『プレスマンとお地蔵様』
掲載日:2026/09/26
とある峠に、石のお地蔵様が立っていました。ある夜、手裏剣の達人が、峠を越えようとしたとき、お地蔵様がにやりと笑ったように見えました。しかも、お地蔵様の周りに炎が燃え立ちました。そういうときは、大抵、化け物のしわざです。手裏剣の達人は、手裏剣を投げようとしましたが、あいにく、少し前に、別の化け物を倒すのに使ってしまって、手持ちの手裏剣がありませんでした。似たようなものといえば、プレスマンくらいしかありませんでしたので、それを投げますと、ぎゃっという声がして、炎が消えました。
お地蔵様の近くに落ちていたプレスマンを拾いますと、何やら血がついています。化け物を退治したようです。お地蔵様を見ると、どういうわけか、おなかのところが、少し欠けてしまっていましたが、腹欠けの地蔵と呼ばれて信仰を集めるようになりました。
教訓:腹が欠けたところは、人々が手づくりした腹掛けで隠されたという。




