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飼い猫
布団に入って寝ていた時、心地よくお腹が温かくなる。
(タマだなあ。)
寒い夜にはよくあること。飼っている猫ちゃんが、お腹の上に乗っているのだ。まるで湯たんぽのような温かさが伝わってくる。
タマ自身も、俺のお腹の上が居心地がいいのだろう。一度入ると、基本的に出ないのだ。目が覚めて、自分がトイレに行くときになって、申し訳なく思いながら、どかすことが大半である。俺が起きないと、タマも動かない。ずっとそうだった。
「懐かしい。」
あれ、懐かしいのだ。
そう、タマはあの日もそうだった。俺のお腹の上だった。あの、最期の日も。
そこで、しっかりと目が覚めた。
布団の上で作業をしていたら、いつの間にか寝てしまっていた。
お腹の上に乗って温めてくれていたのは、無機質なノートパソコンだった。




