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第21話 お屋形

「お屋形様ァ!!!」


 今日も今日とて人食い生活。

 しかし、くれどもくれども鬼ばかり。

 出来損ないの鬼侍を、

 切って叩いて燃やして潰す。

 人食い鬼大餓。心の短歌。


 俺は雷で撃ちだした金棒を雷で絡めて振り回す。

 当たった個所に炎を敷き、そこに水をぶちまける。

 名付けて「雷射金棒雷振炎敷水らいしゃかなぼうらいしんえんじんすい!」

 ど派手にぶっ飛ぶが鬼侍の鬼武器を破壊するには至らない。

 

 そこで冒頭の台詞だ。この鬼侍たちは余程牧場主を崇拝しているらしい。

 不味そうだ。

 先の喚きに操られた食べられたき人間達を思い出す。

 これはもう鬼でも人でもない。


 俺は腕に巻いた雷を風の渦で増幅させる。

 舞い上がり吸着していく鬼武器を雷の一閃で切り裂く。

 名付けて「腕雷風渦鬼角雷閃刃わんらいふうかきかくらいじんは!」

 百か二百か。数えるのも馬鹿らしい。

 零れ落ちた力の本流を飲み込み、刀身を噛み砕く。


 ーーー


(クッ! ここまでとは! 何と詫びればよいのだ!)

 やはり俺の実力を見れば逃げ出すか。

(これでカナヅチを出し抜けたものを! あの鬼めぇ! このままでは済まさぬ!)

 これで確定だな。

(まずはこれを報告せねば。これほどの鬼。お屋形様でも危ういかもしれぬ)

 馬鹿を言うな。お屋形様が無頼の鬼に背を向けるとでも?

(その通りだ。我らが負けるはずがない)

 急ぎお屋形様の元へ行かなくては。寄り道する暇はないぞ。

「そうだ。急がなければ。即刻お屋形様の元へ!」


 ーーー


 それは一言で言えば地に沈んだ城であった。

 地下坑道の城と言ってもいい。

 これは見つからぬわけだ。

 牧場というよりも牢獄だな。


「開けよ! お屋形様に急用だ!」

「何を馬鹿な事を言っている! お屋形様に直に会うだと? 気でも触れたか!?」


 中腹の城門から男が門番と押し問答だ。

 本当に急用なのだがな。

 これ以上の近道は無しか。


 俺は影読みを解く。

 これは影に潜みその相手の思考を読み取り干渉する異能だ。

 

「やっと出られました! 狭すぎですよこれは!」

「あーしもこれは勘弁。人間の影は狭すぎ」

「文句の多い奴らだ。貴様らを抱える俺の労力を考えろ」


 俺は即座に人間を片付ける。駆け付け一杯だ。

 散々鬼ばかり送りおって。

 どれだけの人間を無駄に餌にしたのだコイツラは。


「大餓サマ! この門普通ではありませんよ!」


 面倒だ。

 俺は雷雲を発生させると雷を走らせる。

 そして城自体を炎で包む。

 名付けて「雷雲雷走城下炎包らいうんらいそうじょうかえんぽう!」

 これで解決だろう。あとは牧場主が出迎えるのを待つか。

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