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はえ氏の結末

 数日後、犬は何事もなかったかのように全快した。

今では憎たらしいほどに、怪我をする前よりも元気になっている。


 これは後で知ったことだが、彼女と男の破局の元々の原因は、男の浮気だったのだそうだ。



「おめえ、俺が怪我して心配したろ? ええ?

恥ずかしがらずに言えよぉう!」

 肉きゅうで私の頭をばしばしばしばし叩きながら、犬が言った。

……ああ、鬱陶しい!


 怒りでひくつきながら、私は低い声を出す。

「……知ってるか?

ハエは病原菌の宝庫なんだぞ」

「んで?」

「いい加減にしないと、お前の体に病原菌をばらまくぞ」

 うは、怖っえー!

言いながら、尻尾を振り回す犬。



「あっ」

 突然、犬が何かに気付いたかのような声をあげた。

頭を叩く手が止まる。

「? どうしたんだ」

「おめえ……後ろ」

 後ろ?

なんだろう……なんだか、寒気がするような。


 私は振り向く。

そこには、鬼のような形相の彼女がいた。

その手にはハエ叩き。

「!! 逃げっ……」私は飛び立つ。「な、きゃ」


 獲物をとらえたハエ叩きが、私めがけて振り下ろされて、

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