第1章 11話 グレイグとの約束
ローデリックとヴェルトレムの意地のぶつかり合いが続いていたその時・・・、一筋の剣先が二人を襲った・・・。
ローデリック
ぐっ、、、。
ヴェルトレム
誰だ?
ヴェルトレムがそう言った瞬間!次の一撃がローデリックを貫いた・・・。
ローデリック
「ぐぁあああああ。」
剣はローデリックの心臓を貫き、そのままヴェストレムにも切り掛かる・・・。
ヴェルトレム
「何者だ・・・!」
ヴェルトレムが問いかけるその先には、黒いマントに身を包んだ男が佇んでいる・・・。そしてマントの男はローデリックから神器の地図を奪う・・・。
ヴェルトレム
「き、貴様・・・。それは俺のモノだ!渡さん!」
ヴェルトレムがマントの男に切り掛かるが、マントの男はひらりとヴェルトレムの攻撃をかわすと、すかさずヴェルトレムに切り掛かり、ヴェルトレムの左腕に深い傷を負わせた・・・。
そしてヴェルトレムの左足も切りつける・・・。
ヴェルトレム
ちぃ!!!!!
ヴェルトレムは動けなくなってその場で倒れこむ・・・。
そしてマントの男は何かを唱えながらその場を去っていった・・・。
あたりに無数の爆発を起こしながら・・・。
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ソール
え?
何?何が起こったの・・・?
えぇ?これから俺たちが、超かっこいい活躍して、シャルレシアの神器の必殺の一撃が炸裂して、神器ってやっぱ凄え!デビル・レーサーもやっつけたし、地図も守れたし、「めでたし、めでたし」
ってなるはずだったのに、何?この展開・・・。
なんか変な奴が出てきたけど、あいつは誰なんだ・・・?
というか、いつ神器使う場面が訪れるの・・・?
シャルレシア
ちょっと、ソール、落ち着いて。とりあえずリリア達のところに行きましょう。
・・・・・
・・・・・
・・・・・
リリア
ローデリック・・・。
ヴェルトレム、今のは一体なんだったの・・・?あいつは誰なの?
ヴェルトレム
くそっ!
あの野郎・・・!
絶対に許さねえ・・・!
あいつは誰かって?
そんなのは俺が知りたいぜ・・・。
野郎は地図を奪っていきやがった・・・。ここに現れた以上、ローデリックが地図を持ってることを知ってやがったのは間違いねえが、あの地図を狙ってたということは、英雄の末裔が関係してることは明白だ・・・。
それにしても、、、野郎は強ぇ・・・。
それに・・・
かなりの手練れだ・・・。かなり戦い慣れしてやがるぜあれは・・・。
「おい、小娘!」
とりあえず、そいつを何とかしてやりな・・・。
リリア
ヴェルトレム・・・。あなた、ちょっとはいい人なんだね、、、。
ヴェルトレム
ああ?喧嘩売ってんのか?
ただ目障りだっただけだよ・・・!
ソール
リリア?一体なんだったんだ今のは?
話がイマイチ飲み込めねぇ・・・。
リリア
・・・・・
私たちも状況はよく分からないわ・・・。
あのヴェルトレムもあいつが誰なのかは分かっていなかったし、デビル・レイサーにとっても、予想外の出来事だったことは確かね。
シャルレシア
それにしても、何とも後味が悪い結果になったわね。
リリア
そうね・・・。
とりあえず、街の騒乱は治まったわ・・・。
避難してた街の人達も戻ってこれるわね。
その前に・・・
この街の後片付けをしないとね・・・。
リリアとソール達は海賊連合の人達と一緒にロサーダの街に住民が戻ってきても良いように後片付けをした。
そしてヴェルトレムは街にいる手下たちに撤退を命令し、しばらくして街を出て行った・・・。戦いの後の一応の処理をした後に・・・。
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ソール
おお、街の人達が戻ってきたぞ・・・。
シャルレシア
本当だ。でも、なんだか少ないわね。
リリア
今戻ってきてるのは、おそらく近くに避難していた人達よ。避難してる場所は、いくつかあったみたいだから。まだまだ人はいるわ。
ソール
そうだよなぁ。あんな少ないわけないもんな。でもよかったぜぇ。デビル・レイサーの連中がいなくなってよ。これでグレイグを待つことができるぜ。
ところでリリア達はこれからどうするんだ・・・?
この街には応援に来ただけなんだろ?
リリア
私たちはもうしばらくこの街にいるわ。他の海賊連合の人達も少し残るみたいだし、この街の復興にしばらく協力する予定よ。
シャルレシア
じゃあ私たちも手伝うわ。
何かできることがあったら言って頂戴。
協力するわ。
リリア
ありがとう。それじゃあ何かあればお願いするわね。
こうしてソール達はリリアたちと一緒にロサーダに滞在しながら出来ることをやっていた。
グレイグと約束を果たすため、ソールはロサーダの街にいた。
しかし・・・
グレイグの姿はロサーダに現れることはなかった・・・。
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