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創設者たち  作者: しおるば
白兎の章
1/4

昔々の始まり

楽しんでいただければ幸いです

非常に遅筆で駄作な小説となりますが、よろしくおねがいします

昔々、一人の神様がこの国を造った

余多ある神の中で、兄弟たちに忌み嫌われ、一番小さな神だったが隣国の姫と結ばれ、大きな国を造った

この国の名は東の大国と呼ばれ、神を大国の主と呼んだ。

国は栄え、広がり、他の国に負けない豊かな土地と平穏を手に入れ、何百年もの間大国の主によって保たれた。

ある、事件が起こるまでは………




青年は体が焼けているんじゃないかと錯覚した

周りには木の一本も生えていないのに、風がこの身に一瞬でも吹いたことはない

砂の地は一歩一歩を飲み込むだけでなく中々足を離してくれないのでどうもペースは上がらない

そんなに広い砂漠ではなかったはずだが、このままではここで一晩過ごすことになってしまうだろう

先に行っている主人はいいだろうが、主人の荷物を背負って汗だくになりながら何百メートルか後ろをのろのろ歩いている青年はどうだろう

きっと昼と夜との寒暖差で風邪を引いてしまう。それでなくとも出発からずっと商人の主人とその承認仲間たちの荷物を持ったままここまで来たのだ、もう体はボロボロでろくに飯も食っていない

彼が自由に口にできるのは首に下げた竹筒に入った水だけだが、それも今日は飲んでいない

そんな暇などないし、青年は固く口を閉じていないと大声で笑ってしまいそうだった

遠くで声は聞こえないが豆2つ分ほどの大きさになった主人がはやくしろと身振り手振りでどなっている

青年は少しスピードを上げた

さっきより足取りが軽く感じられる。

青年はこの先の事を思うとうれしくて笑い出しそうだ。

やっと、やっとこの時が来た

長い奴隷生活に耐え、長い怒りに耐え、一族の復讐と母の願いをやっと果たすことが叶う


青年が追いつくなり商人たちは労いのひとつもかけずに「遅い」だの「早くしろ」だのと叱った

青年も労いの言葉などは期待していなかったので口だけの謝罪をして回る

頭の悪い仲間の商人たちは勝ち誇ったような偉そうな態度でふんっと鼻を鳴らしたが

主人の商人だけは青年の意図を見抜いたのか長年一緒にいるからこその感なのか頭を垂れ、赤と黄色が混じった火のような、見ようによっては血のような色の青年のそれを見下ろして忌々しそうに


「汚らわしい血の色だ、頭を上げろ。不快なものを見せるな。」


とだけ言った。

今まで何を言われても動じなかった青年の心がこの一瞬だけ怒りで震えた。






昔々、一人の神様がこの国を造った。

余多ある神の中で一番小さな神だったが立派な今の王国を造り上げた。

国は神によって何百年もの間平穏を保たれ、人々は平和な日々を送っていた

ある、事件が起こるまで…

青年は小さい頃母から何度もこの話を聞かされた

この国の偉大な神様のお話し。誰もが知るおとぎの話。


そしてこれは、誰も知らないこれからの話だ





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