称号
今回は場面の切り替え的にかなり短くなっています。
次は結構長くなると思います。
申し訳ありません。
「いや、もうそれについては考えないようにしよう」
俺は不安になるのを抑えるためにソレらから目をそらし、真祖の称号の効果へと意識を向けた。その効果とは_____
その称号を持っている“吸血鬼は”年を取らなくなること。
相手の血を飲み魔力を流すことによって眷属にできること。
自身の魔力を血に、自身の血を魔力に変換すること。
そして、自身の血を操ることができること。
_____それらの効果があるようだ。
「いや……………………なんかすごい効果だけど実感がないな」
“真祖”というには最初の吸血鬼のことだと思っていたが、メアリー改め俺がその称号を持っていることからわかるに、受け継がれていく称号らしい。
吸血鬼固有の称号にもかかわらず、吸血鬼の亜人というまがい物みたいな“俺”に受け継がれていることから、俺以外のすべての吸血鬼はこの世界にいなくなってしまったのではないだろうか。
そして、恐らくメアリーよりも前にこの称号を持っていたのは______
「……………………ただの予想だ、やめよう」
この称号を解析していくと予想できてしまう、吸血鬼という種族とメアリー姉妹のことを俺は無理やり遮った。
「まあ、称号の効果とか確認するのはあとにして、まずはレベルを上げないとな」
まだ体にダメージも残っているし、これから生活するうえで必要な行動はたくさんある。だが、強力な魔物がいるこの森で生活する以上レベルを上げないとどうにもならない。
そう考えた俺は、レベルを上げることを最優先して魔物を求めて探索もしつつ森の奥へと進むことにした。
「結構レベルは上がったけど、上がりにくくなってきたな」
ミサキ
Lv.41
種族:亜人(吸血鬼)
称号:世界を■■者 悲■の勇者 真祖
スキル:
あれからどれくらいたっただろうか。
優に50を超えるほどの魔物を倒してレベルをかなり上げることができたが、レベルが上がるにつれてレベルが上がりにくくなってしまった。
「魔物のレベルは、アンも言ってた通りレベル100を超えてるはずなのになぁ」
ゲームであればそれくらい強い敵と連戦していればそのレベルに追いつくことはできるだろうが、かなり時間をかけないとレベル100になるのは難しそうだった。
これまでこの世界のレベルアップという仕組みのことを考えてきたが、どうやらこの世界では魔力を吸収することでレベルが上がっていくらしい。
俺が最初に魔物を倒したときや今まで魔物を倒してきた際、倒した魔物から魔力が流れ込んできたのを感じたが、経験値という概念でレベルが上がっていたゲームとは違うらしい。
魔力はすべての物質の源であるため、魔力を吸収し、魔力量が増えることでレベルが上がり、強くなることについては納得したのだが、そもそもなぜ魔物を倒すと倒したものに魔力が移るのかが全く分からない。仕組みはわからないが、そこは幼女神(黒)の作ったこの世界のルールなのだろうと結論づけるしかなく、そこは後々幼女神(黒)に聞いてみることにしよう。
「まだ分からないことだらけだが、今日のところはこれくらいでもいいか」
魔力の量も相当増え、たとえ不意打ちを食らっても余裕で勝てるだろうし、最初に戦った時のように倒れこんでくる巨体を押し返すことができるようにまでに強くはなった。
そろそろこの森で生活することを考えなければならない。
そう思った俺は、目の前に転がる巨大なムカデ型の魔物へと目を向けた。
「……………………………もう少し狩っていくか」
俺は今まで倒してきた魔物を放置していたことを公開しつつ、肉系の魔物を求めて重い足取りで先に進んでいった。
評価、感想をよろしくお願いします。




