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半生死神  作者: right
6/10

6話 宿泊体験学習 2日目

6話中3話が主人公が起きるところから始まっているとか主人公寝過ぎじゃないですかね?

 舞武は頭は朧気なもののなんとか布団から這い出てくる。既に霧は起きていて静かに本読んでいた。そこに紅茶があれば朝の優雅なティータイムとして様になったがここではお湯を沸かす手段は存在しなかった。


「おはよう。」


「あぁ。舞武。おはよう。起きたのか。」


 霧は本に集中しているのかこちらを向かず言葉を少しずつ切りながら話す。


「俺はジョギングに行ってくるよ。」


 舞武は着替えを済ませ、さっさと宿を出る。彼は伸びをした後にあまりスピードを上げすぎないように気をつけながら走ってゆく。眼の前の木々は彼の横を過ぎ去る。今度こそと森の香りを十分に吸い込み、彼はリラックスしていた。


「昨日は自然を感じる暇もなかったからな。今日はゆっくりと過ごせる。」


「貴様の考えは甘いな。砂糖をそのまま舐めているより甘い。」


「・・・甘すぎじゃん。」


「ケルベロス・・・あれはおそらく使い魔だろう。つまり近辺にあれ以上の実力者、使い魔を『使っていた者』がいる可能性が高い。それだけではない。使い魔であるのなら何かしらの命令があるはず。つまりその実力者か別の使い魔、あるいは手下がケルベロスが成し得なかった目的を達成するためにここを訪れる可能性は高いと言えるだろう。ケルベロスよりも強い何かが・・・。」


「それは甘すぎだね。甘すぎて虫歯ができそう。」


「目的くらいわかればまだマシなのだが・・・。」


「うーん。今こちらからアクションを起こせることはないかな?あっ、そろそろ時間的に帰らないと。」


 舞武は踵を返し、来た道を戻った。


 ◇◇◇◇◇


 朝風呂を済まし、食堂へと向かうそこには既に先駆と霧の姿があった。


「さっさと食おうぜ。」


 先駆に声をかけられ舞武は空いている椅子に座る。目玉焼きにウインナー、白米に味噌汁と並んだ食卓は親友たちと共に食べれるというのも相まり鮮やかに輝いて見える。先駆がかけ終わった後の醤油を受取り自身の目玉焼きにかける。その香ばしい香りが宙を舞う。舞武は耐えきることが出来なかった。ランニングのせいか舞武の腹は限界を迎えていた。


「グーッ。」


 舞武の腹は豪快に鳴り響く。


「すまねぇ。昨日の夕飯あまりおかわりしてなかったよな?俺の食いすぎのせい?腹一杯になるまで食えよ?」


「すまない。俺もおかわりし過ぎた。俺も同罪だ。食えないと言っても腹に詰め込んでやるから腹をすかして待っていろ!」


「いや、そこまでしなくても・・・。」


「飯は大切だからな。食わなきゃ体は動かねえ。キチンと吐きそうになるまで食わなきゃ駄目だ。」


「吐きそうになるまでは駄目でしょ・・・。」


 二人の反応に戸惑いを見せるしか無い舞武。


「まぁ冷める前に食うか。」


 先駆はガツガツと食い進め既に皿はほぼほぼ空になっている。


「舞武のためにセーブして食え!飯が足りなくなる!!」


(こんな会話が本当に好きだ。これからもこの三人で仲良くしていきたいな。)


 腹が重すぎて動けなくなりそうなくらい食べた後、三人は部屋へと戻った。


「俺はずっと本を読んでいて疲れたから今から朝風呂に入ってくるよ。」


 霧はそう口にして部屋を抜け出す。


「今日は午前中自由時間だけど何しようか考えてねぇー。」


「とりあえず布団を片付けよう。一階までシーツを持ってけばいいんだっけ?」


「そうじゃね?」


「昨日は先駆が荷物運んでくれたし俺が3人分のシーツ持ってくよ。ずっと任せっきりじゃあ悪いからさ。」


「マジ?サンキュー。お前返ってくるまでにトランプの準備して待ってるわ。霧が返ってくるまでトランプで待とうぜ。」


「分かった行ってくるよ。」


 舞武も部屋の外へと出ていく。シーツを抱えながらゆっくりと階段を下っていった。1階から4階を荷物を持って行き来したせいで多少時間はかかったがなんとか3人の部屋にたどり着く。ドアノブに手をかけ扉を開くとそこには違和感のある光景が広がっていた。


「先駆?」


 そう声をかけられた少年は間抜けに口を開けピクリとも動かない。畳に胡座をかいて座ったまま体は少し傾いている。


「ザッ」


 突然先駆が消え去った事に舞武は驚きを隠せない。キラリと何かが光ったように舞武には見えた。


「シュワーーッ」


「カンッ」


 取り出した鎌で舞武はそれを受けた。


「先駆・・・。」


 先ほどと全く同じ発言しかしその真意は既に180度変わってしまっている。舞武が鎌で受け止めたそれは―――先駆が握りしめた鎌だった。


(裏を引いていたのは先駆?最初から俺と霧を騙して・・・?とにかく真実を知るためには今ここで先駆の暴走を止めるしか無い。自分で自分が馬鹿らしい。襲われていても先駆を守りたいと思ってしまう。大切な人だから傷ついてほしくない、傷つけさせたくない。先駆が誰かを傷つける前に俺が止めるんだ!)


 舞武は決意を固め、守るための刃を手にして戦闘態勢に移った。

ほっこりするお話をします。皆さん目玉焼きには何かけます?僕はマヨネーズか醤油の二択から気分で選びますね。大体醤油ですけど。マヨラーならぬショウラーなので。ソーラーは認められません。名前は面白いんですけど。はい、おしまいです。結論としてシリアスな話の時こそほっこりする話をすべきだと思いました。これも好みの押し付け合いの一種の戦争なんで一概にほっこりとか言えませんけど。

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