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魔星  作者: 竹たけし
8/8

p8 ハチ

やゆよ

〜次の日、学校にて〜


「おお、薫と俊樹、おはよ」クラスメイトの坂本が挨拶してきた。

「ああ、おはよ」

「うっす」

「そういえば、なんでお前ら二人そんなに仲いいんだよ?てか薫って、ついこの前ここの学校に転校して来たばかりだよな?」

「ああ、確かにそうだな、薫は転校してきたばかりだよな、何かつい忘れちゃうんだよな。」

「つまり、それほど仲がいいんだな。」

「ああ、そうかもな」

「てかさ、急に話変えるけど、競技場の近くでうちの学校の生徒が倒れてて病院に運ばれたらしいよな。」

「ああ、らしいな(あの二人が倒れてたの噂になってる!?世の中狭いもんだな。)」

「ここ最近物騒だよな?ここ数日だけで数人が病院に入院してるんだろ?しかもうちの学校だけでも、それって何かやばい事が起きてるって事なのかな…?例えばオカルト関係とかで…まぁ、そんな訳ないよな」


キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン


「おっと、チャイムが鳴ったなぁ、とにかくお前らも気をつけろよ。」そう言い坂本は、自分の席に戻っていった。

 そして授業が始まった。薫はボーっと窓の外を眺めていた。その時、外に手が無数に生えた謎の奴が翼で飛んでいるのを目撃した。

「な、何だ!?」ガタンッ!

「おい、西潟!授業中だぞ!」

「す、すいません…(見間違いか?)」

「ハハハハハハハハハハー」クラスで爆笑が起こった。

「ん?何の騒ぎだ?」ずっと寝ていた、俊樹も目を覚ました。

「いや…何か外にいると思ったんだけどな…」

「夢でも見てたんじゃないかー?」クラスの人気者が言った。

「ああ、かもな…」外を見ても何もいない。

「はい、じゃあ授業に戻りますよ。」先生がそう言い、授業が再開された。

 そうして、何もないまま授業が進みそして終わった。しばらくして俺の周りにいっぱいクラスメイトが集まってきた。そのうちの一人が薫に問いかける。

「なぁ西潟君、さっき君が授業中に驚いた時、私も見ちゃったんだよね…西潟君が見て驚いたものを…」

「何!それは本当なのか?じゃあ、やっぱりあれは現実なのか」

その時、別のクラスメイトも話に加わってきた。

「君ら二人が見たのって、腕がいっぱい生えてて翼みたいなので飛んでいる奴?」

「ああ、そうだ!全く同じ特徴だ」

「それなら私も似たようなのを昨日の帰り見た。」

「私も見た!」

「俺もだ!」このようにどんどんと俺と同じ奴を見たって人が増えていった。何と最終的にはクラスの1/3が見たと言う。

「どういう事だ?集団ヒステリーの類とかか?」

「いや、それだとしたら見た時間が違うのは何で?」

「見たと錯覚してるだけかもしれないじゃん?」クラスないで色々な意見が出てきた。しかし俺は確信している。あれは集団ヒステリーとか錯覚じゃなく、極魔だと。

「何か騒がしいな」俊樹が起きた。

「おっ、俊樹起きたか。」

「ああ、今起きた。所で…何でこんなに集まってるんだ?」

「薫がさっき外で変なのを見たって言うからその話をしてたんだ。」

「へーそうなんだ、それって極魔じゃないの?

「極魔…?極魔って何だ?」クラスメイトが問う。

「は?極魔は極魔だよ」クラスメイトが困惑している。

「すまんなみんな、俊樹は部活の勢いで話しているんだ、極魔ってのは未確認生物みたいなもんだ。」

「へぇーそうなんだ、未確認生物か…確かに話を聞く限り、今までに見たことも聞いたこともない生物だよな。」


〜体育の時間〜


 二クラス合同の体育の授業で壮を見つけた。

「おい、壮!」

「ん?ああ、薫か」

「よお」

「で、どうしたんだ?まさか話しかけただけか?」

「いや、違う」

「あ、そうなんだ。(いつもは何もないのに…珍し)で…何なんだ?」

「ああ、話させてもらうぞ、俺がさっき授業中ボーっと窓の外を見ていると腕が無数に生えていて翼で飛んでいる奴を見たんだ…。しかもそいつをクラスメイトの何人かが見ていると言っていた。」

