にわねこ。
こんにちは、葵枝燕でございます。
“活動休止”宣言をしたのに、執筆はしないといったのに!! 書いてしまいました。
それでは、どうぞご覧くださいませ。
うちの庭にネコが住み着いていることに気付いたのは、二〇一六年八月下旬か九月の始めのことだったと思います。
うちの庭は、それこそジャングル一歩手前な状態です。雑草生えまくり、アセロラの木は伸びっぱなし、雑然と置かれた鉢植えの数々はついに駐車場まで進出しました。家庭菜園が趣味らしい父のおかげで、ジャガイモやらゴーヤーやらナーベーラーやらパイナップルやらを、口にできるのは嬉しいのですが、あのジャングルな庭はどうなのかと思うのです。
そんな我が家のジャングル庭に、ネコが住み着きました。しかも、親子です。
窓から覗いてみたところ、どうやら五匹一家のようでした。家族構成は、おそらく母ネコと、子ネコが四匹。柄は、焦げ茶と白毛に少し虎模様が入った感じです。
母親は、あまり子ども達の傍にいるところを見かけません。どこかにご飯をもらいに行っているだけかもしれませんが、まだ小さな子ネコがかわいくて仕方がない私は、「このまま戻ってこなかったら、保護してやる」と、動物恐怖症を棚に上げる始末。もちろん、無闇に手を出すことはよくないので、窓ガラスから様子をうかがうに止めていますが。
さて、我が家で一番ネコ好きなのは、私の三歳離れた姉に違いありません。もちろん姉も、ネコ一家が住み着いていることは知っています。しかし、姉のネコ愛を感じ取っているのか、姉がいるときに限って一家は窓から見えにくい場所に隠れてたり、後頭部だけ見せて眠っていたりするのです。おかげで、姉に嘘つき呼ばわりされます。最近ようやく子ネコ達を見て、姉は「かわいい~!」と言っていました。
突然現れたネコ一家は、すっかり我が家のアイドル的存在です。特に子ネコは、小さくて、しっぽの先が尖ってて、しかもかわいい!! 動物恐怖症の私ですが、窓ガラス越しにニマニマと見つめる日々です。
もしかしたら、一家はいつかこの庭から出ていくのかもしれません。ネコは頻繁に引っ越しをするのだと、両親は言っていました。でも、一週間ほどで引っ越しをすることが多いのだとも両親は言っていたので、かれこれ二週間はうちの庭にいることを考えると、我が家のジャングル庭が相当居心地がいいのかもしれません。
いずれにしろ、引っ越しがいつなのかは、わかりません。ネコは気紛れ、そのうえ一家は野良です。
それでも、一家が旅立つときまで、見守っていたいなと思います。
『にわねこ。』、読んでいただき、ありがとうございました。
野良ネコ一家のため、いついなくなるかわかりませんので、記録しておきたいと思いました。
実は以前、庭に置いてあるバケツに子ネコが落ちて出られなくなってしまった――という事件が我が家でありまして。姉の必死の救助作業で、子ネコは無事バケツから出ることができました。その最中、ずっと姉を睨んでいたネコがいました。おそらく、母親だったのでしょう。そのネコは美しく、強い眼力の持ち主だったことから、私と姉によって“ニラ美さん”と名付けられました。もしかしたら今回の一家は、あのときのニラ美さんの子孫……? なんて考えています。
話は脱線しましたが、もしも一家の写真が撮れたなら、挿絵として載せられたらいいなと思っています。
読んでいただき、本当にありがとうございました!!