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4 女神去りて悪魔きたる

 彼女の後ろ姿を見送りながら、はぁーと小さくため息をついて、シンジは自転車にまたがった。

 いや、『またがる』というのは適切な表現ではない。右のひざをサドルに引っ掛けてぶらさがった・・・・・というのが正しい表現だろう。

 とにかく、はたから見れば何とも妙なかっこうだ。

 すぐに走り出さないと、爪先立ちで自転車を支えている左のふくらはぎが悲鳴を上げ始めるだろう。

 最悪の場合、こむら返りを起こすかもしれない!

 ふくらはぎがプルプル震え始めた。

 ヤバい! すぐに走りださないとマズイことになる!

 でも、そしたらどうなる? また彼女に追いついてしまうじゃないか。 で追いついたらどうするんだ? 知らん顔して追い越すのか? それとも、また「さよなら」を言うのか? なんだかバカみたいじゃないか!

 「同じ方向だから一緒に帰ろうか」と言い、しばらく他愛のない話をした後で、ころあいを見計らって、「ちょっと本屋へ寄っていこうよ」と提案してみるっていうのはどうだろう。本屋の隣がスターバックス・コーヒーだから、「新しいメニュー、もう飲んだ?」と何気ない調子で訊いて、オープンカフェで、ちょっとお喋りをする・・・・なんていうのはどうだろう。

 べつに買いたい本なんてないけど、いきなりお茶に誘うよりは、本屋のほうがいいに決まってる。

 でも、他愛のない話ってトコが問題だ。いったい何の話をすればいいんだ? 好きな本、好きな映画、好きなテレビ番組・・・・彼女はスポーツ番組とか観るのかな?

 どんなスポーツが好きなんだろう。

「僕はプロ野球が好きというよりは、松井が好きだったんだ。だから、今は日本のプロ野球はほとんど見ないよ」とか・・・・

「サッカーファンじゃなくて、名古屋グランパスのファンなんだ。だから、グランパスの試合以外はサッカー中継は見ない。でも日本代表の試合は少しは見るかな。ワールドカップだって、日本戦以外はほとんど見ないよ」とか・・・・

「バレーボールやテニスは女子の試合しか見ない。だって、男子の試合はなんとなく気持ちがわるいでしょ? あと、卓球もそうだな。女子しか見ない」とか・・・・

 ああ、ぼくはなんてひねくれたスポーツの観かたをしているんだろう。

 われながら、ちょっといやになる。こんなことで、女の子と会話が成り立つはずがないじゃないか!

 では、テレビドラマは?

 これもたぶんだめ。ドラマに関しては、スポーツ以上に好き嫌いがはげしい。日本のドラマはNHKの大河ドラマと連続テレビ小説しか見ない。それもかなり偏っている。大河ドラマは戦国時代の作品しか見ない。海外ドラマは比較的よく見るほうだが、韓流ドラマはまったく見ないし、恋愛モノも見ない。ERは好きでよく見たが、グリーン先生が死んでからはほとんど見ていない。あと好きなのはスタートレックとかスターゲートとかのSFか、SAS英国特殊部隊やザ・ユニット、GSG9といった戦争モノばかりだ。16歳の女の子はぜったいに見ないような代物である。

 では、映画は?

 これはもっとだめだ。見るのはB級作品ばかりだから。

 でも、ひょっとしたらアレはいけるんじゃないか? 

 アレはB級映画じゃないはずだ。女の子が好きそうな恋愛モノといっても過言ではないはずだ。

「ぼくがいちばん好きな映画は『トゥルーロマンス』っていう映画なんだ。千葉真一がアクションスターの役で出てるし、クリスチャン・スレーターのお父さん役のデニス・ホッパーが最高にカッコイイ。ぼくはタバコが吸える年齢になったら、ぜったいにチェスター・フィールドを吸おうときめたんだ。クリストファー・ウォーケンもカッコイイ。彼はタランティーノ映画にはよく出てくるんだ。え? この映画? 監督はトニー・スコットだよ。でも脚本はタランティーノなんだ。『もし男に抱かれるはめになったら、おれはエルビスに抱かれる』なんてセリフは、タランティーノしか書けない・・・・」

 ・・・・だめだ。こんな話をすれば、女の子はドン引きだろう。いくらブラット・ピットも出ていると取り繕ってもあとの祭りってものだ。


 まあ、会話のことは何とかなったと仮定して(おい、楽観主義にも限度ってモノがあるんじゃないのか?)、なんと言っても、一番肝心なことは、どんな感じの人が好きなのか、ズバリ言えば、今好きな人がいるのかっていうこと、そいつを何とか訊きだすことだ。

 でもそんな大事なこと、果たして僕なんかに教えてくれるんだろうか?

