表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

【詩集】花の咲く庭

栗毛の馬

作者: につき

明るい昼

雲薄く

風少し


青い屋根

小さな家の

小さな庭

日向に

真っ赤な薔薇

日陰に

純白のカラー


蜂の縞の黒の針

蟻の足の取れたの一本


しっかりとした家の柱

出はいりする人の影

笑い声と笑い声と……


飛行機が飛ぶ

低く唸り雲を曳く


午睡の夢

金の埃の粒

軽やかに


壁の向こうの

座敷の

知らない

子どもの足音


ととととと……

ととととと……


いないことは

存在しないこと?


地面の下を

流れている

確かに流れている

水の音


……

……


聞こえないことは

存在しないこと?


始まりの風が吹いている

どこへでもいける

でもどこへ?


静まりかえった黒い瞳

睫毛の影で俯く栗毛の馬

お前に乗って

あの国へ辿る

荒れる海の波になり

立ち昇る山の気になり

もう誰も迎えない

国境を越える

お読み頂いてありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] とても静かな気持ちがしました。 落ちているアリの脚とか、ほんの些細なことなんですが、何か懐かしさすら覚えました。 いつもと同じ時間が流れているんだなぁ、って。 不思議なゆっくりと流れる時間を…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