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14.初めての・・・

「さてと・・・私もやらないといけないことあるし、パーティ解散するね」

街に戻った俺達はパーティを解散することにした。

マイク作るのにパーティを組んでる必要はないし、ミリアに付き合わせるのも悪く思ったからだ。


「わかった」

ミリアもパーティを解散することに異論はないようだ。

俺はメニュー画面からパーティを解散させ、鍛冶道具とかを揃えるために道具屋に・・・



「ぐえっ!?」

だが、俺が道具屋に行こうとするとミリアが俺の後襟を掴んだせいで態勢を思いっきり崩してしまい、おもわずそんな声をだしてしまった。

もしかして、ミリアは俺に恨みでもあるんじゃないだろうか?

くっそ・・・変な声を出したせいで周りの人が俺たちを見てる・・・めっちゃ恥ずかしい・・・。


「な、なにするの!?」

俺はミリアを問い詰めた。

・・・まだ、襟を掴まれてるので態勢を崩しながらだけど。


「パーティを解散するとはいったけど、別行動とは言ってない」

言葉の上げ足取りじゃねーか!

確かに俺はパーティを解散するとしか言ってなかったが、解散したら別行動取るって思うだろ・・・。

・・・もしかしたら他の人は思わないかもしれないが、俺はそう思う。


「それに鍛冶する気なら、私の鍛冶道具貸してあげる」

た、確かに貸してくれるなら買う必要はないけど、あんまりおんぶにだっこされるのは・・・。

って、あれ?鍛冶をするなんて言ったっけか?


「・・・あんなに鉱石やエネミーの素材を凝視してたら誰でも気づくよ」

俺の疑問に気づいたのか、何も言ってないのに答えてくれた。

つか、そんなに凝視してたのか・・・物欲を抑えきれなかったようだ。


「確かに、鍛冶をする気だったけど・・・でも鍛冶道具はいずれ必要だし、やっぱり買わないと」

今はいいかもしれないが、ずっと借りるわけにもいかないし、自分の分を買えば自分の好きなタイミングで使うこともできる。

何よりこれ以上世話になると男としてダメになりそうだった。









「・・・鍛冶道具一式揃えるには3000G位かかるよ?」

「お願いします貸してください」

俺はプライドをぶん投げた。



俺はミリアに連れられ、ミリアの店があった場所にやってきた。

だけどそこにはあの小さな露天はなかった。


「あれ?ミリア、露天は?」

もしかして畳んでしまったのだろうか?確かに繁盛してるとは口が裂けてもいえない感じだったしな・・

『決して』いい思い出があったわけではないが、それでも少しは寂しく思えた。


「もう少し向こうにある」

だが、どうやら場所を変えただけだったようだ。

じゃあ、なぜここで立ち止まった・・・・。


再びミリアについていくとそこには露天ではなくちゃんとした店があった。

ドアには猫耳の女の子が描かれており、ミリアの店なのだとすぐ分かるようになっていた。


「ミ、ミリア、もしかしてこれ・・・」

「買った」

ミリアは俺の言葉を最後まで聞く前に、答えを教えてくれた。

どうやら俺とミリアには奴隷と貴族並みに貧富の差があるようだ。

VRでもファンタジーは貧富の差が激しいんだな・・・。

そこまでリアルにしなくてもいいだろ・・・。




中に入ると店内の棚に防具がところ狭しと置いてあり、カウンターにはばら売り用の素材が置かれていた。

奥に案内されるとそこには鍛冶場があり道具一式が揃っていた。



「すごいね・・・だいぶ稼いで・・・あれ?」

店の内装を見てミリアがお金持ちなのは分かった。

だけど俺が露天で見た時はあんまり繁盛してるようにはみえなかったことを思い出し、どうやって稼いでいるのか疑問に思った。


「・・・私の防具はほかの店だと売れるから」

俺の疑問に気がついたのか、ミリアはちょっと悲しそうな表情で言った。

・・・個人的には猫耳が後ろに引いていて、ちょっと可愛いと思ったのは内緒だ。


なるほど・・・ミリアのデザイン力は確かにすごいから、他の店に売れば結構な金額で売れるのだろう。

金を稼ぐのに自分の店で売る必要はないというわけか・・・。


「私はカウンターにいるから、何かあれば呼んでね」

俺が金策方法に感心してると、ミリアはそう言い、店のカウンターのイスに座り始めた。


「(さて・・・今日の最大目標を達成するとするか・・・!)」

俺は鍛冶場に体を向け、初めての鍛冶が始まった。





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