魔導師
どうも降木です。今作は前作の「スキルを駆使して自堕落生活」の続きであり続きではありません。なので前作を読んでない方でも気軽に読めるのでどうぞ最後まで読んでみてください!!
「じゃあ俺と結婚してくれ」
「えっ?」
タクヤは今なんて言った?け…っこん?今結婚って言った?そんな…急に…
「え?じょ…冗談ですよね」
「いやぁ結構本気なんだけどな」
え?と言うことは私今…プロポーズ…されてる?
「えっ!でもそんな急に言われても…」
「まぁ返事は今すぐに出さなくてもいいよ。じゃまた明日。おやすみ」
「お…おやすみ」
そう言った後タクヤの方から寝息が聞こえた。私もすぐに寝ようと思ったが先ほどのプロポーズの事を考え続けてすぐには寝ることが出来なかった。
しかし今日の疲れが私を夢の中へと運んだ。
「ドーン!」
翌朝私は謎の爆発音で目が覚めた。
急な事だったので私は一瞬何が起きたかわからなかったので戸惑ったが、すぐに下に降りることになった。
「あぁ!マミィさん!」
下に降りると騎士たちがみんな集まっており、私はすぐに状況を聞いた。
「一体何が…」
「実は…先ほどの爆発音…先日戦った敵国の魔術師と思われるものが国の前で爆発系統のスキルを使ったようで…」
「…で現在その魔術師は?」
「あの…タクヤさんが一人で話に行きました。そして我々騎士全員ここの広間に集まっておけと言われまして…」
「タクヤが?」
そういえばタクヤは私が起きた時には部屋に居なかった。でも爆発音がしたときに目が覚めたのだからタクヤがいてもおかしくないはず…。
まさか爆発音がする前に起きていた?
だとしたら何故?もしや事前に起こるとわかっていた?…いやそんな事は無いはず…だとしたら何故?
「おーい。マミィはいるかぁ?」
するとタクヤの声が聞こえた。振り返るとタクヤの隣に見知らぬ女性が立っていた。
「おっ!いたいた」
「えっと…その隣の人は?」
「失礼。私はカルエと申します。先日あなた方がとったうちの兵士をかえして貰いに来ました」
そういうことか。確かに治療のためにこの国に留まらせていることを全く知らせてなかったから勘違いしても意味ないか。ここは一度説明しておかないと…
「あのですね。そちらの兵士たちは今現在治療のために休ませてあげてるだけで…」
「いえ、そんな余計なことはしなくていいので早く返してください」
とカルエは微笑みながら言った。
「え…」
と私がどうしようか考えていたらタクヤが紙の束をカルエに差出した。
「これは一体?」
「ん?署名だよ。そっちの兵士がこっちの兵士になるな」
署名?いつの間にそんなものを…
そうか、わざと見返りもなく治療するように言ったのはこの為だったのか。
「じゃそれを持って帰ってくれる?」
と少し挑発的にタクヤは言った。
するとカルエは不機嫌な顔になることなく、逆に少し微笑んだ。
「あなたタクヤさんと言いましたね」
「あぁ」
「フフッ。覚えましたよ。またいずれお会いしましょう」
そう言ってカルエは手を出した。
「テレポート」
カルエは一瞬で消えてしまった。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
もしよろしけば感想やレビュー等よろしくお願いします。
次はやっと戦闘が始まります!お楽しみに!