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【竜の巫女と神器の紋章】  作者: りゅうけい
第1章〜神器の紋章〜
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第1章 1話 船での出会い

「ソール、ソールはおるか?」


ソール

なんだよ、じじい、俺はここにいるぜ!


老人の呼びかけに、飛竜と戯れていた少年が答えた。


おお、そこにいたか、ソール。


ちょいと頼まれてくれんかの?


ソール

なんだよ今度は。


老人

これを娘の所まで届けて欲しいのじゃ。


ソール

これを届けろだって?

おいおい、近所のお遣いじゃねんだぜ?


娘っていっても、この島にはいねえじゃねえか・・・。


ローザリア王国まで行ってこいってか?


じじいには世話になってるし、頼みごとを聞かないわけにはいかねえけどよ、、、。


分かったよ。


ちょいと行ってくるぜ。


☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★


ソール

お、港が見えてきたぜ。

この島ともしばらくはお別れだな。


こっちに帰ってくるなって言ってもよぉ。

向こうでどうすりゃいいんだ?


とりあえず、向こうで何か仕事を見つけてからだけど、俺、何ができるんだ?


こっちでは暇つぶしにモンスターと戦ってばかりだったからなぁ、、、。


ま、何とかなるだろう。


お、ちょうど船が出るみたいだな。


おーい、待ってくれ、乗る乗る。


俺も乗らせてくれぇー。


船乗り場の親父

おーい、乗るなら早くしろぉ。もう船が出るぞぉー。


ソール

待ってくれぇー。


はぁはぁ、、、。

何とか間に合ったぜ。


おっちゃん、船の駄賃だ。おらよ。


船乗り場の親父

おう、確かに受けとった。


おら、船を出すからさっさと乗りな。


ソール

ふぅ。


向こうに着くまでは2日ほどだったよな。

それまでちょいと船旅を楽しむとするか・・・。


と言っても、、、


特にすることはないけどな。


それにしても結構人がいるもんだな。

みんな帰るのかな?


しっかし、この人達を見てると向こうで7つの神器を争ってるなんて想像がつかねえな。


ま、もっとも戦う時は兵士ばかりだから当然といえば当然だろうけど・・・。


「おい、兄ちゃん。」


7つ神器のことを言ってるってことは、兄ちゃんもこの島には神器を探しに来たクチかい?


どうだ?


何か成果はあったか?


ソール

あ、え、いや、俺は違うよ。

俺はこの島の人間で、これからローザリア王国まで用事で行くだけだ。


謎の若者

何だ、そうだったのか。

こいつぁ失礼した。


おっと、いきなり声かけて悪かったな。


俺はグレイグだ。


職業は・・・、


ま、しがない冒険者みたいなモンだ。


ソール

俺はソール。

俺も似たようなモンだ。


グレイグは何しにこの島へ?

まさか、7神器を探しにか・・・?


グレイグ

ま、大方間違っちゃねえがちょっと違うな。

なんていうか、あれだ、情報収集ってやつだ。


ソール

ふーん。


グレイグみたいなやつは結構いるのか?

7神器を探してるやつ。


グレイグ

はっはっはっ。

さあてどうかな。


おいそれと手にできるもんじゃねぇからな、7神器ってのは。


ソール

実際にあるかどうかもわからねんだろ?


そんなモンになんで国のお偉いさんは欲しがるんだ?


グレイグ

何だ、お前さん、ひょっとして本当に7神器のことについて何も知らねえのか?


ソール

ん?

よく知らねえのは事実だけど、


何?


本当にあるの?7神器って・・・。


グレイグ

ああ、あるぜ。


現在判明してる7神器は3つ!


どれも国の一つや二つを簡単に潰せるってモンらしい。


ま、本当かどうかは実際に効果を見てみないと分からないけどな。


ただ・・・


存在するのはたしかだ・・・。


ソール

まじか?

本当にあったんだな、7神器って。


でもよ?

何で誰も使わねんだ?


その話が本当なら、7神器を巡る争いなんか、簡単に終わるんじゃないのか?


あ、争ってる連中が持ってないのか?

その判明してる7神器が。


グレイグ

そいつぁ、ちょいと違うぜ兄ちゃん。


いねえんだよ。


その7神器を使えるやつが・・・。


ソール

使えない?


一族の連中がか?


グレイグ

ああ、そうだ。


理由はもちろん、分からねえ。


一族の証である紋章があるやつが使おうとしても、さっぱりって話だ。


しかも・・・


使ってみようとして、触れる事ができる神器はまだましって見方もできる。


ソール

どういうことだ?


触れるだけましって。


グレイグ

そのまんまの意味だ。


触ることができねえ。

いや、正確には、その神器を抜くことが出来ねえって言った方がいいな。


詳しくは教えれねえが、その神器は、とある場所に刺さってるんだよ。


で、その神器を抜くことが出来ないって話だ。


ソール

そんなことが有り得るのか?


そうだ、そもそも、なんでそれが神器って分かるんだ?


グレイグ

過去にいるんだよ。

その神器を使ったことがあるやつが。


ソール

まじ?

なんでそんなことが分かるの?


グレイグ

ああ、本当だ。

代々伝えられてるんだよ。その一族に。


城の記録にも残ってるからな。


ぶっちゃけて言えば、その神器のおかげで国を持つことが出来たって話だ。


だから、その一族が代々その神器を守ってるって話だが、過去に使われたのはその時だけだ。


それ以来、その神器はそこに刺さったままなんだよ。


ソール

なるほどねぇ。


でも抜けるやつがいたらどうなるんだろうな。


やばいんじゃね?


その神器を使って世界制覇ってことになるんだろ?


やばくね?


グレイグ

はっはっはっ、そうだな、もしいたらそうなるかもな。


そうならねえように祈るしかねえな。


それに・・・。


おっと、これはまだ秘密だ。


そろそろ晩飯の時間だな。


話の続きはまた今度だ。


せっかくだ、飯を一緒に食べよう。


ソール

お、そうだな、ちょうど腹が減ってきたところだ。


飯にしよう・・・。



☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★








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