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東方物語集  作者: Ra
秘封倶楽部
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二人の秘密を封ずるための 5

私が星を見ようと言って一週間後、星を見るために近くの丘に登って星を見ることになった。


自然を感じながら星を見る。これは私からのお願いだった。

今の時代ではもう機械だらけになってしまって自然はほとんど失われているが、自然を感じられる場所で星を見ることができるというのは、研究のためでもなんでもなく、ただ星を見るための行為。とても動物的でいいものだ。



望遠鏡などを使えばもっと鮮明に星は見ることができるが、そうすればそれは人工的で動物として体験できる夜空に輝く星とはまた違ったものになる。



私はなにか人工物から離れたくなったのだ。夜空の星は人工物を感じさせない。そしてこの自然も人工物を感じさせない。

なにか目的のために特化している道具というものはどこか美しいが、自然の美しさには敵わない。自然こそ最高の美を持っている。それが例え目立つものでなくとも。と私は最近思うようになった。


ただそこにある草木が生命力に満ち溢れていること。

ただ何処かにある星が光り輝いていること。

たったそれだけでとても美しいのだ。



「ねぇ」


「なぁに?」


「星が綺麗ね」


「そうね。晴れてよかったわ」


「周りには車の音も聞こえないし、誰もいないから私たちふたりだけの空間ね」


「とても静かで、こんなに空気も澄んでて非日常的ね。今でも近くにこんな場所があるなんて知らなかったわ」


「蓮子とこうやって静かな空間で二人きりで星を見たかったんだ。本当に晴れてよかった」



今日は新月。星を見るならば新月が一番いい。満月ならばその強い輝きによって星の輝きが見えにくくなってしまう。うさぎを見るのも悪くはないが、今日は星を見たかった。

一つの大きな輝きを持ったものがいると、ほかのものの輝きは見にくくなってしまう。多くの小さな輝きは、一つの大きな輝きによってかき消されてしまう。

小さきものが大きいものに淘汰されないような世界というのは無理なのだろうか。


と、こんなことを蓮子に相談することでもなければただの私の幻想でしかないのだ。現実には有り得ないことなのだから。




「ねぇ蓮子」


「どうしたの?」


「静かで二人で見れるのがとても嬉しいの。何も考えず、日々の授業や課題のことを忘れられる。星を見てると全部ちっぽけに見えるわ」


「そうね、でも課題とか忘れたらダメだよ?」


「もう、わかってるわよ」




何にも影響されずただ二人で過ごすこの幻想的な時間がとても嬉しかった。

自分の望んだ世界。蓮子と二人のこの時間がいつまでも続いたら。



この美しき世界がいつまでも続いたら―――――

今日もメリー視点でした。書いてみて思ったんですが最初の方に視点のことって書いたほうがいいんでしょうかね?



さて、前回適当になんか話を進めていく感じに書いたのですが、今回もあまり考えず更新しようと思ってました。日常パートは基本的に暗い感じの話を少なめに…とか思ってるんですがどうしてもなんかちょっと暗い感じの話になってるような気がしなくも…


満月だ新月だってとこの下りなんて何も考えず書こうと思って書いてみたら若干の暗さを含んでしまった感じがしなくも…いやこれはメリーの理想が高すぎるだけであってえっとその…



あと何も考えずにただ進めていくこの日常パート部分を書きすぎてしまうと自分がストーリーに戻せなくなってしまう感じがして、というかかなり伸びてしまうのでストーリーも進めたいんですがどうしても日常パートも入れたいというこのジレンマ



あと結果から言うとやっぱりかなり考えて書いてしまっていました。少しストーリーに戻さないととかそういうことも考えつつ書いてしまって

ただやっぱり日常パートが少なくなってしまいますね。もっと平和であってほしいと願います。



Ra

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