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第1話──もうちょっと転移先考えろよ!?

(何だこの状況……!?)

「…落ち着け…こういう時こそ状況確認だ…」


といってもすぐに落ち着ける訳もなく、落ち着くのに数分かかった。


「これは夢じゃない。それは分かった。だが俺は家で寝たよな…?こんな場所来たことも見たこともない…そして何より…」


──体が埋まっている──

体が半分ほど埋まっているのだ。しかも、恐ろしいことに埋まっている所の周辺は掘り返された跡が一切なく、固まった土の中から生えてきたという表現のほうが正しいのではないかと思えるほどに、綺麗に埋まっていた。

(コレどうやって俺を埋めたんだよ…埋めた後に固めたのか?)


色々と思う事はあるが、安心できたことは『両親が俺をここに運んできた』という可能性を捨てられた事だ。

「…俺の親がこんな芸当できるはずも無いからな…」と苦笑する。

正直、その可能性は元から無いとは思っていたが捨てきれず、それが怖かった。


「後は俺が間違えてここで元から寝ていた……もしくは両親以外の誰かが俺をここへ運んだ…とゆうか埋めた…。」

どちらかと言われれば後者だろう。

さっきも言ったとおり、俺はちゃんと家で寝た記憶があるし、自分で自分を埋めたというのは考えにくい。


「ただ目的が分からないな…俺をここへ運ぶ必要性と中途半端に埋めた理由…まぁ考えてても仕方ないか。」


熟考する事を止めたところで、ふと思い浮かぶことがあった。

「これって小説でよくある異世界ものにそっくりだな」

……冗談混じりに言ったつもりだったのだが。『誰かが運んで来た』可能性もあるが、『異世界に飛ばされてきた』という可能性のほうが今の状況を見ても納得が……「いやいやいや!納得いかねぇよ!?そもそも異世界っていえば目が覚めたときに王宮とか、召喚するための専用の施設とかにいるのが王道じゃん!?姫様とか王様が目の前にいなくちゃだめじゃん!?」

今までの怒りをぶつけるように、八つ当たり気味で大声で言った。怒りながらもなんとか土から抜け出し、再度考え直す。


「ま、まぁここが日本のどこかで、誰かが運んできた、っていう可能性もあるしな、、、まずはこの場所から村や街を探しに行くか…」

そう思い、歩き出した矢先、目の前には得体の知れないおそらく生き物…?であろうものがいた。つーか見たことあるわ。あれ、よくゲームで出てくるゴブリンってやつだわ。


「うわぁ…どうすんだよこれ…」

俺は目先のゴブリンよりも異世界に来てしまったことに衝撃を受けた。

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