「なに?それは本当なのか?」

「ああ、本当だ。しかも目撃している時間がみんなバラバラだ。」

「そうなのか…集団ヒステリーとかじゃないのか?」

「そうかもしれない…しかし俺は確かにこの目で見たと言う感覚があるんだ。」

「じゃあ、多分極魔だな。極魔は幽霊とかと違って普通に見えるもんだからな。」

「ああ、確かにそうだな」

「おい広山!何してる!集合だぞ」壮は体育教師に呼ばれた。

「はい!すいません!まぁ薫、この話は部室でだな」

「お、おう」壮は走って行った。そして走っていく壮を見て、薫は思った。(あ…俺も体育の授業あるじゃん…やばっ!)」薫も走って行った。


〜放課後〜


【扉が開く】


「よぉ、てかお前早くない?」俊樹が部室に入ると既に真田がいた。

「よぉ、てか別にいいだろ早くて」

「まぁ、そうだな。てか薫は?いつも一緒に来るじゃん」

「ああ、あいつ今日掃除当番だから遅れる。」

「そうなんだ」


〜十四分後〜


「てか、壮と麗華も遅くね?壮に至っては普段もう来てる時間だろ?」

「ああ、確かにそうだな……あっ!そう言えば、壮は学級委員の関係で遅れて、麗華は課題が終わってなくて居残りだって言ってた。」

「そうなの?てか早く言えよ」

「ごめん、普通に忘れてた。」

「………」

「………」

(やべぇー…コイツと何話したらいいのか全くわかんねぇー。特に仲も悪い訳でわないが、いまだに関わり方がいまいち分からねぇ…好きなものとか趣味の話をすればいいか?いやダメだ…コイツ(真田)が何を好きなのか全く見当がつかない…いや!コイツはさっきからずっとスマホをいじっている。つまりスマホの何かしらの事が今の趣味と言う事なる!気がする…。)

「なぁ真田、何してんの?」俊樹は真田のスマホの画面を見た。俊樹が覗いた時、真田はスマホの音量がゼロなのに音楽アプリで音楽を流し、その何も聞こえないスマホをずっと眺めていた。

(????????)俊樹は結構困惑した。

「別にスマホ見ても何もないよ」困惑する俊樹に真田が言った。

「ああ、確かにそうだな(やっぱりコイツ趣味…いや、考えてる事が全く分からん…。)」


【扉が開く】ガチャン


薫が入って来た。

「よお、掃除で遅れた。てか二人しか居ないの?」

「ああ、見ての通り二人だけだ。」

「じゃあ、話はせめて壮が来てからにするか」そう言い、薫が近くのソファーに座る。

「ああ、さっきのお前が見たって奴か」

「うん。てか真田さ、昨日今日で腕が無数に生えていて翼で空を飛んでる奴をみたか?」

「僕は今朝、退院したばかりだし見てないな。」

「そうか…この部では俺しか見てないか…手掛かりは掴めなさそうだな。」


〜数十分後〜


【扉が開く】ガチャン


麗華が入って来た。

「すまんね〜居残りで遅れちゃった。」

「ああ、そうか」

「てか、壮いないじゃん!今日休み?」

「いや、学級委員の集まりで遅れるらしい。」

「へ〜」

「てか、課題終わらなかったんだ…。」

「うん。普通に終わらなかった。」

「確かに課題きついよな!俺もお前が終わらなかった課題結構ギリギリだったし。」

「本当やばいよね」


〜十数分後〜


【扉が開く】ガチャン


「すまん、集まりで遅れた。」俊樹が部室に入って来た。

「ああ、わかってる。」真田が言った。

「では、本題に入ろう!まず俊樹が見たと言う極魔みたいな奴の特徴についてだ、そいつは手が無数に生えていて翼みたいなので飛んでる見た目をしているらしい、薫以外にも目撃者は多数いる、てか俺のクラスにも居た。俺達の次の任務はそいつを探し倒す事だ!でもな…知っている特徴が手がいっぱい生えてて空飛んでると言う事だけだからな…探すのは一苦労かもな。」

