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異世界だろうと現実はこんなもん

今更前書きをば、スマホで書いているので直打ちが面倒で何も書いてなかったです。

今回で一応主人公の今後の行動の制限と道標を示したつもりです。ではどうぞー

 今日も今日とて積み木で遊ぶ、どうも俺です。いや~、奥が深いね積み木って想像力次第でいろんな形のモンが作れちゃうんだからな。

 今の俺は積み木のスペシャリストだ、妄想力で俺に勝てるやつはいないね。しかも弟子も持ってるだ、俺。タンリとトナリっていう名前の双子の姉弟なんだけど俺が作った積み木作品が気に入ったのか同じ物を作りたいらしく頑張って真似をしている。俺は手取り足取り教えてやるような優しい師匠じゃないから何も言わない。技術は盗むモノだと言外の動作で伝えるだけだ。



 ごめん、嘘です。本当は教えようとしても余りに子供すぎて意思の伝達がうまくいかないのです。

 まぁ2歳児と完璧な意思疎通などはっきり言って無理だからね。そんな事ができたら日頃世話係のみんながあんなに忙しそうに動き回る訳がないのだ。

 俺だって初めはどうにか教えようと頑張ったけど、少しでも気に食わない事があると泣き叫び

、手に持った積み木を投げてくる双子に匙を投げてしまっても俺は悪くないだろう。

 あれは無理だ、せめて話が通じるようになるまで接触は控えないとこっちが保たん。子供のすごいところって対局の限界まで全力で遊べる処だとつくづく感じるよ。俺も今は幼児だけどそこ迄目一杯に遊び倒す事はできないもんね、俺が純粋な幼児じゃないからだろうけど。

 だからどうしても周りの子供には押し負ける。だから俺の周り(世話係達)からの評価は大人しくて手が掛からない子供という評価が継続してあたえられている。多少大人し過ぎて心配されている節があるが、赤ん坊の頃から大人しくしていたからかそういう子供なのだろう思われてる様だ。


 幼児に対する感想と俺の周りの評価は放っておいて、最近わかった事だがこの世界にはモンスターはいないらしい。だからそれを狩る冒険者もいなければそいつ等に仕事を斡旋するギルドもない。これで俺が冒険者になって成り上がるという道は閉されたといっていい。

 もちろん突然モンスターが現れ冒険者という職業やギルドが誕生するという可能性もゼロじゃない。けどそんな僅かな可能性にかけて長年体を鍛え戦闘技術を蓄えていくような事はしたくない、というより出来ない。 

 なぜなら今いる場所が村というこの中で完結してしまっている社会だからだ。子供の頃ならまだしも大人になってまで周りと違う奇怪な行動を取り続ければ村八分にされる事は目に見えてる。俺だけならまだしも両親までそうなった時その先に待ってるのは確実な死だ。

 人間が一人で生きていける程現実は優しくないのは前の世界でもこの世界で同じ事のようだ。

 だったら知識を生かしてなり上がればいいと思うかもしれないが、そもそも俺に役に立つような専門知識はない。さらに言えば使えそうな知識にした処で概要を知っているだけではどうしようもないというのが厳しい現実だったりするのだ。簡単なモノならどうにかなるかもしれんが、それがもうこの世界に存在する可能性も否定出来ない。

 それにこの世界では金という概念がないらしい。いや、あるのかもしれないが基本物々交換が主流のようではあまり意味がない。貨幣はお互いにその価値を認めてはじめて使えるモノだから、その認識が育っていないと商売するにも面倒なのだ。



 ちくしょう、やっぱり真面目に生きるのが1番ってか……夢も希望もありゃしない。

 そんな現実に打ちのめされた3歳の俺だった。

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