 ・・・・・・そんなことはぜったいにあり得ない。もし教えてくれるケースがあるとしたら、それは僕が交際を申し込んで「ごめんなさい。好きな人がいるんです」というシチュエーションだろう。

 だけど、これってつまりはフラれるってことじゃないか!でその後は、もう二度と、おそらく生きているあいだじゅう、彼女と口をきくことなどなくなってしまう。そりゃ、『おはよう』とか、『バイバイ』程度の挨拶くらいならするだろうけど・・・・。

 でも、挨拶くらいするっていうことは、今とたいして変わらないってこと?

 今だって、せいぜい、その程度だろ?

 それどころか、毎朝遅刻ギリギリだから、おはようの挨拶だってしたことがない。それがもし、『おはよう』のあいさつが出来るようになるんなら、フラれたほうが今よりマシになるってことじゃないの?

 でも、その場合、NHKの連続テレビ小説は録画して見る!というのが前提だな。

 ということは、今でもテレビ小説を録画すれば、毎朝『おはよう』のあいさつが出来るってことじゃないのか?


 バカだなあ。考えるのもバカらしくなってきたぞ。そもそも僕に、『一緒に帰ろうよ』なんて言う勇気なんて、あるはずがないじゃないかっ! だったら、なんだってこんな心配をしているんだ?


 脚は今にもつりそうだし、こんなところで、こんなへんな格好で、いつまでもぐずぐずしているのはかえって変に思われるだろう。もし、彼女が僕のことが気になって、突然振り返ったら? とっくに追いついてもいい筈なのに、なかなか来ないのはどうしてなんだろうと振り返って、自転車にまたがろうとした瞬間に、何かの魔法で時間がピタリと止まってしまった男・・・みたいな格好で、自分のほうをじっと見ている僕の姿を見たとしたら? 

 そいつはちょっとマズイ! すぐにでも走り出す必要がある。 ただちに出発し、自転車に加速がついて、僕が、普通に自転車に乗って走っている男───のように見えるようになるのが肝心だ。乗りかけの男じゃなく、ちゃんと自転車に乗って、普通に走っている男のように見えるようになる必要がある。

 そうなってから、後のことは心配すればいい。

 

 時間が動き始めた。シンジは斜めになった自転車を、真っ直ぐにするために、勢いよく地面を蹴った。

 蹴った瞬間に、ふくらはぎがつった。


「イテッ! こんちくしょう!」

 ガッチャーン! 

 シンジは派手な音を立てて、その場所にすっ転んだ。


 さいわいにもその音は、遥かかなたのトモミの耳には届かなかった。

 

 ちょっと前にシンジが猛スピードで追い抜いていった女の子の二人組が、地面にペタンと尻餅をついているシンジを、冷ややかな目で見下ろしながら通り過ぎ、しばらく行ったところで、お互いの顔を見合わせながら、小さな声でクスクスと笑い始めた。そして、テレパシーかなんかで示し合わせたように同時に振り返ると、今度はキャーキャーと悲鳴みたいな声で笑い出した。『君が欲しい』とかなんとかのキザなセリフを、鏡の前で練習しているアイドル歌手みたいな格好で、二人が二人ともこっちを指さしている。

 ───ちぇっ、お前たちにいくら笑われたって、僕は何とも思わないぞ! ・・・・そんなのは嘘っぱちだけど・・・・。

 でも、彼女さえ振り向かなければ、それでいいのさ。・・・・こんちくしょうめっ!


「おい、シンジ!」

 聞きなれた声がしたので、シンジは座り込んだまま、グィと180度首を回した。


 やって来るのは自転車二人乗りの男子生徒で、二人とも同じクラス。後ろの荷台に大股開きで乗っかっているのはシンジとは幼なじみで、名前はコウスケ。文字で書けば『コウスケ』だが、二番目の『ウ』は、きっちりと発音されたためしがない。 みんなは『コースケ』と呼んでいる。 コウスケとは幼稚園からずっと一緒で、シンジの一番の親友───声を掛けたのは彼だった。

 もう一人のほうは、同じクラスだが、あまり話したことは無い。頭が良く、スポーツも万能、おまけにハンサムという何とも贅沢な奴だ。どのクラスにも、たいてい一人はいるタイプ───例えていうなら、『ドラえもん』に出てくるデキスギ君みたいな、女生徒にとっては憧れの、男子生徒にとっては、まったくいまいましいい存在だ。

 二人はニヤニヤ笑いながら近づいてくると、シンジの横で止まった。


「おめえ、何やってんだ? こんなトコで」

 とコウスケが訊いた。


 そんなことは、わざわざ訊かなくてもわかるだろうにっ! 自転車は倒れ、その持ち主は、草原でヤギを見守る『アルプスの少女ハイジ』みたいに、地面にペタンと座り込んでいるのだ。