「えっ?手が生えてて翼で空飛んでる奴?それ私、多分見たよ。」

「え!!」麗華の一言でみんなが驚いた。

「てか、それなら早く言えよ!」

「だって誰もそんな事言ってなかったし…」

「聞くの忘れてた…」薫が言った。

「そうだよ!僕には聞いたけど麗華には聞いてなかったよな!」

「少し静かにしろ、つまりこの部にはその極魔の目撃者が二人いる。と言うことは集団ヒステリーとかではなくそいつは実在する。」

「存在する事は知ってるぜ、俺達はそいつが何処にいて、どんな能力を持っているのかを知りたいんだ!」

「どこで多く目撃者されたかは、スマホで何とかなるんじゃないか?普通に学生に見えて噂になってるって事は普通に通りがかった人とかにも見えるんでしょ?なら誰かしら変なの見たってSNSに投稿してる人がいてもおかしくないじゃん。」

「確かにな、それならどこらへんで多く目撃されたか分かるかもな。てか麗華はそいつの特徴を今わかっている二つ以外に何かわかるか?」

「わかんない、でもその極魔から鉱石に近いような音が聞こえたから、もしかしたらそいつの能力は鉱石関係の能力かもしれない。」

「鉱石か…てかお前そんな能力持ってるの?」壮が驚いた。

「まぁ、私の能力って音関係だからね」

「そりゃすごい、じゃあ極魔の能力は鉱石関係である可能性が高いんだな。」

「まぁ、全然違う可能性があるけどね…」

「その時はその時だ」

「おい、その時はその時で済ませるな、下手したら死ぬぞ。」

「ああ…」

「おいお前ら!いい感じの情報を見つけたぞ」真田が言った。

「そうか!どこらへんだ?」

「ああ、SNSの情報によると一番目撃されている場所が新スタジアムらへんだ。」

「新スタジアムの近くか…。まぁ探してみるか」

「だが、SNSの情報が間違っている可能性もないか?」

「どういう事だ?」

「いや、もしかしたらの話なんだが、いいね数欲しさに嘘の投稿をしている奴らの情報を見ている可能性があるかもと思ってな。」

「まぁ、それもあるかもな。でもな、そこに目撃情報があるなら、多少の可能性を信じて捜索するのもいい、もし違う場所を探すことにして極魔を見つけられず、元々探す予定の場所で極魔が暴れて多くのけが人を出したりしたら元も子もないからな。」

「では、行くか」

「行くって言ってもどうやって行くんだ?ここから新スタジアムって結構遠いぞ?」

「それなりに遠い事くらい分かっているさ、だが電車で新駅まで行きそこから歩けば全然行ける距離でもある。それで行こう」

「そうなのか、じゃあそれで行こう。」皆あっさり壮の考えに賛同した。


 壮達は、最寄りの駅から電車に乗り、新駅へと向かった。

「なぁ薫、俺さ電車乗るのってあんまりないんだよなー、それで乗ってみてわかったぜ結構便利だな!電車って。」

「ああ、そうだな。俺も前の学校の時は部活の関係でよく電車に乗っていたな、その時はすごい便利で世話になった。」

「へーそうなんだー」

「てかさ、思ったんだけどあんたはどこの中学出身なの?あっ、俊樹は知ってるから言わなくていいよ、てか薫に聞いているからね。」麗華が二人の話に加わった。

「ああ、分かっている、てかあんたじゃ分かりにくいんだよ!薫に聞くならちゃんと薫って言えよ。」

「で、薫はどこ中なの?」麗華は俊樹の事をスルーして薫に問う。

「ああ、俺は東山中だ。」

「へー東山か、私は中山中だよ」

「中山か、じゃあ学校から結構遠いんだな。」

「まぁーね」

しばらく会話をしていたらあっという間に新駅に着いた。

「おー着いたな。」

「ああ、着いた。」

「やっぱりここらへんは俺達の学校周りよりも栄えているな。」

「それはそうだろ、だって俺達の学校がある岡川市と違ってここ新市は、俺達が暮らす新全体で一番都会な場所だからな」

「まぁ、そうだな。」

そうして壮達は、新スタジアムに向かった。


 向かい始めてからしばらくたち五人のうち三人が思い始めた。(なんか…思ってたより遠い!)

