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オルタ・エボリューション  作者: 鬼河壱
第0.5章 秘匿の箱庭
8/65

出発の時間です。

森の中に一匹の竜が黒饅頭(スライム)を抱きながら寝ている。


そんな竜の耳元に一人の女性が近づいて来た

女性もといユウコさんはそのまま耳元で叫ぶ


「起きなさーい!」


その怒鳴り声によって周りに居た鳥や小動物は逃げ去ってしまう、

無論そんな声量を間近で聴いてしまった竜もとい扇谷(おおぎや)(あおい)はあまりの衝撃に頭を抱えている。


(おぁようごじゃいます)


「もう……今日は探索するんじゃなかったの?」


(あぁ……そぉでしたね)


葵は目を擦りながら昨日自分が相談した内容を思い出す……




(ユウコさんちょっと良いですか?)


「どうしたの?まさかだけど(今日も大量に食材が確保できましたね♪)なぁんて内容じゃ無いでしょう?」


(うっ! そそそっそんな事ないですよ)


「そうよねぇじゃあ一体どんな要件なのかしら?」


俺は急いで別の話題を考え、その時思い付いたのが……


(ここに初めて来たときに疑問に思ったんですけど、この森以外の区域には行けないんですか?)


実際はただ話を逸らすだけのこの質問に意外にもユウコさんが食いつき、「そのまま明日探索に行ってみよう」という事になったのだ



(それが昨日の出来事で昨日の明日が今日か……)


「もう! いい加減寝ぼけてないでそこの川で目を覚ましに行きなっさい」


そう言うとユウコさんは俺を川まで俺を投げ飛ばした


そのまま川に着水し水から顔を出すと巨人(リンさん)がいた


「おはようアオイ! 今日もユウコの奴に投げ飛ばされてきたんだな」


俺は首を縦に振って肯定する。


「相変わらず無口だねぇ」


無口なんじゃなくて喋れないんですよ! べー


「む?いま邪念を感じたぞ?」


げっ!? リンさんそういうの感じ取っちゃう系だった?!


「ていうかアオイ、アネモネはどうした?」


あ……


葵が掌を開けると潰れたブドウのようになっている黒饅頭だったもの(アネモネ)がいた。


「オ―イ大丈夫か? アネモネ」


リンさんが俺の手からアネモネを取り上げ起こし始めたのでその間に俺は川から出て水を飛ばし、体を乾かす


(アネモネには悪いことしたかな?)


リンさんは性格は優しいんだけど行動が雑なせいで余計に疲れることがある……

アネモネに俺みたいな人間的感情があるのか未だに分からないけど……。少なくともリンさんがまともな起こし方で済むとは思えない。

ってかもうすでにやばいことしてる。


後ろに振り向くとそこではリンさんがアネモネをボール代わりにして一人キャッチボウル(ほぼ瞬間移動)をしていた。


あれに巻き込まれる前にさっさとユウコさんのとこに行こ……


・・・・

・・・

・・


あぁそうだユウコさんのとこに行く前に朝食だけ貰いに行っとこう。


そう思い俺は料理人がいる食堂に来ていた


ここは食堂と呼んではいるが対人間を想定した前世の食事処とは違い、森に棲んでいる実験によって生まれた動物全員が使えるように小型から中型までが使う大木の中と大型が使う大木の上、それぞれ食事ができるように作られている。


「おはよう! ユウコの奴から聞いてるぞ、今日から森の外に出るんだってな。飯ならそこに置いといてるから持っていきな!」


木の上で仕込み作業をしていた料理人が指さす方向を見ると別の大木の上に置いてある()用の食料(かご)があった。


一応感謝の意を込めて会釈をしておく


(未だにこの白翼の白熊(料理人)の名前を聞けてないんだよな……)


そんなことを考えながら籠を口で(くわ)える

しかし普段と違う籠の重量に耐えきれず籠を地面に落とす


(重! 重すぎていま体勢が崩しちゃったぞ!)


俺は籠のあまりの重さに口だけでなく腕も使ってなんとかユウコさんとの集合場所に向かった


・・

・・・

・・・・・


「もう! 遅かったじゃない? どうしたの?」


集合場所のユウコさん専用のツリーハウスの前につくとユウコさんが着替えた姿で待っていた


(今日の…食料籠……いつもより重くないですか?)


葵は休憩の為に一度籠を地面に下ろす


「そりゃあ遠征用って頼んだもの月単位の食料を用意してもらったわ」

(遠征用……)


(どおりで重いわけだ、てか! もしかしてこの中身って携帯食料だけ!?)


「そうよ、でも安心してねこの携帯食料は一個で一日分の食事と肩代わりできるから」

(いや……それでも見た目が完全に乾パンですし食べた気にならない気がするんですが……)

「その点は問題ないよ、一個食べてみて」


籠から乾パン(仮)を取り出し食べてみる


(やっぱり小さすぎて噛めもしな!?!???!)


葵は急に腹の中が膨らむ感覚に襲われうずくまる


「その乾パンはお腹の中で本来の内容物に変わってお腹がいっぱいになるの」

(そういうのは早めに言ってくださいよ、急に内容量が変わったせいでお腹が驚いて痛いんですけど……)

「ごめんごめん、でもこれで食料の問題は無いでしょう?」

(確かにそうですけど……)

「でも水分はそれじゃあどうしようもないからちょくちょく川に寄らないとだけど」


そう言うとユウコさんは背負っていたカバンの中から少し大きめの水筒を見せて「もしもの時はこの水を上げる」と言って再びカバンにしまい込む


「て! こんなことしているとまた日が暮れ始めちゃうからさっさと出発しましょうか」

携帯食料:乾パン

料理人が作る不思議な料理七選の一つその製法を知るのは料理人本人と作成を手伝ったユウコさんのみ。

ちなみに他の不思議料理には食べると一週間は食事が不要になるピザがあるらしい。

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