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いくら精神が成人でも本能を抑える事は難しい

(うおっ!眩しい!)

寝覚めると俺は余りに強烈な光にさらされた。

(あーカーテン閉め忘れてたかな?そもそも俺どうやって昨日家に帰ってきたんだっけ?)

昨晩の行動を思い返してみる。昨日は週末で翌日が休みだったこともあって会社の同僚たちと上司の悪口を肴にして居酒屋にくりだし飲んでたはずだがどうに記憶が曖昧である。何か大変な事が起こった気もするが思い出せない。

まぁ酒を飲めばそんな事は多分にあることではあるのでそこまで気にすることでもないかと思い直し取り敢えず腹も空いたのでメシでも作ろうと体を起こそうとした時初めて俺は自分の体の異変に気付いた。

(なんだ?起き上がれんぞ?そもそも何か俺の手ちっさくなってね?)

なんだか俺の体が小さくなっているのだ。

「(なんじゃこりゃーーー!?)ばぶぶぶーーーーー!?」

そしてうまく喋れない事にも今気が付いた。どう聞いても今俺の発した言葉は言葉になっておらずまるで赤ん坊の泣き声の様であった。

「あらどうしたの、私の赤ちゃん?お腹が空いたのかなぁ?」

俺の泣き声に釣られたのか女性が俺を抱き上げた。

あーやっぱり俺赤ん坊になってるんだ、と何処か諦めにも似たような感想を抱く俺。

だってそうでもなければ目の前にいる女性に俺が抱きかかえられる訳がない。なにせ俺の身長は180cmを超えるのだ。だから俺が小さくなっている事は確実だ。チクショーどこのコ○ン君だよ、二番煎じは流行らないだぞ。

そんな事をつらつらと考えていると自称俺の母親が胸を押し付けて来た。どうやら母乳を与えようとしているらしい。しかし今幾ら俺が赤ん坊になっているとは言え精神は立派な成人なのだ、空腹とはいえ見知らぬ女性の胸にむしゃぶりつくなんて真似できる訳がない。そういうプレイは守備範囲外なのです。

けれど俺のそんな意思とは関係なく俺の本能は空腹を満たすため母乳を吸うのであった。



うは!母乳うめぇ!

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