「お、おい壮、なんか遠くないか?」

「そうか?そこまでたよな麗華?」

「うん、まだそんな歩いてないしね」二人はまったく気にしていないようだった。

「で、後どのくらいだ?」

「後半分くらい」

「後半分!?(普通に遠くね?)」

「ああ、半分だ!てか極魔に逃げられたらまずいなもっと急いで行くぞぉぉ!」そう言い壮は走り出した。それについて行くように麗華も走り出した。その時三人は思った。(まじか…あいつら)

「おーい!お前らー遅いぞー!」壮が三人を呼ぶ。

「なぁお前ら、真の敵ってあいつじゃね?」

「ああ俊樹、その通りかもしれないな。」

「でもよ、行くしかないよな?」

「ああ、そうだな…」

「おーい、何してんだー?」三人が話していると壮が再度三人を呼ぶ。

「ああ!わかったよ!いまいくよ!」俊樹が走って行く。

「お、おい待てよ」俊樹について行くように薫もついて行く。

「またかよ!また走るのかよー!!」真田も走って先に走って行った二人を追う。


 しばらくして新スタジアムに着く。

「ハァハァ…やっと着いたか…新スタジアム」

「ああ…そのよう…だな…ハァハァ」

「お、おい二人とも大丈夫なのか?」薫が二人を心配するのを横目に壮が話し始める。

「極魔はスタジアムの中にいるのか?」

「まぁ、どこに居てもいいさ!とにかく探すぞ!」

「この広さだぞ…」

「なんか言ったか?」

「いや…」

結局スタジアムの敷地を片っ端から探すことになった。

「じゃあ、まずはスタジアムの中だな!」

「うぃー」

壮達はスタジアムに入り、バラバラに別れスタジアム内を捜索し始めた。

「これって普通に不法侵入じゃね…」

「まぁ、気にするな!」

「ファッ!?……お前かよ」

薫は突然、壮が話しかけてきて驚いた。

「ああ俺だ!あと不法侵入がバレても能力使って逃げればいいじゃん!」

「確かにそうだな…」

そのまま壮は違う場所を探しに行った。

「え…(あいつは一体何しに俺のもとに来たんだ?……まぁ、いっか)」

そうして薫も違う所を捜索しにいった。


 しばらく経ち、壮は全員を集めた。

「なんだよ!いきなり集めて!」

「ああ、まったくその通りだ!まさか、ここまで来てここには居ませんとか言うんじゃねぇだろうなー!」

「いや、多分ここの近くには居るさ!でもスタジアムじゃない!多分公園だと思う」

壮が何を言うのかと思えば突然、極魔は公園にいるとか言ったので一同は唖然とした。

「な、何で公園なん?」

「いや、なんか居るような感じがするんだよね…」

「つまり感ってわけかよ…」

「まぁ、いんじゃない?壮の感に賭けてみてもいいかもよー!」

「俺はどっちでもいいよ!とにかく早く探そう」

「じゃあ、公園の方に行くぞ!」


 そうして五人はスタジアムの敷地内にある公園へ移動した。

「よし、着いたな!じゃあ探すか!」

「ああ」

そして公園を捜索しだした。

「てか、ここのどこかに居るのか?」

「でも、居るって感覚がしたんだよなー」

「まぁ、お前が言うと俊樹とかと違って信憑性があるんだよな」

「おい!」

そのまま捜索していたが、なかなか極魔の痕跡なども見つからなかった。

「てか壮、やっぱり何もいな………ん!?何かあるくね!」

「何!?」

真田の大声の報告でみんなが集まり、そこにある謎の石像を皆が目にした。

「うぉ!ガチじゃん!」

「ほんとに何かしらの手掛かりがあるとはな…」

「でも、なんだこれ?石像?」

「ああ、石像だな…でも何でこんな不自然な場所に?」

「あいつが能力を使ったんだろ?」


カタ…カタ…カタカタカタカタカタカタカタ


「!?」

「おい!!この石像が動いてるぞ!」

「えっ、えっ、えっ?」

「やばいって!!」

「いや…お前ら今までこんなのいっぱい見てきたじゃん…」

「まぁ、雰囲気作りだよ!」

「そうか(なんの意味があるんだ…?)」


カタカタカタカタカタカタカタッ!………バァァァン!


石像が砕け散り中から無数の腕と翼が生えた極魔が出てきた。

「うぉぉぉぉ!中からなんかでてきたー!」

「ほんとに合ってるとはなー」

「やっと…見つけた…」

極魔は周りを見回した後にこちらを見た。

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