 コウスケは倒れた自転車に目をやりながら言った。

「補助輪、取っちまったのか?」

「うるさいなぁー」

 シンジは立ち上がり、盗塁に成功した野球選手のように、ポンポンポンと3回、ズボンの尻についた泥をはらった。


「こっちへ来な。まだ、泥ついてんぞ。はらってやるから」

「・・・・ありがとう」

 

 シンジがコウスケのほうに尻を突き出すと、コウスケは少々荒っぽい手つきで泥をはらい始めた。

 一方のデキスギ君はというと、にやけた笑いを浮かべながら、その様子を黙って見ているだけだった。 笑い声すら上げずに、能面のような凍りついた薄ら笑いを浮かべながら、ただ、見ているだけだった。

 

 神はこの男に全てを与え給うた訳ではなかったのだ! 

 

 ああ、神様、あなたはやはり平等に、私たちを造られたのですね! この男に、あなたは大切なものを、お与えにはならなかった。とても大切なもの、そう、慈悲の心を・・・・・。

 

 別にキリスト教を信じているわけではないが、今は神様に感謝したい気分だった。いつもなら、ただうるさいだけのモルモン教の布教活動家が来ても、今だったら話を聞いてやってもいい。

 

 してやったり! なんともすがすがしい気分だ。

 

 こいつはただ楽しんでいるだけなんだ。

 高校二年になっても、いまだに自転車で転ぶ僕を、はしゃぎすぎた挙句に転んでしまった子供が、服についた泥を、半べそをかきながら母親にはらってもらっているドジな子供みたいな僕を、こいつはニヤニヤ笑いながら見ている・・・・ただ見ているだけなのだ。

 その黒い瞳からは「怪我は無いか?」とか「自転車、大丈夫か?」なんていう気遣いの心は微塵も感じられない。せいぜい、「こいつ、バカか?」くらいにしか感じていないに違いない。あるいは、もっとひどいことに、あまりにひどすぎて、考えるだけで恐ろしくなるのだが、この男の心は、何も感じていないように見えるのだ。

 そもそも、この男の中に、心なんてものが存在するんだろうか?

 尻をパンパン叩かれながら、シンジはじっと観察した。そして、とうとうシンジは、今の自分の考えを裏付ける証拠───瞳の中の不気味な光を見てしまった。闇夜の洞窟みたいに真っ黒の瞳の中の奥深くでボゥッと光る青白い不気味な光を、シンジは見てしまった。

 体温が、急に5度ばかり、下がったような気がした。

 ───コウちゃんは、いったいなんだって、こんな奴と一緒に居るんだろう。これまで一緒のところは、あまり見たことが無いんだけどな。仲良いのかな。


「さて、もういいぜ、シンジ。これなら、おめーのガミガミ母ちゃんだって、何も文句はねぇだろう」

「ありがとう、コウちゃん」


「コウちゃんは止めろって、いつも言ってんだろ、このバカ!」

 シンジは拳骨で頭をゴツンとやられた。

「ごめんよ、コウちゃん!」


「オイ! たったいま俺が言ったこと、おめー聞いてなかったのか?」

 コウスケがもう一発食らわせてやろうと拳を振り上げるのを見て、シンジは頭をさすりながら、後ろにさっと飛びのいた。

 その動作があまりに機敏だったので、デキスギたゲス野郎はすこしおどろいたような顔をしたが、無論コウスケはおどろかなかった。

 ───シンジって野郎は、見かけは貧弱で、いまだに自転車もろくに乗れねえようなすっトロい餓鬼んちょで、なにかと軽く見られがちだが、俺は決して侮っちゃいない。いざって時には、俺には真似できねぇような、俺ならビビって足がすくんじまうようなことを、いとも簡単に、寝ぼけて歯を磨くみてえに簡単に、平気な顔でやっつけちまう勇気がある。ほかの奴らは気づいてもいねぇが、俺はよぉーく知ってるんだ。この、シンジって奴のことをな!


 シンジはムスッとした膨れっ面で、「ごめんよ」と、もう一度謝った。謝りながら、シンジは思った。

 ───じゃあ、いったい、どう呼べばいいのさ。『コースケ』なんて呼んだら、タンコブの一個や二個じゃ済まないだろうに!

