意外とポーションの出費も馬鹿にならなくて、しかも道具屋で売っているポーションはあまり性能が良くない、後々調合のマイナースキルをとっている人が重宝されると俺は予想した。




「いやー、すまんすまん、ちょっとリアルでいろいろあってな」

俺達が買い物を終わらせて少し待っているとナタがログインしてきた。

ナタの様子だが笑っていたがちょっと疲れ気味のようだ、あいつが疲れを表情に出すのは珍しいな・・・。


「まぁそんなことより、これからどっかにレベル上げに逝こうぜ」

こいつレベル上げしか今後しないつもりなのか?

それに微妙にイントネーションがおかしい気が・・・あれ?デジャヴを感じるぞ?

まぁナタは後もうちょっとでLV10になれるから、早くレベルを上げたいという気持ちはわからなくはない。


「まぁ私はいいけど・・・ミリアはどうする?」

俺は特に異論はなかったけど、問題はミリアだ。ミリアは洞窟で苦戦している俺達を見かねて、助っ人で参加したのでこのレベル上げに無理に参加する必要はない。

それにミリアは俺達よりもレベルは上だがどちらかと言えば生産職を極めようとするタイプのようなので、無理に付き合わせるのも悪く感じた。


「私も参加する、そもそも参加する気がなかったらわざわざ待ったりしない」

が、ミリアは参加する気満々だった。

確かに参加しないつもりなら俺と一緒に待っている必要はなかったわけだしな・・・。

ミリアがパーティに参加するのは素直にありがたかった。俺達は火力に乏しいというのもあるけど、何よりパーティプレイが結構面白く感じていたからだ。


「んじゃ、どこにするか・・・」

「私にいい考えがある」

ナタが行き先について考えようとするが、ミリアに何かアイデアがあるようだった。

俺達よりも早くレベル上げていることだし、ミリアがどこでレベルを上げているのか気になっていたので、俺もナタもミリアの意見を聞きたかった。

・・・なんかフラグを建てられたが気にすることはないだろう。


「アッシア湖なら、今の私達でできる狩りで一番経験値の効率が良いし、時間帯的に人もあんまりいないと思うからそこがおすすめ」

アッシア湖・・・確認してみると南にある湖のことで、ミリアが言うには今の俺達にはもってこいの場所らしい。


「んじゃ、そっちにいくか」

「私も特に異論はないかな」

俺とナタはミリアの意見に乗っかることにした。

ナタほどではないが、俺も早くLV10にしたかったし、ミリアがおすすめするならハズレということはないだろう。


俺達は再びパーティを組んでアッシア湖に向かうことにした。



だが、俺達は致命的なミスを犯していた。


フラグは本人にその意志がなくとも、勝手に牙を向いてくることを




昔、にたまごが友達二人とオンラインゲームを始めた時、何も相談せずに職業決めたら

3人共ソーサラーになってしまい、いかに相手を早く焼き殺すかというパーティプレイもへったくれもない遊び方をしていました。


なお、そのゲームは途中でやめてしまいましたが

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