第16話 エピローグ・・・?
数ある作品から本作品を見ていただき本当にありがとうございます。
初連載作品です。
よろしければ読んでいただければ幸いです。
あの怒涛の日から一週間がたった。色々あったが、とりあえず一段落はついた。
目を覚ました翌日、すぐに警察が来た。柳さんが残した日記を元に調査は進められているらしいが、やはり俺の情報の入手先が気になるらしい。そこはひたすら黙秘した。俺を再度取り調べたのは高見さんではなく強面の刑事だった。だんだん面倒になったので彼の個人情報に加えて恥ずかしい過去を目の前で語ったら、真っ赤になっていた。
「必ず証拠を見つけて捕まえてやるかな!!」
よくある捨て台詞をはいて逃げて行った。それでいいのか刑事よ。一緒に来た若い刑事はぺこりとお辞儀をして一緒に去っていった。苦労してそうだなあ。それ以降、警察からは呼ばれてはいない。やはりあの日記が大きな手掛かりだったらしく、後ろの組織にどこまで迫れるかはわからないが頑張っているのだろう。あの日の事はニュースになっていないし、あの時捕まえた幹部が住んでいた家から事故などは起きていない。家宅捜索はしただろうがたいした情報は見つかっていないのだろう。やはり情報は全て頭の中に叩き込んでいるのだろう。恐ろしい事だ。
俺らも日常に戻った。ただ、1つ大きく変わったことがある。俺と詩織さんとの関係だ。
「翔君。」
「詩織さんか?どうした?」
「よかったらお昼ごはん一緒に食べない?」
「いいよ。」
「本当?じゃあ行きましょう!!」
あれから詩織さんと話したり、過ごす時間が増えていった。健吾も交じって3人で話すことも増えた。だがお昼とかは「邪魔者は退散するよ」と笑いながら一緒に食べてくれない。クラスメイトの男子からは「羨ましい・・・。」「なんであいつが・・・。」と殺意の視線が突き刺さる。まあ直接的な被害もないし、付き合っているわけでもない。聞かれても否定している。だから彼女への告白は減らないらしい。
だが、俺も詩織さんが未来で書いた論文を移す作業が忙しい。よほど丁寧に書いたのだろう。かなりの量がある。学校にいるときは未来を視つつノートにひたすら書いていた。それを家に帰ってから清書する作業の繰り返しの日々を送っていた。
1週間それだけに集中して作業をしてまだ半分程度だった。後1週間かけておわり、念のため1週間かけて最終確認をするとして後2週間はかかるだろう。
「翔君?どうしたの?」
「あ、いや。何でもない。」
「そう?」
不思議そうな顔をしつつも詩織さんはご飯を食べている。
「そうだ。妹さんの調子はどう?」
「病気は完治したわけではないから部屋からは出られないけど・・。あの時より顔色は大分良くなったよ。」
「そっか。じゃあ今度健吾を連れて遊びに行っていいかな?あいつに針千本飲ませるわけにはいかないし。」
「そうだったね。恵那も喜ぶと思う。」
詩織さんがおかしそうに笑う。ああ、健吾が元気で詩織さんが笑ってくれている。それだけで充分幸せだ。この日々がずっと続いてくれればいいのに。
だが、そんな願いは虚しく打ち砕かれる。
次の日、教室に着くと皆がざわついていた。
「おお。おはよう。」
「おはよう健吾。なんか騒がしいがどうした?」
「聞いたところによると、転校生が来るらしい。」
「転校生?」
こんな時期に来るとはめずらしい・・・のか?転校生が来た事がないからわからないが。
「ああ。しかも可愛い女の子らしいぞ。」
「ふうん。」
「興味ないか。」
「ない。」
「まあ、お前は夢中になっている人がいるもんな。」
「ああ。」
「即答かよ。お前少し変わったな。」
「健吾がけしかけてくれたおかげだよ。」
詩織さんとは順調に仲を深められている・・・と信じたい。まあどうあっても転校生など興味はない。健吾と軽口を叩きつつ、自分の席に座る。そのタイミングでちょうど担任が入ってきた。
「ほーい。ホームルームを始めるぞ~。と言っても噂になっているみたいだから先に紹介してしまおう、今日から転校生がうちのクラスに来る。入って。」
すると教室の扉があき、女の子が入ってきた。髪は栗色でショートカット。身長は150cmくらいだろうか。小柄な女の子だった。
「初めまして。私は遠藤穂乃果と申します。よろしくお願いしますね!!」
挨拶したときにちらりと視線があう。その瞬間嫌な予感がして反射で彼女の『履歴書』を取得し、彼女の情報を視る。
「・・・・・嘘だろ。」
思わず天を仰いだ。彼女の『履歴書』の職業欄に「諜報員(暗殺者)」と書かれていた。
どうやら、俺の人生に安寧は訪れないらしい。
読んでいただきありがとうございました。
これにて1章は完結です。お付き合いいただきありがとうございました!!
2章も書き終わりましたら、投稿させていただきます!!
他にも短編を投稿しておりますので、よろしければ読んでいただければ幸いです。




