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半生死神  作者: right
7/13

7話 黒幕からの刺客

最近は飯、睡眠、風呂、トイレ、執筆、YouTubeしかしてない気がする。こんな生活で大丈夫かなぁ。

「ダッ」


 舞武は後ろに引く。彼は瞬時にローブを纏う。


「カンッ カンッ」


 二人の鎌がぶつかり合い火花を散らす。


(図体がデカくてパワーがあるのも厄介だけど小回りがきくのも厄介だ。しかも先駆は俺よりも腕力がある。)


「おそらくこいつは真の黒幕に操られているのだろう。ケルベロスを使い魔として引き連れるには少々弱すぎる。捨て駒の一つに過ぎないのかもな。」


(あの日狙われていたのは舞武だけでなくこいつも同様か?だとすればもう一人の男がどうなるかだが・・・。)


「目を覚ますんだ。先駆!」


「カンッ」


 舞武は先駆の攻撃を受けるがジリジリと押されていく。


「自力で動くのはもう無理だろう。何者かが乗っ取っている。ならば手段は1つ―――首を落とすことだ。」


「首って・・・そんな事したら死んじゃうじゃないか!」


「ドサッ」


 舞武は動揺して撃を捌ききれず壁に激突してしまう。普段の舞武とは全く違う少し怒った言い方だった。


「幸いなことに・・・いや、最悪なことに・・・か。彼も死神に対する適性を持っている。貴様が貴様自身の手でこいつを殺せば貴様はこいつを死神として生かすことが出来る。どうするのかは貴様次第だ。こいつを半生死神にするか、それともこのまま暴れさせるか。」


(どっちが正解かなんて俺には分からない。それでも先駆が人を傷つけて凹むところなんて見れない。)


「大丈夫だ。先駆。」


(俺が先駆を殺してすべてを抱え込んででも助ける!)


 舞武は戦闘に集中する。


「ガシッ」


 先駆は両の掌を合わせてガッチリと握る。


「阻止しろ!」


 悪魔の発言に理由は分からないものの先駆を阻止しにかかったが―――間に合うことは出来なかった。


「バトルフィールド。」


 先駆がそう呟くと周りの景色がチカチカとしだしやがて2人は小型の竜巻の内側にいた。


「バトルフィールド・・・それは魔力を消費し、自身のホームグラウンドへと引き込むための魔法だ。この魔法を使った本人の身体能力は著しく上昇し、その基本能力の威力は誰が使おうと上昇する。また、相性の悪い基本能力の威力は減少する。こいつにもともと実力で勝てないであろう貴様にこのフィールド下で勝つのは無理だな。」


「ビュンッ」


 先駆が舞武に向かって風の珠を発射する。鎌で受けようとするものの、威力が高く、鎌ごと舞武の腕を弾く。


(先駆はもう自分の基本魔法が使えるのか。俺にも自分の基本魔法が扱えれば・・・。)


「バトルフィールドに対する対抗策は主に3つ。1つ目は相手の魔力切れが起こるまで耐え続ける。現実的ではないがな。」


「ザッ」


 今度は舞武の方から仕掛け鎌を振り上げるもののさっと避けられてしまう。


「残りの2つは?」


「2つ目は自身のバトルフィールドで上書きをしてしまうことだ。しかし今の貴様の実力的にはこれも厳しいだろう。だとすれば最後の選択肢、3つ目『大破』でフィールドを破壊する。術による式、その名の通り術式だ。術式はあらかじめ存在する魔力の方程式に自身の魔力を代入し答えを生み出すのだ。その方程式さえわかれば貴様にも使えるだろう。その方程式の地を手探りするところから始まるのだが。」


 先駆の重い蹴りを受けながら舞武は考える。


(大破を出すことができれば先駆に勝てる!助けられる!)


「まずは鎌に魔力を込めろ。これは死神が能力者と対峙した時彼らの必殺であるバトルフィールドから抜け出すために作られ、術の一部に死の力が使われる。死んだときの感覚を意識しろ。」


 舞武は言われた通りにパワーを貯めていく。先駆の斬撃が舞武の頬をかすめ血が舞い上がるが乱舞はそれでも反撃せずに避けに徹した。彼はタイミングを見計らう。


「大破!」


「バシュバシュッ」


 高速の刃が展開され竜巻はそれを耐えていた・・・が


「パリンッ」


 ついに先駆のバトルフィールドが破壊される。先駆は態勢を崩してよろめいた。


「今がチャンスだ。畳み掛けろ!バトルフィールドから魔力が放出されてやつは今魔力が空だ!」


「分かった。」


 舞武は鎌を構え丁寧に魔力を込める。


(先駆・・・ごめん。)


「バシュッ」


「よくやった。相手のバトルフィールドが未熟だったといえ初めてにしてバトルフィールドの破壊までやってのけるとは・・・。」


 既に悪魔の中での疑いは大きく育って来てしまっている。


(これは偶然かそれとも・・・。)


 舞武は疲労で倒れ込んだ。ぐっすりと眠ってしまう。


「まだ朝は始まったばかりなのだが・・・。仕方がないか。2日間の連戦で疲れていたのか・・・。寝ている間に俺がこいつの死後の処理をして半生死神として生きられるようにしてあげよう。それにしても何者に乗っ取られていた。まさか俺と同格の連中・・・、いや誰だったとしてももう俺には関係ない。俺はあいつらとは違う。『先生』のための敵討ちより悪魔としての責務を選んだ。これで良かった。これが正解の・・・正しい道だったんだ。だから俺には関係のない話だ。」


 そう思わず口にした言葉に後悔と怒りの気持ちが含まれていることに本人は気がつくことが出来なかった。

某ゴリラ廻戦と設定が似すぎて泣けてくるね。実質こっちもゴリラで対抗だぁ。少しこちらの設定の話をさせていただきますと某漫画とは異なりこっちは破壊されると魔力そのものが使えなくなるんですね。バトルフィールド自体が体となってる感覚(発動条件に手のひらを合わせて輪を作りそれを魔力で満たしそれを巨大化させるという工程を踏むため)でその輪郭が破壊されたことで中から魔力が漏れ出す仕組みとなっています。周囲に魔力が散るので普段の魔力切れより回復が早いのでデメリットとして滅茶苦茶大きいわけではないです。ちなみにゴリラ廻戦って作中で半年しか経ってないの知ってます?成長速度がなろう系すぎんだろ。

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