 ハナタレ坊主のころからそう呼び続けているのだ。そう簡単に変えられるものでもない。

『俺たち以外の誰かがいたら、そんときは、特に気をつけんだぞ、シンジ。コウちゃんなんて、甘っちょろい呼び方はするんじゃない。わかったな!』

『わかってるって、ちゃんと気をつけるから』

 そうは言ってはみたものの、小さいころから続くガキ大将と子分の関係を、そうそう簡単に対等の立場に改められるわけがない。コウスケから見れば、シンジはいくつになっても5歳の泣きべそのシンちゃんだし、シンジから見れば、コウスケは、いつも年上のいじめっ子をやっつけてくれた、乱暴だけど、いざって云うときは必ず助けてくれるコウちゃんなのだ。だから、しょっちゅう釘を刺されているにもかかわらず、ついついそう呼んでしまうのだった。


「なぁ、シンジ。面白いこと、教えてやろうか?」


 コウスケがそう言った途端、デキスギ野郎の顔に貼りついていた薄ら笑いが、まるで能の役者がさっと面を外したかのように、一瞬にして、どこかに消えた。


「おい、コースケ。まさか、こいつに話すのか?」


 ───やれやれ、初めて口を開いたと思ったらこれだ。こいつって誰のことだ? 僕のことか? 僕なんかには教える必要はないと言ってるのか?


 デキスギ野郎はチラリとシンジをみたが、一目でわかる様な大きな字で『ハズレ』って書いてあるクジのように、一瞬にして興味を失った・・・・という感じで、すぐに目をそらした。 

 こんな奴、俺の人生の中じゃあ、道端に落ちてる犬の糞と同じで、何の意味もない存在だとでも言いたげな言い回し、そして顔つきだった。チラリと見て、顔をしかめて通り過ぎる・・・・そんな存在だと、その顔は言っている。俺様の行く手をさえぎろうなんて、お前に出来るわけがない。万里の長城みたいな堅牢な城壁なら、どうしようかと立ち止まってしばらく考えるだろう。第二次大戦中の、強力な対戦車砲と機関銃、そして充分な数の地雷で守られたソ連軍のトーチカなら、死ぬのを覚悟で向かっていく必要がある。だが、犬の糞のお前じゃ、ひょいとひと跨ぎするだけでこと足りるんだ。どうしたらいいか、なんて悩むこともないし、ちょっとばかり回り道をする必要ももちろんない。ただ、ひと跨ぎすればいいだけ、下手すりゃ、そこにあることすら気づかないようなちっぽけな存在・・・・それがお前だ。

 だから、こんな奴に教えてやる必要などないのだ。たとえ、お前の幼なじみだったとしてもな。

 わかったか、コースケ!


「別にかまわねーだろ?」

 お前の意見なんてどうだっていいというように、ピシャリとコウスケは言った。


「実はな、こいつ・・・・」

「おい、よせって、コースケ!」

 割って入ったその声に、思いもよらない、怒気が込められていたので、さしものコウスケも、少し驚いた。


「なにムキになってんだ? おめー。こいつに知られちゃ、まずい事でもあんのか?」


「別に、ムキになっているわけじゃない。時間がないんだ。こんなところで、ぐずぐずしてはいられなってことさ」

 今度は、ちょっとイライラした調子でそう言うと、自分だけ、さっさと自転車をスタートさせた。

 背中に『おまえ達のようなアホにかまっていられるかっ!』と書いてあるような後姿だった。


「あの野郎、自分だけさっさと行っちまいやがって!おれを置いてきぼりにしやがった」


「今まで、あんまり話したことなかったけど、やな奴だな、あいつ」

 シンジの口から、思っていたことがつい言葉となってでた。


「ああ、おめーも、やっぱ、そう思うか」

 ひとり言にコウスケが答えたので、シンジはちょっとドキッとした。


「えっ?」

「やな奴って、言ったろ? 野郎のこと」


「ああ、・・・・うん。コウちゃん、アイツと仲良いの?」


「バカ言うな! あの野郎と仲がいい奴なんぞ、この界隈にいるわけがねーだろ」

 コウスケは、口に入った砂粒かなにかを吐き捨てるような感じでそう言った。 


「でも、ずっと一緒だったじゃないか。ここに来るまで」

 そんな答えじゃ僕は全然納得できないねと言いたげに、シンジは口を尖らせた。


「おもしれぇことがあるっていうんで、一緒に来ただけだぜ。そんなことより、さっさと自転車を起こしやがれ、このノロマが! グズグズしてやがると、ここに置いてっちまうぞ!」


「あっ!ごめん。すぐ起こすから」

 ───でも、コウちゃんは乗せてってもらうほうのくせに!

 シンジは慌てて自転車を起こしにかかった。


「悪いこともしてねーのに、いちいちあやまるんじゃねぇ。わかったか!」


「あっ、ごめん。わかったから」


 『駄目だこりゃ』と言うときの、いかりや長介みたいな顔でコウスケはシンジを見た。

 こいつがどっかの大会社の社長になって、俺がどっかの道端で寝転んでいるホームレスに落ちぶれても、こいつは俺を『コウちゃん』と呼び、『ごめんよ』と謝り続けるんだろうな。

 だがなシンジ。いつか俺が教えてやろう。おめーは大した奴で、俺の足手まといになんか全然なっちゃいないってことを・・・・。

 俺なんか、足元にもおよばねーような、スゲエ奴なんだってことをな!


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