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第七話 遅れまくった誕生会 中編

やっべ、書くの忘れてた。

投稿時間、ずれたぜ!


追記》ふっ、ナンバリング間違えてたぜ


 前回のあらすじ

 やった!エルフだ!

 終わり


 違う!エルフじゃないぞ!

 普通の不老者やぞ!

 というか、問題はそこじゃねぇ!


「王家と家、どっちが良いですかね?」

「んー、この家の方が良いと思うよ?あっちに行ったら、たぶん死ぬまで子供産まされるよ?」

「苗床ですか……」

「……天才って言葉で片付けられないね」

「ははは……」


 ふむ、余り言い過ぎるのは良くないね。

 もう少し、育たないと怪しまくられる。

 いや、実際に怪しいの塊なんだけどな。


 王家に行くと苗床かー。

 嫌だわ。

 突かれたくねぇ。

 身体は女でも心が男だからなぁ。

 更には男の頃の記憶がバッチリあるし。

 これ、ホモじゃないと子供作れんな。

 つまり、何とかしてここに残れるようにしないといけないのか……。


 服かー、前は取り敢えず上は黒か白、下はジーンズという脳死選択だったからなぁ。ファッションなんぞ知らんぞい?

 そもそも一歳児が着れる服で、貴族達が着るような気品?上品?溢れる服なんて想像つかんし。

 魔法のランプでも無いんかね?

 魔法で作ってくりゃれ。


 魔法で作る?

 作れるんじゃね?

 イメージさえ何とか出来れば実現できるんじゃ……。


「リリス、長い布ありますか?」

「作れるの?」

「たぶん、問題ないと思います。いや、作ったものが後に問題になるかもしれませんけど」


 そう、アレを作ろう。

 アレなら文句無い、はず!





 ある者の遅れた誕生会が開かれていた。

 その者は貴族ではないので誕生会をする必要は無いが、貴族の血が半分流れていたので無理に開かせたのだ。

 王家が強い魔法使いを増やし、国力を上げ、他国を支配するために。

 なんとしても、その子を奪うために店を焼き、まともな物を作らせないように横槍を入れた。


 この国の王は力が弱く、何を決めるにも会議を開き、多くの賛同を得られなければ動けない。そんな現状に苛立っていた。

 そんな中、水色のそれも白に近い髪を持つ魔力が強い子が半年以上生きているとの情報が転がり込んできた。

 父親は貴族、母親は平民。

 貴族の発言力が強くなるのは王にとって最悪だ。

 だが、未だに会を開いておらず、正装も無いという。

 貴族の血が流れているのを理由に無理矢理開かせて。服もまともに作れていないのを理由に子供を取り上げる。

 その子は女だから、孕ませて産ませ続ければ、似たような魔力量の子が産まれやすいだろう。

 さすれば、王家の力は強くなり。王の好きなように振る舞えるだろう。

 王は実行した。

 都合の良い世界を作るために。


「陛下。リリィという娘はまだ来ぬようです。何でも着付けに時間がかかっているとか。陛下を待たせるとはけしからんですな。やはり、平民の血が混ざっているのがよろしくないようですな」

「よいよい。本来、このような会は余り動かない乳幼児の時にするものだ。それを半分混じってるからといって無理に儂が開かせたのだ。多少は彼方のやりたいようにさせねば王の器が泣いてしまう」

「流石は陛下。寛大なお心をお持ちだ。……つきましては、先日のお話した件なのですけども。進めてもよろしいでしょうか?」

「うむ、良かろう」

「誠に有り難う存じますぅ。では、その件は予定通りに進めさせて……」


 男は国王にいろいろと話す。既に王がどうでも良いと思ってまともに聞いていなくても。


 (全く、これだからこの国は駄目なのだ。君主制にも拘らず、王家の力が弱く。王命であろうと、行使できない時もある。このような小物もある程度、相手をしてやらねばならぬのは面倒だ。待っていろよ。リリィを手に入れて、魔法使いを量産した暁には貴様等のような無能は全て平民にしてくれる)


 王は出すわけにはいけない子を待つ。不自然に長くなるようなら、王自らが糾弾し、貧相な服であるのを理由に連れ去るのだ。

 王は今か今かと、野望の第一歩を踏み出そうとしている。


 すると、会場に通じる扉がゆっくりと開かれたのだ。

 王は歓喜する。

 野望を自分の手で造り上げるのだと。


 (きたきたきた!がははは!これで国は思いのままだ!儂の権力を強めるために、最初は儂の子が良かろう。今から儂好みの女に育てようか)


 王の目は野獣のような荒々しい血走った物になっている。感情を押さえきれていないのだ。

 少しでも早く見て、咎める場所を正確に把握するために。

 そして、入ってきたのは……。


 うっすらと蒼白い光を発する子であった。

 子が光っているのではなく、服が、もっと正確に言うのであれば子が見に纏っている長い布が光り輝いており、子を中に浮かせている。

 あり得ない光景だった。

 いくら白い子供であっても、魔法を使えるのはほんの一瞬だ。

 使い続けるには言葉を学び、現象を思い浮かべ、それを言葉にして発しなければならないのだ。

 子が魔法を使っている様子は無く。思った方向に飛んでいく。

 そう、飛べている原因は服だ。

 動こうとする度に少し強く光る。

 あの服こそが子を飛ばしているのだ。


 (なんだアレは!?あのような服、聞いたことも見たこともないぞ!?自由に飛ぶ服だと?ど、どこを非難すればいいのだ……)



 数日前。


「その長い布で何をするの?」

「名付けて、天の羽衣作戦です」

今の俺、女だから羽衣付けても問題ないよな?


ふははは!

女装やな!


メンタルダメージが激しいぜ……

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