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吸血鬼

今回はそれなりに長くかけました。

明日更新できるかどうかは分かりませんが、このまま毎日少しづつ投稿していく予定です。

「ふあぁ………………………ねむぃ」

 木々の隙間から見える日の光が見えるようになったころ、俺は目を覚ました。

 目を覚ました時はすでに太陽が真上に見えていたが、魔物を警戒するために半分覚醒していたため、完全に疲れはとれていない。

 だが、昨日森中を駆け回って何とかウサギみたいな魔物を狩ることに成功し、魔力も増えていたため火魔法を使うこともでき、十分な食事をすることができたためそれなりに対し力は回復していた。

「あの頃の生活に戻りたい……………………」

 前の世界では生活環境が悪かったための塾は慣れていたが、ここ数日大きな屋敷、ふかふかのベッドのある生活をしていたため、ちょっとどころかかなり精神的にくるものがあった。

「………………………しばらくすればなれるか」

 だが俺は気持ちを切り替え、自身のステータスを見ながら今日するべきことを考えることにした。


ミサキ

Lv.42

種族:亜人(吸血鬼)

称号:世界を■■者 悲■の勇者 真祖

スキル:火魔法



今日俺がするべきなのは、昨日から行っているレベル上げだろう。

そして、このスキルに表示された火魔法についても考えなければならない。

昨日魔物の肉を焼く際に火魔法を使ったが、その時にステータスに火魔法と表示されるようになった。別にスキルに表示されていなくとも使えるのだからわざわざ表示されなくてもいいのではないかと思ったが_______

「やっぱり、魔力の消費量が下がっているみたいだな」

 俺は手のひらの上に小さな火を生み出しながら、火魔法の使用感を確かめる。

 火魔法を一度使用してスキル欄に表示されてから、魔力の消費量が大幅に軽減され、スムーズに発動できるようになっていた。

 スキル欄に表示される前に火魔法を使った時には、この世界で魔法を使うのに、魔力の消費量がかなり多かったり、何か引っかかるような、発動しにくかったりしたためこれから苦労すると思っていたが、その苦労がスキル欄に表示されてから解消されたのだ。

 恐らく、幼女神(黒)の言っていたように、対象の能力をステータスとして制限していることと関係があるのだろう。ステータスに表示されているということは、この世界でその力、スキルを使用することを許可されたということであり、そこに無いということはこの世界で使用することが制限されるということだ。

 力を制限することは魔王対策にいいと思うのだが、一回使っただけでスキル欄に表示される、つまり力の使用を許可されるというのはどうかと思うが、恐らく強力すぎる力はスキル欄に表示すらされず、使うことが困難になるのだろう。

 その証拠に_______

「スキル欄に破壊魔法が表示されてない……………………」

 あの時確かに俺は破壊魔法を使ったのだが、それでも破壊魔法はスキル欄に表示されることはなかったのだ。

 あの魔法は強力すぎるがゆえに前の世界では禁忌魔法として扱われていたため当然の結果と言えるだろう。

「とはいえ、破壊魔法は奥の手で使いたかったんだけどなぁ……………………」

 スキル欄に登録されたということは、これから破壊魔法を使うのに、魔力消費や発動に相当苦労するということになる。せめて発動できることが救いと言えるが、破壊魔法を使う時は最新の注意を払うべきだろう。

「とりあえず、他の魔法もスキル欄に登録しちゃいたいけど………………レベル上げが終わってからだな」

 俺が前の世界でも使っていた様々な属性の魔法は戦闘に役に立つため、早めにスキル欄に登録しておきたかったが、スキル欄に表示させるために魔法を使うのにはかなりの魔力を消費してしまうのだ。魔力を体中に巡らせて身体能力を強化して戦う俺にとって、その魔力の消費は致命的だ。

 休憩すれば魔力は回復するが、そんな悠長なことをしている暇はない。ここは大人しくレベル上げに専念するべきだろう。

「そのために、効率のいいレベル上げを考えないとだな………………」

 これまで多くの魔物を倒してきたためレベルがかなり上がったが、レベルが上がりにくくなっているのを実感しているため、ただ魔物を倒すだけでレベルを上げることに限界を感じていた。そのため俺は魔物を倒すこと以外でレベルを上げることができる方法を考えなければならない。

そこで俺は、これまで魔物を倒してレベルを上げてきた中で魔力を吸収すればレベルが上がるということをすでに知っているため、魔物を倒す以外のことで魔力を吸収すればレベルを上げることができるのではないかと考えた。

