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第五話 零歳児の行進 後編


 前回のあらすじ

 パワーアップして柵を壊す

 終わり



 あれから半年が過ぎたと思います。

 もうすぐで一歳になります。

 ……あの日以降はオバチャンだった人が二十四時間世話をしてくれています。


 オバチャンは、日に日に若返るかのように綺麗になっていきました。

 今では十代にしか見えない程に潤った肌、幼さを残した顔立ち、服装はいろいろと毎日変えて可愛らしくなってます。

 オバチャンとは言えませんね。


 食事はミルクから離乳食に変わっていて、ママンと乳母さんのおっぱいを吸ってません。

 少しだけ寂しいですね。

 これが大人になるってことか。


 六ヶ月も話し掛けられると言葉も大分覚えまして、オバチャンの名前がわかりました。

 リリスって名前らしいです。

 悪魔っぽい名前だなぁって思ってます。

 神話に居ませんでしたか?リリスって悪魔。

 こういう時、スマホ使える系の太郎くんが羨ましいです。ほんとアレ、糞チートですよ。欲しい!


 家名っぽいのは聞いてないから、無いのか言ってはならない系だと推察。

 そして、俺は迷っているのですよ。

 そろそろ、話し出しても問題ないと思うんですがね?

 第一声を親にするか、リリスさんにするか。

 ま、パパンとは出産の時からずっと会ってなくて、ママンも魔法?を使った日から会ってないのでリリスさんに話し掛けるしか無いんですけどね。


 すぅ……はぁ。

 約一年ぶりの知的会話です。緊張します。

 今までばぶばぶ言ってたので余計に緊張します。ばぶばぶが恥ずかしすぎる。


 よし!言うぞオラ!


「リリス~……」

 (めっちゃ小声)

 やっぱり恥ずかしいっす。

 一年間、コミュ障してたみたいなもんだし許して?


「リリィ、話せるようになったのね!」

 リリスさんが俺を抱き締めながら嬉しそうに、俺を呼ぶ。……俺?

 え?リリィって俺なの?

 話し掛けられてた時に何度か聞いたけど、俺の名前だったの!?


「リリス、リリィって誰?」

 赤子がいきなり流暢に話すのは不思議だろうけどここは確認せねば。

「リリィは貴女よ。貴女のお名前。可愛らしくて良い名前よ。リリィは女の子だもん」


「(絶句)」

 開いた口が塞がらないとはこの事だ。

 人に転生したから、前と同じ性別に成ったと思い込んでました。

 いやだって、普通はそう思うでしょ?そう思いたいですよね!?


「リリィ?大丈夫?どこか痛いの?」

「だ、大丈夫です。至って健康です」

「……リリィ。凄く話すの上手いのね?」


 不味い!混乱してて赤子の語彙力を超えてた。

 どう誤魔化す!?


「リリィはやっぱり天才だわ!普通は単語を言えるだけの歳なのに、ちゃんと意味を理解して、相手に伝わるように話せるなんて!流石、零歳で魔法を使う赤子だわ」


 あ…アレってちゃんとした魔法だったのね。

 筋肉魔法が最初に使った魔法ってのは心にきて、魔法じゃないと念じてたよ。


 あの筋肉魔法の後に、夜中の誰も入って来ない時間帯に他の魔法も使えるんじゃないかと思って練習した。

 結果、使えましたよ。


 発動したい魔法を想像して、それを具現化するために発音する。

 これが魔法を発動させる条件だと思う。

 でないと、何も知らない俺が発動できるわけがない。

 後は、属性?の適正とかあるかもしれないけど、それは確認できてない。この部屋内だけで出来るのは微風とか水滴とかの被害の無い小さな魔法しか行使してない。


「リリスも魔法、使える?」

「えぇ、使えるわ。髪が白色だから魔力が強いの」

「髪が白いと強い?」

「正確には、白色に近づく程に強くなって、遠くなる程に弱くなるわ。髪が黒色だと殆んど無いわね」


 成る程、つまり俺の親は魔法を殆んど使えないってことか?

 魔力が何なのかよくわからんが、現実への干渉力とか影響力に関わるのだろう。

 で、リリスは髪が真っ白だから魔力がくそ強ぷんぷん丸と。


「その代わり、白に近い髪を持つ魔力の強い子は大人に成るまでに殆んど死ぬわ。免疫力?が弱くて産まれて数ヵ月で死んじゃうの」

「え、生きてますけど……」

「リリィは凄いのよ。私以来だわ、元気に一年も生きてるなんて。三百年ぶりかしら?」


 ん?三百年?

 三百年ババァ?

 詐欺では?

 いやいや、それより寿命は?

 もしや、この世界の人間は寿命が多いのか?

三百年ババァは美人です。

某TRPGでAPPがカンストするくらいに。

後、書くつもりが無いので言いますが、

リリスにパパンが手を出そうとしました。

リリスはパパンに暫く不能に成る魔法掛けて

何もしませんでした。


その後、不能になったパパンをママンが襲う余談も

ありますが、書きません。

パパンの屑男話を書かない私は慈悲深い。

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