同調プログラム。
「はぁ、はぁ、はぁ。」
先代、強ぇ......。逃げ惑ううちに、壁際まで追い詰められた。
「どうした、反撃しねーのか? いや、出来ねーのか。能力はイメージだよイメージ。」
イメージ.........闇......深い闇......すべての光を喰う闇.......身近な闇........影........影...影!
.......でも、攻撃にどうやって使うよ?
よし、何か闇の塊的なものを投げるイメージで...出来たっ。
しかし、先代には当たったものの、傷ひとつつかない。
先代は笑いながら、
「弱ぇ、弱ぇ、それでも魔王か? 一気に殺してやるよ、この弱者が。スキル 鉱石創造。」
その言葉と同時に地面から鉱石の結晶が飛び出す。
なんだこれ、と考えているうちに攻撃を食らう。顔面に当たり、結構ヤバイ。出血が酷くて目の前が昏く.......
死にたくない、勝ちたい、イキテイタイ、イタイ、シネナイ、カチタイ、カタセロ......最後の能力......"同調"
すると、自分とは違う意思で言葉が紡がれる。
__プログラム、同調。__開始します。種族、ジョブ、思念、スキル、ギフトの全てを同調し、最適化、再構築したのち、プログラムを削除、ステータスから抹消します。
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_____終了しました。
種族___変更なし。
ジョブ__変更なし。
思念___大幅な歪みはなし、思考力及び記憶力を最適化。
ギフト__同調の消失。
スキル__闇魔法、隷属魔法を統合、影を再構築。
「面白いもの持ってたみたいだな.....。」
先代魔王がニヒルに笑った。