プロローグ
無理ゲーとは、誰にもクリアできないから無理ゲーなのだと僕は思う。
クリアできた時点でそれは無理ゲーではなくなるのだ・・・
クソゲーになるのかもな。
【4月5日(土)00:00~】
クーラーが良く効いた部屋、机の上のコーラがキンキンに冷えてる。
俺はパソコンの画面を見ながら真っ暗の部屋でコントローラーをもっていた。
「そろそろ狩りますか・・・」
画面にはいかにもオタクが大好きそうなリアルで可愛らしい女の子が銃を持っている。
が・・・
簡単に説明するなら『無理ゲー』
基本的にゾンビを倒していくゲームだが、相手のスライム相当の敵ですら倒すのに40分はかかる。
設定だと地下にいるボスを倒すとクリアされるオンラインゲームだ。
っと、一番の問題はそこではない・・
死んだらデーターが消えるところである。
理解が苦しい人のためにもう一度、話してあげよう。
スライム相当の敵でさえ40分はかかる。
そして死んだらデーターが消えるつまり初めから、リセットだ。
このゲームには一切レベルなどはないがレア武器が存在する。
そう、レアドロップだ。
そしてそれが唯一ボスを倒せるらしいが・・・」
「レア武器で何人のやつのデータが吹っ飛んだことか・・」
レア武器で敵にダメージは与えられるらしいが何時間やってもHPメーターがちょこんとしか減らないらしいし、連打で来る攻撃を全部かわさなければならない。
(もちろん一撃でもくらったら死にます)
リズムゲームの難しい曲を一度もミスらずに1日やるよりも難しいだろう。
それとこのゲーム題名は「オブ・ザ・デット」
クリアーすると賞金で「百万円」がもらえるのだから夢のある若い世代にはいい話なのかもな。
でも・・
「・・・・・・・・・・助けてよ坂町・・・」
俺、坂町康介がこれをクリアしてからまさか世界が滅びるなんて思ってもいなかった。