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オルタ・エボリューション  作者: 鬼河壱
第1章 呑郷の森羅
19/65

『魔法』と《敵》

時間は作るものだ!


首に《私は我慢のできない子です》と書かれたプラカードをかけている。

突然だが魔法と聞いたら何が思い付くだろう


火の玉だろうか

水の槍だろうか

植物の檻だろうか


だが考えてほしいこれらはどうやってその形を維持しているのか考えたことはあるか?

ファンタジーな世界によくある詠唱すれば魔法が使えるというシステムあれに疑問を持ったことはあるか?

あるいは魔力がうんたらかんたらと言ってだから使えるという説明をされたことがあるだろう。

いま俺はこの世界の『魔法』について壁にぶつかっている、


『この『魔法』ってどうやってつかうんだ?』


詠唱を適当に考えてやっても使えない

魔力うんぬんはそもそも現実で感じたことがないからわからない

『うん、詰みです』


まーじでなんなんだよ魔法ってそんなファンタジーの塊がいきなり手元に来てすぐ使えるってならんだろうがクソが!


『一旦落ち着こう落ち着いて物事を考えればきっと答えが見つかるはず』

さあもう一度検証だ。


まずは現時点で分かっているモノは、


1:詠唱じゃない(そもそも詠唱したっていくらファンタジーチックな世界だからと言って使えるわけなかったんだよなー)


2:中二病のクラスメイトが描いてた魔法陣でもない(てかなんで覚えてたんだろう)


3:魔力うんぬんは分からない(てかそんなの感じない)


『まとめたけどやっぱりこれ以上進まない気がする』


うーん使い手の行動を思い出しても…あれ?そういえばなんで最後に残ってた大蛇は最初から『魔法』を使わなかったんだ。もしかして使う状況にヒントがあるのか?


あの時の状況をまとめよう

1:大蛇(仲間)が7匹


2:連携の取れた戦闘


3:()のスキルによって大蛇(仲間)の全滅


4:()との一騎打ち


ざっとこんなもんか?

まぁこの中でまだ可能性があるのは3の状況かもな

一つ目は仲間の数が関係するなんてゲームぐらいしかありえないそしてその仮説のまま考えると四つ目も数に関係するからなし二つ目は論外と考えると三つ目しかない。


『だとしても仲間の全滅がそのまま関係するわけじゃないだろうしもしかして死んだ仲間の魂に関係するのか?』


魂なら俺自身がその存在を証明してる

もしかしてこの世界の『魔法』って魂を利用して使うのか?


『えーてことは最後の大蛇が『魔法』を出し渋ってたのって自分の魂を使わずに仲間の魂を使うためだってことか?』


ズル!

『いや待てまだ結論に至ったわけじゃない』


とりあえず『寄生』みたいに魂を相手にねじ込んで相手の魂の主導権(存在する力)を奪って自分の身体にするのではなく魂で肉体的なつながりのない新たな身体の部品を動かすイメージで『魔法』を使ってそこらへんの岩を持ち上げるっ!


『くっ…』


これ集中切らしたらダメなタイプだな

『解除!』


とりあえず『魔法』は魂を使うって仮説は大体合ってそうだな。

『あと状態を維持するのはすっげー疲れるもしかして『魔法』って形を作ってそれを動かすって方が疲れないし実戦向きなのかな』


さて検証も終わったし先に進みますか…


*****


『また大蛇かよこいつら以外にこの洞窟にはテラーしかいないのか?』

検証を終えてからかなり進んだと思うその間に大蛇と25回戦闘し現在26回目の戦闘です。


『流石にもう慣れたよ』


『反転:空間重化』を使って上方向に跳び上がりその後『空間重化』を二つ重ね掛けで使って大蛇の頭を穿つ。


『はいこれで終わりっと』


いい加減この洞窟のおかしさには気が付いたこの洞窟にテラー以外に大蛇しかいないんじゃないかと思うほど大蛇しか出てこない、そう大蛇しか(・・)出てこないのだ俺が言えることじゃないが生きるにはエネルギーが必要だ生物ならエネルギーを食事で補わなければいけないだがここには大蛇しかいないどうやって生きるエネルギーを摂取してるのか。


『はぁー疲れた』

考えるのストップ!


「ねぇそこの君」

『!?誰だ!』


声の聞こえた方を見るとボロボロの布を着た少女がいた。


誰だ本当に、体格的には年下に見えるけど何だろう異様な雰囲気を感じる。


「いきなり話しかけたのは悪いと思ってるけどなにも怒鳴らなくてもいいじゃない」

少女は頬を膨らませる


「まぁいいやそんなことよりも君ここらへんで大きな蛇見なかった?」


この少女質問をすると同時になんかやべー感じが周りを覆い出したぞなんだこれ? 

もしかして殺気ってやつか? 

だとしたらこいつはあの大蛇に関係する何かってことか。


「返事をしないってことは知っていて何かやましいことがあるってことよね」

まぁばれるわな。

『やましいことは無いがお前が殺気をぶつけてきてるもんでびびってるのさ』


特に恐怖心は無いけどこういうときは少しでも嘘の情報を与えておいた方がいいな。


「へぇ、こんないたいけない少女にびびって大きな蛇にはびびらずに戦えるって凄いね」


うわぁすっごい笑顔だけど殺気が激増してるじゃないですかやだぁ。

てか俺が大蛇と戦ったところを見てたのかよ。


『分かってるならいちいち聞かないでくれるこっちとしては無駄な争いは避けてこの洞窟から出たいんだけど』


これは本音、さっさと外に出て自由に歩き回りたいしクラスメイトが俺と同じで転生してるかもしれないから探しに行きたい。


「生意気ねしかも無知ときた」

『無知でごめんなさいね、だけど君だっていきなり話しかけてきたのに上から目線でしかも殺気を押し付けてきて何様だ?ハッキリ言うがお前があの大蛇の飼い主だろうと俺からすればどうでもいいんだよだからさっさとそこどけ』


めんどくさい、見た目が少女だからきつい言葉は使わなかったが流石にこれ以上どうでもいいことに手を突っ込みたくない。


「生意気…本当に生意気、いいよ通してあげる」


おっ話が早くて助かる。


『あんがとよ!』


けどこいつ殺気を抑えてないんだよな……

絶対なんかあるから気を付けよ。


・・・・・・・・・・


やっぱり馬鹿ねこいつ

まあ通り越すタイミングで後ろから核を刺せば死ぬでしょ、どうせ核なんて心臓か頭にあるだろうし。

ていうかこいつ服ぐらい着なさいよ、いくら身体が岩だからって羞恥心はないわけ?いやそもそも人間の価値観をモンスターに押し付けても意味ないか……


岩人間が私の横を通り過ぎる


「まっ嘘なんだけどね」


岩の棘を岩人間の頭と心臓に狙いを付けて飛ばす。


『だろうと思った』


岩人間は私の攻撃を避けた


「ばれてたのね、当たり前でしょ私の別れ身を32匹も殺しておいておいそれと許すわけないでしょう」

『てことは?』

「あなたを殺してあの子たちの仇をとる!」

我慢できない作者は忙しいのに書いてしまっている。

若干のネタバレ

実は武野君の『魔法』は大蛇から奪ったのではなく技能として自己獲得したものです。

ちなみに手に入れたのは壁に埋まったときに別の大岩に『寄生』するのに転移したタイミングです。

なぜそんなネタバレをするのかって?だって説明するタイミングがこんなとこしかないんだもん。

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