 魔物を倒して地道なレベル上げをしつつ、この森で生活するために水や食料を求めながら、レベル上げのための実験をしていかなければならない。

「いろいろ大変だけど、何とかするしかないな」

 俺はこの森で安全に生活するために、これからする苦労に頭を悩ませた。



「うーん、やっぱり見つからないなぁ」

“魔力を効率よく吸収する。”

どうすればそれができるのかを考える中、魔力の多いものを食べることによって、さらに効率的にレベルを上げることができるのではないかという予想を立てた。

だがそれを実行してみようとしたものの、魔力が多く含まれた食べ物など簡単に見つかるはずがなかった。

「もしあっても、魔物たちに食べつくされちゃってるか」

空が暗くなり始めるくらいまで魔力を多く含んだ食べ物を探した末、何も見つからなかった俺は、結局この世のすべてのものは魔力でできているため、大量の食べ物を食べればレベルが上がるのではないか、と諦めてそこら辺の食べられそうなものを焼いて大食いをすることになった。

「草と、葉っぱと、茎と、根っこ。それにこれは…………………どう見ても毒キノコだよな?」

 とりあえず食べられそうなもの(食べられるとは言ってない)を集めた俺は、焼けばなんでも食えるようになるという前の世界での経験から、それらを木の枝に刺して焼き、黙々と食べ続けた。

「………………………肉と一緒に食えばよかったか」

 そう考えつつも、今日であった魔物はすべて食べられそうもなかったが、これから俺の脇に置かれた山盛りになった草とキノコを運びながら魔物を探す気にはなれない。

「まずいけど焦げてどれも同じ味になってるし、食べられないこともないから我慢するしかないか」

 前の世界での最後の数年はまともな食事をとれなかったため、この程度全く問題はない。

「(むしゃむしゃ)」

 たとえ、アンのもとで食べた食事が恋しいとか思っていてもこの程度全く問題はない。

「(ゴクリ)…………………………はむっ」

 問題は、無いのだ________



しばらく心を殺して草とキノコを食べ続けていた俺だったが、口が食べ物を拒絶し始め、周辺の食べられそうなものを全て食べても一向にレベルが上がる気配はなかった。

だが、本当に食べられるのか不安で最後まで手を付けられずにいた紫と黒の斑点が付いた真っ赤なキノコに手を出し始めた瞬間、天啓が下りた。

「魔力が多く含まれてるなら、別に食べモノじゃなくてもいいんじゃね?」

食べることで魔力を吸収するという前提であるにも関わらず、そのルールを逸脱した何か危ないキノコを食べてないとできないような斬新な発想。もしここに俺以外の人がいたら絶対に否定されるであろう考え方だった。

だがここには否定する人は誰もいないため、その頭のおかしい思考は続いていく。


 問題です。

第一問:この世で最も魔力を多く含んだものは?

「………………………血」

正解。

第二問:俺の種族は?

「……………吸血鬼の亜人」

正解。

第三問:なら血は飲めるのでは?

「飲める…………………はず」

 全問正解!やったね!



「……………………もう朝、か?」

クイズに全問正解した後俺は寝てしまったらしく、次の日に痛む頭で寝る前のことを思い出して顔が真っ青になった。

昨日あのキノコを食べてからというもの、あの時確かに、隣に俺の考えを肯定してクイズまで出してくれる親切な人が見えていたのだ。

「………………………キノコに手を出すのはやめよう」



それはそれとして結局その考えを行動に起こそうと考えた俺は、動物系の魔物を探して倒した魔物の血を飲んでみた。それもかなりの量を。

「……………………苦しい」

その時はただお腹がいっぱいになるだけですぐに効果は出なかったが、しばらくしてお腹にたまったそれが消化されると、魔力が吸収されるどころかレベルが上がっているのに気づいた。


ミサキ

Lv.45

種族:亜人(吸血鬼)

称号:世界を■■者 悲■の勇者 真祖

スキル:火魔法


「レベルが3も上がってる…………!?」

そして、魔物を狩るよりも血を飲んだ方がより多くの魔力を吸収でき、より多くレベルが上がることも分かった。

幼女神(黒)のシステムにかなり穴があることに驚きつつも、俺はより早くレベルを上げることができるようになり飛び上がるほどうれしい気持ちになった。

普段であればそんな感情を表に出すことをしないのだが、血を飲んだからなのか前日のキノコの影響がまだ残っていたのか分からないが、なぜか気分が高揚していたのが原因かもしれない。

あ、そうそう。ちなみに血はとてもおいしかったです。


評価、感想をよろしくお願いします。

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