タクヤの言葉
どうも降木です。今作は前作の「スキルを駆使して自堕落生活」の続きであり続きではありません。なので前作を読んでない方でも気軽に読めるのでどうぞ最後まで読んでみてください!!
「―ぐっ!」
タクヤが声をあげた。
一体何が起こったのか見ると…、
―タクヤの腕からは血が流れていた。
「タクヤっ!」
私は急いで駆け寄ろうとした。しかし、
「来るなっ!」
そう言われたので私はその場に立ち止まった。
「でも…傷が…」
「傷の一つや二つぐらいどうってことないさ」
タクヤは私の方を向いて笑った。
だが、
「―では、三つ目以降はどうなるんでしょうね~?」
そういってサタディはスキルを打ってきた。
タクヤは地面を転がりぎりぎりで避けた。
「まさかもう限界が来るなんて…」
カルエは心配そうにタクヤを見るが決して助けに行こうとはしなかった。
ほんとうだったらまっさきに助けにいくはずのカルエなのだが、
―その答えは明確だ。
「この戦いは一人でやる」
その言葉はタクヤが戦いの前に行った言葉だ。
だから私たちはここでタクヤを見守るしかないのだ。
「タクヤっ!」
―突然ポピィンがタクヤの所に駆け寄った。
「ポピィン!何をっ!」
カルエは呼び止めたが、ポピィンはその呼び止めを無視してタクヤの所に行った。
「どうして来たんだ?」
とタクヤが聞くと、
「タクヤが言ったからだ。仲間は死んでも守れって」
「……」
その言葉を聞き、タクヤは黙ってしまった。
―だがポピィンの考えに賛成だ。
「マミィ!」
私も急いでタクヤの元まで駆け寄った。
「マミィ…お前まで…」
「あぁーもう!なんなのよ皆して!」
そう言ってカルエも近づいて来た。
「タクヤだって約束破ったんだから…。さっきの戦いで最後に助けてくれたから…」
とぶつぶつと言い訳を言っていた。
「あ~あ。やっぱまだまだだな~」
タクヤがそう呟いた。
「―そろそろ攻撃してもよろしいかな?」
サタディが尋ねてきた。
「わざわざ聞いてくれるんなら、そのままずっと攻撃してくれなくてもいいんだぜ?」
「殺しますよ?」
タクヤが冗談を言ったが、サタディを顔を少し険悪にして言った。
「やれるもんならやってみな」
タクヤがそう言うとサタディはすぐさまスキルを打ってきた。
「ちょっと!タクヤ!」
私はタクヤの方を見ると、
「大丈夫だ、みんな心配するな」
「―まさかまだ何か隠していることがあるのですか?」
「それをわざわざ敵に教える必要があるか?」
「…それもそうですね。いいでしょう!私も全力でい
きます!だからタクヤ!お前も全力でかかってこい!!」
そう言うと同時にサタディはスキルを放った。
「ピーー」
するとタクヤが口に手を当てた。
―その瞬間辺りが真っ白な光に包まれた。
「おっ!タイミングばっちり!」
―光が晴れた時、私たちの前に巨大な山が現れた。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
もしよろしけば感想やレビュー等よろしくお願いします。
次回巨大な山の正体が…。お楽しみに!!




