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オルタ・エボリューション  作者: 鬼河壱
第2章 吐露した万象
38/65

狩盤地 ~混乱した精神の落ち着いた部分~

苦しい、潰される、飛び出ちゃう、

思考()の中がそんな言葉で汚染されていく。


俺はいまだにこの常識の通用しない世界を甘く見てた、

設定していないことによって可能になる嵌め技は運営側からすれば修正する必要がある事案だ。

なら俺と荒地を「遊び場」に連れて来た女からすればさっきの状況はどうだ。


・泳がない事による一種の停滞状態


・それを利用した時間稼ぎ


文字にすればたった二つだけの事項……だがそれはこの世界を「遊び場」と表現したあの女からすればどうだ?

正解はまだわからないが「修正」されたって事は少なくとも望まれた動きじゃなかったって事だ。


「ぐきゅ……」


あぁ……ヤバいな顔は出せているけどそれ以外が動かせない。

髪を伸ばして隙間を作ろうとはしてるけど【巨握猿】の名は伊達じゃないな……ほとんど意味が無い。


「ギャフォオオォォオオ!!」


顔に唾が……汚い。


『合図はまだか?』


荒地!


『すまん油断して捕まった。作戦はプランBへ移行、場所はムキムキな巨樹が見える河』

『は!? おいちょtt』


流石に急過ぎたか?

まあでもこのぐらいの変更、アイツは対応できるだろ。


「ぐふっ……」


握りが強くなった、

だけどまだ大丈夫だ、まだ耐えられる。

地味に髪で隙間を作ろうとして良かった。

もし髪を伸ばしてなかったらカルバンジーを縛る(・・)こともできなかったからな。移動されて荒地に位置を教えられ無くなるとこだったぜ。




「ギィフォォォ……」


へ!!

あのカルバンジーが叫ばずに唸った!

あの常に全生物に対して叫び声を上げるあのカルバンジーが!!

あの叫び声で公式に文字入りイラストを展示会に飾られるほどのあのカルバンジーが!!


「息切れするんだな……」


いやまあ当たり前か、生き物だもんな。

むしろゲームとはいえ生態行動に息切れを設定していない原作の方がおかしかったのか。



太陽がそろそろ真上に来そうだな、って事はそろそろ正午……つまり作戦開始から七時間か。

思ったよりも時間はある……っが、「修正」というのがある以上下手に楽観視できないな。


そろそろ荒地が到着するかな?


『着いたぞ巨木! あとプランBってなんだ!!』


考えてたらちょうど到着したようだな。

ちなみにプランBのBはBombing(爆破)のBだぞ。




ほんの少し前……


『ちょっと待てプランBってなんだ? って切られた!』


おいおいマジかよ、ま~た無茶ぶりですか……。まぁ、慣れてきたから良いけど。

それよりも急がないとヤバいな、最悪オリジナルは『再生』で身体を治せるとはいえ全身を握りつぶされたら治す前に殺される。


(おっも)流石に色々詰め過ぎたか? まぁでもアレにはこれぐらいの方が良いか』

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― 新着の感想 ―
[一言] BombingでプランBと来たか...。 要するに、カルバンちゃんへと怒りの鉄槌が降り注ぐと...? 逃げて!超逃げて!
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