熟練度
どうも降木です。今作は前作の「スキルを駆使して自堕落生活」の続きであり続きではありません。なので前作を読んでない方でも気軽に読めるのでどうぞ最後まで読んでみてください!!
「どうして私が一緒に…」
「いいじゃねえか別に。お前もちゃんと許可してくれただろ?」
「そうですけど…」
私は半ば強引に自分の部屋に泊めることになったのだ。
若い男女が同じ部屋に泊まるということにこの男は何かしら感じないのだろうか?少なくとも襲われるということはないと思うのだが…
いや無いですよね?
一瞬聞こうと思うがすぐ口をつぐんだ。そんな事は聞けるはずがない…
「ん?どうした?」
「いや何でも…」
意識している私がおかしいのか?そうなのだろうか?
そんな事を考えてるうちにもう部屋の前にたどり着いた。
「ここがお前の部屋か?」
「はい」
「なんつうかあれだな。部屋というより家だな」
「…はい」
まぁあどの気持ちは分かる。
私は一人暮らしすると言ったら家のお手伝いさん達が暮らしが楽になりようにわざわざ用意してくれたのだ。
しかもこんな豪勢に。
「やっぱお前王族なんだな」
「えぇ一応はそうですから…では今から夕食作るのでお風呂でもどうぞ」
「お前料理作れるのか?」
「失礼ですね!料理くらい作れますよ!」
いくら王族だからといっても料理ぐらいは出来るよう練習してきたし 、一般常識ぐらいは学んだつもりなのだが…
「じゃあ任せたよ~」
「任されました」
よし…今夜は頑張りますか。
「おっ!意外とうまいじゃん」
「意外って何ですか。これでも料理スキルの熟練度は4ですから!」
「熟練度?」
「…まさか熟練度も知らないんですか?」
「勿論」
「はぁ」
タクヤは本当に無知なんですね。今までどうやって生きてきたんでしょうか?
「熟練度というのはスキルを繰り返し使うことによって上がっていき、最大は10まであります」
「なるほど、熟練度があがればスキルの効果があがっていくのか」
「そうです。ちなみに料理スキルなどの家事スキルは誰でも使えるものなのです。でも料理スキルの熟練度は普通は3の人が多いですが私は4ですからかなりうまいんですよ」
タクヤは多分料理スキルの熟練度が低いので家事スキルだけは勝てるだろうと自慢した。
「へぇ~じゃあ、料理スキルの熟練度が7の俺はもっと凄いってことか」
「え?」
タクヤは今何て言った?
料理スキルの熟練度が7?
熟練度が7と言えばそれはもう立派な職人級よ。
まさかタクヤがそんな…
「なんだ疑ってんのか?ほら見てみろよ」
と冒険者の本を差し出してきたので手にとって見てみると本当に熟練度が7と書いてあった。
「な、本当だろ?」
あの衝撃の事実を知って数時間後、私たちは寝室で横になっていた。
勿論タクヤは床で寝ている。
タクヤの熟練度が衝撃だったのもあるけど男性と同じ部屋で寝ることを意識してしまって寝れないでいた。
「マミィまだ起きてるか?」
「え…えぇ」
どうやらタクヤもまだ起きていたらしい。急に話しかけてどうしたのだろうか?
「この国は王様がいねえじゃん?」
「はい。そうですけど」
「じゃあ俺と結婚してくれ」
「えっ?」
最後まで読んでいただきありがとうございます。
もしよろしけば感想やレビュー等よろしくお願いします。
次は遂に敵国が動き出します。お楽しみに!
次回は明日の24時に投稿しますのでよかったら見てください!!