幻想の始まり 32
龍神は言葉を切らず、そのまま話を続ける。
「この幻想郷で二人には重要な役目を負ってもらう。そんなに難しいことではないし、そんなに緊張することでもない。君らの存在そのものがいつか抑止力になるだろう。それと何かあった時に動いてもらわなければいけない。まぁこの世界の監視役みたいなものだ。有事があれば動いてもらう。まぁ治安維持のために必要な存在ってことだ」
紫と麗夢は目の前の少女を見つめる。二人はこの小柄な少女が今さっき強風を起こしたとは未だに思えなかった。いや、今後も思えないのかもしれない。
「そして麗夢にも紫にも、二人共に苗字を上げなければいけないな。この世界では大切な存在なのだから」
彼女たちにとって苗字は貴重なものだった、ということと
目の前にいる少女のことを先の力を見せつけられ竜神を名乗る少女を神だと半分信じていた。
彼女たちにとっては苗字だけでも十分なものなのにも関わらず、この神だと思える少女から苗字をもらえるという事実を少し喜んでいた。
「まず麗夢。君にはこの神社で巫女をやってもらう。本来あるべき姿に戻ってもらうという方が正しいのかもしれないな。そして…博麗の姓を与える。博麗麗夢としてこの神社の巫女をやってもらう」
その神社の名前が当たり前かのように、麗夢にその神社の姓を与えた。
少女は麗夢の頬に少し触れる。その顔は少し不安で困惑しつつも、少しの喜びに満ちた笑顔を見せていた。
「紫…君には八雲の姓を与える。そして麗夢よりもずっと力を持つ者として、この世界を守ってもらいたい」
そう言って二人に姓を与えた少女は紫に近づいてくる。
「本来君が博麗神社の巫女でもおかしくはない。だが博麗神社の巫女としては力がありすぎる。いや、君の力は博麗の巫女にはふさわしくない。だから博麗神社の巫女に麗夢を選んだ」
「…つまり私には何を求めているの?」
「巫女というのは神に仕える者。そしてこの神社の巫女としていてもらうのは麗夢。」
「だが結界によって作られているこの幻想郷は不安定すぎる。まぁある意味この幻想郷自体が神社だと思ってもらっていい。そしてこの幻想郷にも巫女が必要ということ。つまり…」
目の前にいる龍神は少しだけふう、とため息をはいた。そして紫の目を一度見つめて、肩に彼女の右手をぽん、と置き、目を伏せてこういった。
「私に仕えてもらうために、私の式神になってもらいたい」
更新遅れて申し訳ございません…やりたい気持ちはあるのですが描写が難しいということや言葉に迷って何週間も迷っていたら一ヶ月以上経ってました…
実際紫たちがどうやって幻想郷入りしたのかということを考えるととても難しいですね。その時にあったやりとりなどを考えるのが非常に難しい。いや、二次創作だから何でもありといえば何でもアリなんですが、個人的にはやっぱりこの重要な場面はできる限りこだわりたいところです。
ある程度どのようにしてこの状況になったかというのは考えやすいのですが、その時にどのような会話をしてとかそういうのがどうもまだまだ苦手な模様。もっと頑張りたいです。
次の更新は少しでも早くできるといいなと思ってます。死ぬ限り逃げ出すことはないと思いますのでゆっくり見てくれると嬉しいです。
Ra




