表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オルタ・エボリューション  作者: 鬼河壱
第1章 呑郷の森羅
18/65

現状確認と検証結果

『とりあえず今回の戦闘の振り返りでもするか』


俺は蛇の死体を一か所に集めながらさっきの戦闘の反省をする。


『まずあれだ、『狂声』ってスキルが想像以上のバケモノだったわけだ』


この『狂声』というスキルをあの後少し検証して分かったのが吸い込んだ…いやこの場合身体の中に溜め込んだ空気を吐き出すという感じのスキルだと分かった。


これだけ聞くと「どこがバケモノなんだ?」っとなるが、このスキル吐き出す速さを調整できる。それもかなり速くすることができて、吐き出し口に石をのせて使ってみると石が壁に目測10メートルほどめり込んだ。

ついでにいうと、いわゆるソニックブームとかいうのが起きて周りにあった大蛇の死体が吹き飛んでいった。


そのせいで一度集めたのをもう一度集め直してるわけだけど……


『次だ次…えーとそうだあんときは無意識にやっちまってたけど最後の密度モリモリのあの状態』


あの状態は戦闘が終わった後集中を切らしたらボロボロに砕け始めてたから慌てて別の岩に『寄生』した。俯瞰的に見てたら内側からひび割れていた。


後でもう一度同じことを試してみるとその状態を保つのにかなり苦労した、集中ってすごい。

ついでにいうと最後の大蛇に投げた双牙を確認すると、持っていた部分がバッキバキに割れてたぜ

v( ̄Д ̄)v イエイ


『ふぅ取り敢えず蛇の死体を一か所に集め終わった』


? どうしたんだい「なぜ大蛇の死体を集めてるの?」だって? それは『寄生』と『密度変化』を使った検証をするためさ。


は! 俺はいったい誰に向かって話しかけてるんだ?

……まぁいっか


『さてと』


俺は『密度変化』を使って大蛇6匹の死体を人型になるように小さくする。


『小さく小さく小さく小さく』


そして『寄生』を使ってその身体に入る。


『成功だ!』


これで()体を手に入れられた。


『前回捨てた時と状況が違うから試してみたけどやっぱり身体の形はできても中身がぐちゃぐちゃになってるな…』


『疑似五感』を使わなければ今の身体でも何も感じない……というか神経とかが形としてできてないんだ。


『だーけーど今回はあくまで検証だし気にする必要はない、っとそういえば『再生』のスキルを検証しとかなくちゃな』


実は今まで岩の身体だったことにより完全に要らないものになってたものがあるそれが『再生』というスキル。


***

**

検証終了


分ったこと、このスキルは肉体を……いやこの場合は細胞を増殖させて元の身体に戻すことが本質らしく、岩の身体だとなんの変化もなかった。てかこの細胞を増殖させているエネルギーはどこからきてるんだ?


『まっそんなこと気にしても無駄か…』


さてと次はこの肉体の状態で食事だ!

なぜなら岩の身体では味覚を『疑似五感』で感じれても岩の味もするのだ。

だがしかし今の身体は肉でできているつまり感じるとしても血の味だけなのだ。


『ということでいただきまーす』


そうして俺は大蛇の死体の最後の一つに手を伸ばす


***

**


『まず…』


うん、これはまずい、本当にまずい。

どんな味かって? そりゃあ潰した肉を生で食べてる、ってことを想像してみな? 冷たい上に味付け無し。それに加えて血生臭い味がする、うんまずい!


『もう次の検証で忘れることにしよう』


次は『反転』だ!


『つっても何を反転させるんだ?』


とりあえずそこらへんの岩に


『反転』


……………


『なにも起きない?』


え?じゃあ本格的にこのスキルは何なんだ


『いやこういうときは使い手の行動を思い出すんだ』


う~ん


あ!そういえばあの大蛇(仲間を呼んだ奴)はどうやって仲間を呼んだ?


もしかしてあれは『狂声』を『反転』させてたんじゃないか?


ちょっと考えよう考察だ…


1俺があいつらから奪ったスキルの中には仲間を呼ぶ感じのスキルはなかった


あいつ(仲間を呼んだ奴)は叫び声を上げて仲間を呼んだ


結論:あいつ(仲間を呼んだ奴)は『反転』した『狂声』を使って仲間を呼んだ


考察:『反転』は『狂声』にしか使えないのか?


⇒それならスキルを別にする必要がない(ここはこの世界の構造(ルール)が分かってないからあくまで俺個人の感想だが…)


⇒つまり『反転』はスキルの効果を反転させるスキルの可能性がある


『思い立ったが吉とか言うしな』


じゃあ検証開始だ!






まずは『狂声』で使ってみよう


『反転:狂声』


「あ~あ↑あ↑↑」


気持ち声が高くなったか?


「まぁ呼ぶ仲間がいないしこれ以上特には…」


あれ?いま俺ナチュラルに声が出なかったか?


「あー」


「まじか『反転:狂声』にはこんな使い方ができんのか」


さっきまでは『念話』を使った独り言しかできなかったのに、ついに声を手に入れたぞ!

どっちにしろ独り言だけど……


いや! マジで嬉しい。何に対してこの喜びを感じてるのか、具体的に言葉に出来ないけど思わず鼻歌を鳴らしてしまうぐらいには嬉しい。


浮かれてばかりもあれだし次を試そう!


『反転:再生』


ブチッ


へ?


「ちょっ体が……」


体が引きちぎれて……


・・・


『あらら、跡形もなくなっちまった』


結論を言うと『反転:再生』は完全に自滅スキルだ。

ていうかこんなの使い道が無い、細胞がドンドン崩れて最後には跡形もなくなるなんてどうしろってんだ……

せっかくの肉体が~


もったいないけどしょうがない、あの肉体(肉塊)は俺のスキル検証の糧となったのだ。

うん、そうしとこ。


さてとまた気分が悪くなったけど

まぁ次だ次


『反転:空間重化』


『うぉ!!』


あ…頭が…天井…突き刺さって…


『かっ解除!』


『いってててて…『空間重化』は反転させると上に重力がいくのかていうか逝くのか

アッハッハッハ』


って笑ってる場合じゃねー!


『まぁでも戦闘には使えるかもな』


相手に使ってバランスを崩すもよし。自分に使って天井を移動するもよし。なんだ、さっきは失敗したけど今考えると案外いいじゃないか。


『てか今考えたらあの時大蛇が『空間重化』に耐えてたのってもしかしてこれを使ってたからじゃ…』


てことは2匹目の大蛇を殺したメリットって、あの時はほぼゼロだったってことかよ。



その後も色々試した結果『反転』の効果の対象になるのは無かった。


『まぁテラーの言ったことが本当なら俺のイメージが足りないだけかもだけど』


**********


『スキルはどのように使うかどんな過程を通ってその現象が起こるかをイメージするのが大切なんだ』


**********


『はぁ不味いもん食った後の気分直しをしようとしたのにこっちはこっちでしまりが悪い…くっそうこうなったら奥の手、『魔法』についての検証だ!』


…さすがにファンタジーの定番である『魔法』ならこの何とも言えない感覚を何とかしてくれるだろう。




大丈夫だよな・・・?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